建築用語集

ちり

ちりは、建築工事において部材の二面を接合する際のズレを意味しています。基本的に意図的ではない単なるズレはちりとは呼ばず、施工上の納まりを美しく見せるための意図的・機能的なズレをちりと表現しています。

多くの場合、「ちり寸法」という形でズレ寸法を表現する時に使われる言葉です。建具枠の端面と壁面、柱の外面と壁面など、仕上面の段差によって生じる寸法も「ちり」と呼ばれています。また、建具枠と壁面との関係性において、建具枠を壁面から飛び出すように納めることを「チリ出し」、逆に壁面よりも引っ込んだ形で建具枠を納めることを「逆チリ」と呼ばれています。

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<監修>

  • 榑林 宏之

    一級建築士(BAUMPLANNING一級建築士事務所 代表)
    中堅ゼネコン設計部を経て独立、一級建築士として活動。自然環境への取り組み(自然との共生)の一環として自然災害・防災(主に地震災害・防災)研究及び啓蒙活動を推進しています。