目次
胴長短足で明るく活発なダックスフンドは、日本で人気の高い犬種です。しかし、ルーツが狩猟犬であるため、一緒に暮らす際には注意点もあります。今回は、ダックスフンドの種類や性格、寿命について解説するとともに、飼い方のポイントやかかりやすい病気、愛犬との暮らしに役立つ建材もあわせてご紹介します。
ダックスフンドの大きさの種類

ダックスフンドはドイツ語で“アナグマ犬”を意味しており、地面の穴の中に住むアナグマやウサギなどを狩る目的で胴長短足に改良されたドイツ生まれの狩猟犬です。ほかの犬種では体高がサイズの基準となるのに対し、ダックスフンドは生後15か月のときに測定した胸囲がサイズの基準となっています。
出典:「ダックスフンド」 一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)
●スタンダードダックスフンド
スタンダードダックスフンドは、ダックスフンドの中で最も体が大きいサイズで、中型犬に分類されます。
オス:胸囲37cm超〜47cm以下
メス:胸囲35cm超〜45cm以下
●ミニチュアダックスフンド
ミニチュアダックスフンドは日本で最も人気があるサイズで、小型犬に分類されます。
オス:胸囲32cm超〜37cm以下
メス:胸囲30cm超〜35cm以下
●カニンヘンダックスフンド
カニンヘンダックスフンドは、ミニチュアダックスフンドよりも小さく、超小型犬にあたります。また、ウサギの狩猟を目的に改良されたことから、ドイツでは“ラビットダックス”とも呼ばれています。
オス:胸囲27cm〜32cm以下
メス:胸囲25cm〜30cm以下
ダックスフンドの毛色・被毛の種類
ここでは、ダックスフンドの毛色や被毛の種類を紹介します。
●毛色のバリエーション
ダックスフンドは毛色のバリエーションがとても豊富です。単色、2色、ダップル(マール)、ブリンドルがあります。基本的にはどれも地色は濃いほうが望ましいとされています。
・単色:レッド、クリーム(イエロー)
・2色:ブラック(タン・マーキング)、チョコ(タン・マーキング)など
・ダップル:体全体に不規則な小斑がある
・ブリンドル:レッドの地色に暗くて濃い色の縞がある
●被毛の種類
ダックスフンドの被毛は、交配の違いによって3種類あります。
・ロング・ヘアー ロング・ヘアーは、スパニエル系の犬種との交配で誕生したダックスフンドです。長毛で、光沢のあるやわらかい毛質をしています。個体によって被毛がストレートだったり、ウェーブがかっていたりと様々です。
・スムース・ヘアー スムース・ヘアーは、ミニチュアピンシャーとの交配で誕生したダックスフンドです。短毛で硬い毛質ですが、光沢のある滑らかな毛並みです。スムース・ヘアーは、ダックスフンドのルーツともいわれています。
・ワイアー・ヘアー ワイアー・ヘアーは、シュナウザーとの交配で誕生したダックスフンドです。全身が太く硬い被毛をしていて、シュナウザーのような長い眉毛や口髭があります。体全体は長めの被毛ですが、耳は短毛です。ワイアー・ヘアーでは、通常の毛色に加えてマルチ・カラーのワイルド・ボア(イノシシ色)などが認められています。
ダックスフンドの性格

ダックスフンドは、基本的にフレンドリーな性格です。ただし他犬種と交配されてきたため、毛質によって若干の気質や性格の違いがあると考えられています。
・ロング・ヘアー 温厚で落ち着いた性格です。人懐っこく、コミュニケーションが取りやすいので、猟犬としてではなく、ペットとしての要素が強く表れています。
・スムース・ヘアー 狩猟犬として活躍していたときの要素を残しています。勇敢で好奇心旺盛なところがあります。警戒心は強いですが、飼い主に忠実です。
・ワイアー・ヘアー テリア系の気が強い面や頑固な性格が見受けられます。遊びや運動が大好きなので、良好な関係が築ければ家族に対して従順になってくれるでしょう。
性格には個体差があり、生活環境や家族との関わり方などでも異なってきます。毛質による性格の違いは、あくまでも目安として捉えておきましょう。
ダックスフンドの平均寿命

ダックスフンドの平均寿命は、12〜16歳くらいといわれています。また、とある保険会社の調査では、以下のような報告があります。
・ミニチュアダックスフンドの平均寿命:14.9歳
・カニンヘンダックスフンドの平均寿命:14.8歳
毎日の食事や健康管理はもちろん、定期的な健康診断も受けて、大切な愛犬と少しでも長く一緒に暮らしたいですね。
ダックスフンドの飼い方のポイント

ここでは、ダックスフンドと一緒に暮らすうえで押さえておきたいポイントを解説します。
●無駄吠えの癖をつけないようにする
ダックスフンドは、獲物を見つけると吠えて穴から追い出していたというルーツを持つ狩猟犬です。そのため、ほかの方や動物への警戒や何かを要求して吠える傾向があります。できれば子犬の頃から、無駄吠えさせないトレーニングを行うとよいでしょう。
●適度な運動・散歩の時間を作る
ダックスフンドはスタミナがある犬種です。筋肉の維持のためにも、1日1回、30分〜1時間程度を目安に散歩をするようにしましょう。一緒に遊ぶときは、おもちゃの引っ張りっこやボール遊びなどを取り入れてあげると喜びます。
ただし、ダックスフンドは短足のため地面との距離が近く、気温が高い日は地面からの照り返しで熱中症になるおそれもあります。散歩に行くときはほかの犬種以上に、時間帯に配慮してあげることが大切です。
●肥満防止のため食事管理に気を付ける
ダックスフンドは食欲旺盛な個体が多く、肥満になりやすい傾向にあります。肥満は様々な病気のリスクを高め、体を支える足腰にも負担をかけます。
肥満防止のためには、ライフステージに合った量の食事を与えましょう。おやつを与える場合は、1日に必要なカロリーの10%以内が望ましいとされています。また、フードの切り替え時期には個体差があるので、気になる方は獣医師に相談しましょう。
●腰に負担がかからない生活スペースを準備する
ダックスフンドは胴長短足の体型をしているため、足腰に負担がかかりやすい犬種です。足腰に負担がかかると椎間板ヘルニアなどの心配があるので、床材や段差に配慮してあげましょう。
大きな段差をなくしたり、足腰にやさしい床材にするなど、安全に配慮した生活スペースを準備するのがおすすめです。
ダックスフンドの注意すべき病気

ダックスフンドには、特にかかりやすい病気がいくつかあります。少しでも普段と違う様子が見られたらよく観察し、早めに動物病院を受診しましょう。
●椎間板ヘルニア
ダックスフンドが最もかかりやすい病気として、椎間板ヘルニアがあります。椎間板は背骨の骨と骨の間でクッションのような役割をしていますが、椎間板ヘルニアになると椎間板が変形して飛び出してしまい、神経を圧迫するようになります。原因は遺伝や加齢、激しい運動、床の滑りによる負担などが考えられます。
初期症状として「足腰を触ると痛がる」「ふらふらとした歩き方をする」「抱っこや散歩を嫌がる」などがあります。そのままにしておくと痛みや麻痺が進行し、手術が必要になる場合もありますので、早めに受診しましょう。
●外耳炎
ダックスフンドは垂れ耳で耳の中が蒸れやすいため、外耳炎もよく見られる疾患の1つです。外耳炎は耳の穴から鼓膜の手前までの外耳に炎症が起きる病気で、痛みやかゆみなどを引き起こします。
「床や壁に耳をこすりつける」「頭を振る」「耳からの異臭」などの症状があれば受診しましょう。また定期的な耳掃除や耳毛のケアを行い、耳の中をいつも清潔に保つことも重要です。
●パテラ(膝蓋骨脱臼)
小型犬が罹患しやすいパテラ(膝蓋骨脱臼)にも注意が必要です。パテラは膝のお皿が正常な位置から外れてしまう疾患です。もともと膝蓋骨がしっかりはまりにくいという犬種特有の遺伝的・先天的な原因に加え、足腰に過剰な負荷がかかることでパテラになるケースもあります。
「スキップをするような歩き方」「うずくまるような歩き方」などの症状が見られたら、病院で詳しく診察してもらいましょう。
DAIKENのペットにやさしいフローリング材
DAIKENでは、ダックスフンドとの暮らしに役立つアイテムを展開しています。その中でも人気のペット用フローリングについてご紹介します。
●愛犬の足腰にやさしい床材『ワンラブフロアV』

『ワンラブフロアV』は、小型犬の肉球の滑り抵抗を考慮して作られた戸建用のペット用床材です。(※1)
抗菌性能もあり、すり傷が付きにくく、ついても目立ちにくい、汚れも付きにくく落としやすいなど、ダックスフンドと暮らすうえで嬉しい配慮がたくさん。床暖房やホットカーペットにも対応しているため、人間も快適に過ごせます。
●愛犬が歩きやすく階下への音を軽減する『ワンラブオトユカ45Ⅳ(147幅タイプ)』

『ワンラブオトユカ45Ⅳ(147幅タイプ)』は、小型犬の歩きやすさや歩行時の沈み込み感に配慮したペット向けのマンション用の防音床材です。(※1)
抗菌仕様ですり傷が付きにくく、汚れがとれやすい、ワックス掛けも不要といった特長があります。ホットカーペットや床暖房にも対応しています。
(※1)本製品は小型犬の肉球の滑り抵抗を考慮しておりますが、全てのペット(犬・猫)の歩行に最適とは限りませんのでご注意ください。
●抗菌仕様でやさしい使い心地の和紙畳『ダイケン畳 健やかくん』

『ダイケン畳 健やかくん』は、畳表・畳床ともに高温熱処理滅菌済みの畳です。(※2)
「カビの発生やダニの増殖を抑える」「撥水性があり、水分や汚れが染み込みにくい」「引っ掻いても傷つきにくい」など、畳の良さを取り入れながら愛犬との快適な暮らしを実現します。
●傷や汚れに強く簡単に取り入れられる和紙畳『ここち和座』

『ここち和座』は、『ダイケン畳 健やかくん』と同じく、ペット(小型犬など)の爪やおもちゃによる傷が付きにくく、カビの発生やダニの増殖を抑え、汚れを落としやすい畳です。(※2)
さらに適度なクッション性もあります。ラグを敷くような感覚でフローリングの上に置ける置き敷きタイプと、敷き込みタイプの2種類を展開しています。敷き込みタイプはフローリングと厚さが同じなので、床下地を下げる必要がありません。
(※2)機械すき和紙を使用しています。コウゾ、ミツマタ等を使用した手すき和紙ではありません。
ダックスフンドを飼っている方におすすめの天井材

DAIKENでは、床材だけでなく、ペットとの暮らしにやさしい天井材もご紹介しています。
DAIKENの『クリアトーン12SⅡ』は、調湿性能と吸音性能をあわせ持つ天井材です。湿気を吸収・放出して快適な空間を作るだけでなく、ピン穴加工がペットの鳴き声などの反響音も抑え、すぐれた吸音性能を発揮してくれます。
また、消臭性能も備えており、ペット臭の原因であるトリメチルアミンやアンモニアを吸着し、ペットやペットトイレの気になるニオイを抑えます。既存のクロスの上から施工できる製品で、柄のバリエーションも豊富です。

ダックスフンドは基本的に明るく活発でフレンドリーです。「吠えやすい」「足腰に負担がかかりやすい」など、ダックスフンドならではの特徴も知っておきたいものです。
子犬の頃から適度な運動や散歩の時間、生活環境をしっかり整えてあげましょう。適切なケアや食事にも気をつけて、愛犬との暮らしを楽しんでください。
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執筆者
高田 菜月 (たかだ なつき)
一般社団法人愛玩動物健康管理協会長年人間の介護に携わる中、寝たきりになった愛犬の介護を機にペット業界へ。
すべてのペットが幸せに暮らせるよう、ペットの専門家として各種メディアでの記事の執筆や監修、ペット商品の監修などを行う。
現在はチワックス2匹、ポメチワ1匹、カニンヘンダックス1匹の4匹と暮らし、老犬のトータルケアサロン開業を目指して奮闘中。保有資格:動物介護士 ペット看護士 ホリスティックケア・カウンセラー JKC愛犬飼育管理士 ペットフーディスト 犬の管理栄養士 など
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