2025-04-18

犬の熱中症に注意! 初期症状は? 熱中症対策は? 今年も猛暑がやってくる

気温が上昇する夏は、犬も熱中症のリスクが高まります。症状が進行すると、熱中症の影響が残る可能性もあるため注意が必要です。
今回は、犬の熱中症の症状や飼い主ができる熱中症対策について解説します。さらに、室内の湿気を吸収・放出し、反響音を抑える建材もご紹介します。

高温に注意! 犬の熱中症とは

犬の熱中症は、人間と同様に体温調節機能がうまく働かなくなり、体温が高い状態が続くことで脱水症状を引き起こしたり、様々な臓器の機能に影響を与える可能性があります。

人間は全身で汗をかいて体温を調節しますが、犬が汗をかけるのは肉球と鼻だけです。そのため、高温下や激しい運動後にはパンティング(口を開けて舌を出し「ハァハァ」と呼吸すること)を行い、体内の熱を放散して体温を下げようとしますが、気温や湿度が高い環境では体温調節機能がうまく働かないので、体温は下がりにくくなってしまいます。

犬が熱中症になる原因

熱中症

熱中症は「高温多湿の環境」や「暑い時間帯の散歩」、「過度な運動」などが原因で引き起こされます。
特に夏場は注意が必要なのですが、熱中症は屋外に限らず、室内や車内でも発生する可能性があります。例えば、家での留守番や買い物中に車内で待たせている間、何らかの原因でエアコンが止まってしまうと、室温が急上昇し、熱中症を引き起こす危険があります。

また、気温だけでなく、アスファルトの表面温度にも注意が必要です。日差しで高温になった地面は、犬にとって大きな負担となります。犬は人間よりも地面に近い位置に体があるため、アスファルトの熱を直接受けやすいのです。

さらに、肥満も熱中症のリスクを高めます。脂肪が多いと体内に熱がこもりやすく、首周りの脂肪が呼吸を妨げ、体温調節がうまくできなくなります。そのため、標準体重の犬よりも熱中症にかかりやすくなるのです。
そして、年齢も熱中症のリスクを高める要因の1つです。シニア犬は体温調節機能が低下しているため、熱中症になりやすい傾向にあります。

犬の熱中症による症状

犬の熱中症について知ることで、早期に異変に気付き、急いで動物病院に連れて行くことができます。それでは、熱中症の症状はどのように変化していくのかみていきましょう。

●初期症状

呼吸が荒くなり、よだれが増えていきます。加えて、体が熱くなり脈拍が速くなることも初期症状の1つです。さらに、口や目の粘膜が充血して赤くなる場合もあります。

●重症化したときの症状

熱中症が進行すると、嘔吐や下痢の症状が現れる場合もあります。また「歯茎が白くなる」「けいれんの発作が起きる」「力が入らなくなる」などの症状も見られます。

熱中症に注意したい犬種

“短頭種(たんとうしゅ)”と呼ばれるパグやボストンテリア、フレンチブルドッグなどは、熱中症になりやすい犬種といわれています。短頭種は鼻が短く、頭部の気道も短いため、吸い込んだ空気が冷えないまま体内に入ります。体温がなかなか下がりにくいので、気温や湿度が高い日などは様子を確認しましょう。

ダックスフンドやコーギーなどの“短足犬”も、熱中症になりやすい犬種です。
地表からの熱の影響を受けやすいので、暑い時間の外出は控えましょう。

また、ゴールデンレトリーバーやコリー、シェパードなどの“大型犬”は、肺が大きく呼吸量が多いため、熱い空気が体内に入りやすく体温が下がりにくいとされています。
シベリアンハスキーやアラスカンマラミュートなど、被毛が密に生えていて寒さに強く、暑さに弱い犬種も注意が必要です。

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犬の熱中症対策

熱中症

大切な愛犬を熱中症から守るためにも、環境を整えるなどしっかり対策をとりましょう。

●室内の温度や湿度を整える

夏場はエアコンを使って、室内の温度と湿度を下げましょう。また、遮光カーテンを利用するなど、日光を避けられる場所を作ってあげることも大切です。

室温は、人間がやや涼しく感じる約26℃、湿度は50%程度が適切とされています。ただし、エアコンの風に直接長時間当たると、体調を崩すおそれがあります。風向きの調整やサーキュレーターを活用して、空気を循環させるのもおすすめです。
体温調節機能がうまく働かない子犬やシニア犬は、特に注意してあげましょう。

●散歩は暑い時間帯を避ける

夏の散歩は、早朝や夜に行いましょう。昼間は気温が高いだけでなく、道路のアスファルトからも熱が放出されるため危険です。犬は地面に近い場所を歩くため、アスファルトの熱の影響を受けやすくなります。散歩前に飼い主がアスファルトを触り、熱さを確認してから出かけるようにしましょう。

そして、散歩中にいつでも水分補給ができるよう、必ず飲み水を持参しましょう。冷たい濡れタオルや保冷剤を入れられるバンダナを首に巻いてあげるのもおすすめです。

●短時間でも車内に犬を置いていかない

車でお出かけする際、エアコンを付けていても車内で留守番をさせるのはやめましょう。何らかの原因でエンジンが止まってしまった場合、犬は逃げることができません。また、夏以外の季節でも気温が高い日は、短時間で車内の温度が急上昇します。たとえ数分でも、犬だけを車内に残すのは避けましょう。

DAIKENのペットにやさしい天井材・換気システム

ペットを飼っている方は、ペットも人も快適に過ごせるように、適切な湿度を保ち、爽やかな空気をつくる天井材や換気システムを利用するのもおすすめです。ここでは、DAIKENのペット用天井材・換気システムをご紹介します。

●消臭・調湿・吸音性能付きの天井材『クリアトーン12SⅡ』

クリアトーン

DAIKENの『クリアトーン12SⅡ』は、すぐれた調湿性能で室内の湿気を心地よいレベルに保ち、さわやかな空気にする天井材です。
さらに吸音性能や消臭性能もあわせ持ち、気になるペットのニオイや犬の吠え声、生活音の響きを抑えます。

●新鮮な空気を住まい全体に循環『エアスマート全室換気タイプ』

エアスマート全室換気タイプ

DAIKENの『エアスマート全室換気タイプ』は、きれいな空気の給気と汚れた空気の排気を計画的に行う24時間換気システムです。トイレ用や脱衣室用の排気ファンなら、トイレのニオイやペット臭などの様々な生活臭、カビの元になる湿気まで、効率よく排気でき、爽やかな住環境をつくりだします。さらに、居室換気タイプなら部屋と部屋をつなげずに計画排気ができるので、声が筒抜けになりません。

また、『エアスマート全室換気タイプ』は、ノンダクト方式のため設置工事やメンテナンスも簡単です。

●エアコンの風を床下空間に送るシステム『ユカリラ』

ユカリラ

DAIKENの『ユカリラ』は、「伝導」「対流」「ふく射」をバランスよく取り入れた床暖房システムです。エアコンから風が出ないので、冷暖房による風が苦手な愛犬にもやさしいのが特長。また、冷たい空気が溜まりやすい床の近くでも、冷えすぎず穏やかな冷房で熱中症対策をサポートします。

犬の熱中症は、重症化すると後遺症が残るおそれもあります。初期症状の段階でも、すぐに動物病院へ連れていきましょう。
愛犬が熱中症にならないためにも「室内はエアコンを使用する」「夏の散歩は朝夕の涼しい時間に行う」「車内で留守番をさせない」など、しっかり対策することが大切です。

  • 伊藤悦子氏
  • 執筆者

    伊藤悦子 (いとう えつこ)
    麻布大学獣医学部環境畜産学科(現・動物応用科学科)出身
    ペット栄養学会・動物医療発明研究会
    動物が大好きで、セキセイインコや文鳥、モルモットのほか、犬5頭や猫7頭の飼育経験あり。ペットと飼い主様の幸せのために記事の執筆を行っている。

    保有資格:ペット栄養管理士 家畜人工授精師(牛)など

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