建築用語集

ボンエルフ

ボンエルフ

ボンエルフ(Woonerf)とは、住宅地の生活道路上で車道を蛇行させるなどの設計により、自動車の走行速度を抑えつつ、コストや地形の制約を軽減し、歩行者や自転車との安全な共存を目指す道路のことです。「生活の庭」を意味し、略して「Erf」と呼ばれることもあります。1970年にオランダのデルフト市で実験的に導入されました。
ボンエルフが導入された背景として、都市計画において「歩車分離」の概念が広がったことで「ラドバーン方式」や「トラフィックゾーンシステム」など、自動車交通を制御する手法が考案されたものの、既存の住宅地への適用は困難だったことが挙げられます。

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<監修>

  • 塩野 良 (しおの まこと)

    ■資格
    一級建築士、管理建築士

    1979年生まれ。一級建築士事務所シオノマコトアーキテクツ代表。東洋大学工学部建築学科卒業後、総合建築設計事務所にて教育施設・福祉施設・住宅・店舗・オフィスビル・機械製作工場など、幅広い用途の建築設計・監理業務に携わる。

    現在は医薬、飲料・食品プラントエンジニアリング会社にて、建築設計から施工管理までを担当し、全国各地の様々な工場立ち上げに関与。
    実務経験を通じて、機能性を重視した意匠性の高い空間づくりを追求している。

    個人事務所では、これまでの経験を活かした執筆活動から、住宅設計やリノベーション、移動式住宅の設計、工場敷地の遵法化調査・是正提案なども手がけ、クライアントの多様なニーズに寄り添った提案を心がけている。

    人と環境にやさしい建築を目指し、ユーザーの視点を大切にした設計を信条としている。ユーザーの日々の暮らしに寄り添い、喜んでもらえる建物をつくることが、建築士としての喜びであり原動力となっている。