建築用語集

軒高

軒高

軒高(のきだか)とは、建築物の地盤面から軒桁(のきげた)までの高さを指し、屋根を支える横架材の位置を基準に測定されます。建築基準法において軒高は、日影規制や構造規定に関わる重要な指標です。特に、低層住居専用地域では、軒高が7mを超える建物に対し、日照への影響を考慮した制限が課されます。

また、木造建築物で軒高が16mを超える場合は、構造計算適合性判定の対象となり、設計および監理は一級建築士が行う必要があります。軒高の測定位置は、屋根の形状や構造形式によって異なり、片流れ屋根では高い側の軒先を基準とすることが一般的です。設計時には、地盤面の高さ(GL)や屋根構造との関係を正確に把握し、法規制を満たすようにすることが求められます。

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<監修>

  • 塩野 良 (しおの まこと)

    ■資格
    一級建築士、管理建築士

    1979年生まれ。一級建築士事務所シオノマコトアーキテクツ代表。東洋大学工学部建築学科卒業後、総合建築設計事務所にて教育施設・福祉施設・住宅・店舗・オフィスビル・機械製作工場など、幅広い用途の建築設計・監理業務に携わる。

    現在は医薬、飲料・食品プラントエンジニアリング会社にて、建築設計から施工管理までを担当し、全国各地の様々な工場立ち上げに関与。
    実務経験を通じて、機能性を重視した意匠性の高い空間づくりを追求している。

    個人事務所では、これまでの経験を活かした執筆活動から、住宅設計やリノベーション、移動式住宅の設計、工場敷地の遵法化調査・是正提案なども手がけ、クライアントの多様なニーズに寄り添った提案を心がけている。

    人と環境にやさしい建築を目指し、ユーザーの視点を大切にした設計を信条としている。ユーザーの日々の暮らしに寄り添い、喜んでもらえる建物をつくることが、建築士としての喜びであり原動力となっている。