建築用語集

水切り建築

水切り建築

水切り建築とは、雨水が建物内部に侵入しないように工夫された構造や仕上げを施した建築のことです。屋根や外壁、窓の周囲などに“水切り”と呼ばれる部材や形状を設け、雨水を効率よく外に流すことで、建物の劣化や腐食、カビの発生を防ぎます。
たとえば、外壁の一番下に見られる細い金属板、窓サッシの下部にある出っ張りや、バルコニーの笠木の傾斜なども水切りの一部です。この考え方のルーツは、日本の伝統建築にあり、「桂離宮」や「日光東照宮」では、深い軒や石の基壇、雨落ちを工夫することで雨から建物を守る設計が見られます。水切りは目立たない存在ですが、雨の多い日本において建物の寿命を大きく左右する、重要な仕組みです。

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<監修>

  • 今西 千登瀬

    有資格
    2級建築施工管理技士・宅地建物取引士・インテリアコーディネーター・不動産キャリアパーソン・リビングスタイリスト1級・住宅ローンアドバイザー・賃貸住宅管理業務管理者