建築用語集

垂れ壁

垂れ壁

垂れ壁とは天井から下がった壁のことで、下がり壁ともいいます。空間をゆるやかに仕切ることができ、また空間に奥行きを感じさせる効果もあります。一般的には床の間や長押(鴨居)の上部、キッチンとダイニングの間、ウォークインクローゼットと居室の境目に設けることが多いです。

火災が発生した際には、煙の拡散を防ぐ役割もするため、天井から50㎝以上下がっている垂れ壁を防炎垂れ壁ともいいます。防炎垂れ壁は火災による延焼を抑制するほか、天井付近の空間を分断することで、空調の効率を高めることもできます。

建築基準法では、防炎垂れ壁を防炎区画を構成する壁と定義しており、延べ床面積が500㎡を越える一定の建築物への設置が義務付けられています。垂れ壁に似たものに袖壁がありますが、壁や柱から張り出したように設ける壁のことです。冷蔵庫などの目隠しとして使用したり、延焼防止のために設置する防炎袖壁もあります。

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<監修>

  • 大森 理恵

    有資格
    宅地建物取引士・2級ファイナンシャル・プランニング技能士