建築用語集

聚楽壁(じゅらくへき)

聚楽壁

聚楽壁(じゅらくへき)とは、京都付近を発祥とする和風建築の代表ともいえる土壁を指します。京都西陣にある聚楽第跡地付近で産出された「聚楽土」を使った土壁です。
京都西陣のごく限られた場所からしか見つからない非常に貴重な土(聚楽土)を原材料に藁(わら)や麻、細かい紙やスサ、砂、水をこねて作られます。 京都の高い技術を持った左官職人が仕上げる聚楽壁は美しい土肌が特徴です。日本の伝統的な和室の風情のわびさびを感じさせてくれます。
しかし、現代では貴重な「聚楽土」がなかなか採取できなくなっています。そこで京都の左官メーカーが施工しやすい樹脂ベースの京壁風の材料を開発。今では樹脂入りの土壁や繊細に仕上げられた土壁のことを総称して聚楽壁と呼ばれるようになっています。

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<監修>

  • 榑林 宏之

    一級建築士(BAUMPLANNING一級建築士事務所 代表)
    中堅ゼネコン設計部を経て独立、一級建築士として活動。自然環境への取り組み(自然との共生)の一環として自然災害・防災(主に地震災害・防災)研究及び啓蒙活動を推進しています。