建築用語集

ボンエルフ

ボンエルフ

ボンエルフ(Woonerf)とは、住宅地の生活道路上で車道を蛇行させるなどの設計により、自動車の走行速度を抑えつつ、コストや地形の制約を軽減し、歩行者や自転車との安全な共存を目指す道路のことです。「生活の庭」を意味し、略して「Erf」と呼ばれることもあります。1970年にオランダのデルフト市で実験的に導入されました。
ボンエルフが導入された背景として、都市計画において「歩車分離」の概念が広がったことで「ラドバーン方式」や「トラフィックゾーンシステム」など、自動車交通を制御する手法が考案されたものの、既存の住宅地への適用は困難だったことが挙げられます。

カテゴリから探す

<監修>

  • 塩野 良

    一級建築士/管理建築士
    2001年に東洋大学工学部建築学科を卒業後、総合建築設計事務所で工場(機械)、倉庫、オフィスビルから店舗内装や住宅まで設計・監理などを経験 。その後、プラント系エンジニアリング会社にて食品工場専門の建築士として、設計から工事まで幅広く携わるほか、個人で建築事務所の運営も行っている。