カーポートとは？ ガレージとの違いと値段、固定資産税についてもチェック！

「手軽に駐車スペースをつくりたい」「しっかり車を守りたい」など、愛車への思い入れや思い描く快適なカーライフに対するニーズは、人それぞれ異なります。自宅にどのような設備が適しているのか、カーポートとガレージの違いやタイプ・選択する際のポイント、カースペースについてみてみましょう。

カーポート

カーポートは、強い日差しや雨などから車を守る屋根を、地面に埋め込まれた柱で支える駐車設備です。サイドパネルの有無や駐車台数に応じて様々なタイプがあります。サイズや機能によって異なるものの、比較的安価で、かつ短期間での設置が可能です。カーポートの柱を支えるための基礎工事から設置完了まで、1～2日程度で済むケースもあります。
強風や積雪が多い地域では、耐風圧・耐積雪性能にすぐれたものや、雪が隣家に落ちにくいものなど、周囲の環境に配慮した製品を選ぶとよいでしょう。

●カーポートのタイプ
・後方支持
前方に支持部材がなく、柱が後ろ側にあるので、車の出し入れや乗り降りがしやすいカーポートです。

・片側支持（側面支持）
支持部材が片方の側面にあるタイプです。柱のない側は開放感があります。

・両側支持
両側面を支持部材で支える構造なので安定感があります。

・連結、合掌
複数のカーポートをつなぎ合わせ、複数台の車を停められるようにしたカーポートです。
柱を中心にして1台用のカーポートを2つ設置するY合掌や、柱を両脇に配置して2つが向かい合うように設置したM合掌、また、2つのカーポートを縦に並べたり、T字にしたりと様々な形に連結できる製品などがあります。

・バルコニー活用型
カーポートの屋根をバルコニーとして活用したり、バルコニーの下を駐車スペースにしたりするタイプのカーポートです。

・サイドパネル付き
雨や風を除けるためのサイドパネルや、周辺からの目隠しになるパネルを設置したカーポートです。

●カーポートが適している人
・車の出し入れが多い
・敷地にあまり余裕がない
・駐車場を手軽につくりたい

施工面積が10m²未満のカーポートであれば、原則として建築確認申請は不要ですが、10m²を超えるカーポートは確認申請が必要です。防火地域や準防火地域、そのほか条例などによって確認申請の有無は異なりますので、カーポートを設置する前に自治体に確認しましょう。

2025年4月に改正された建築基準法の4号特例縮小についてはこちらをご覧ください。
関連記事⇒「省エネ基準適合住宅とは？ 2025年から義務化された省エネ基準と4号特例縮小を解説」

ガレージ（車庫）

ガレージは、3方向以上の側面と上面を囲った車庫を指す場合が多く、住宅と一体型になったものと独立したものの2種類に大別できます。
シャッターのあるタイプは「雨や紫外線、飛来物から車を守りたい」「盗難や器物損壊などの防犯面を重視したい」という方におすすめです。

設置には建築確認申請が必要であるうえに、床全面に基礎工事を施す場合は、完成までに1か月半程度かかることがあります。

●ガレージのタイプ
・ビルトイン型

家屋の1階部分に組み込んだガレージで、インナーガレージやビルトインガレージ、ガレージハウスとも呼ばれています。「雨に濡れることなく家に入りたい」「狭小住宅だけど車を置きたい」「部屋から愛車を眺められるようにしたい」といった希望を間取りで叶えるガレージです。

ビルトインガレージを採用し、“ゾーニング”したレイアウトにしやすい3階建て住宅のメリットやデメリットについてはこちらで解説しています。
関連記事⇒「3階建てのメリットとデメリットを考える　ビルトインガレージがある家も可能に！」

・ピロティガレージ
“ピロティ”は建物の2階を柱で支え、1階部分に広がった吹き抜けの空間を指します。ピロティガレージとは、家屋と一体化した壁のないオープンガレージで、排ガスが溜まりにくいというメリットがあります。

・独立型
家屋とは別に建てた駐車用の建築物です。車の整備や工具を収納する場所を確保しやすく、ちょっとした運動やDIYなどの趣味を楽しむ場所としても使えます。

●ガレージが適している人
・雨、紫外線、強風時のゴミや鳥のフンといった飛来物から車を守りたい
・車庫の防犯面を重視したい
・車のカスタムをしたり、愛車を飾ったりするなど、カーライフを楽しみたい
・こだわりの車を長くきれいに保ちたい

ビルトインガレージのメリットやおしゃれでかっこいいビルトインガレージ計画についてはこちらの記事でも解説しています。ぜひご覧ください。
関連記事⇒「ビルトインガレージが住まいと暮らしの充実につながる!? ガレージ計画のポイント」

カースペース

壁も屋根もなく、コンクリートや砂利などで地表面を舗装するだけのシンプルな駐車場です。敷地内の一部を活用し、比較的簡単につくれます。

カースペースやカーポートが玄関アプローチと接している場合は、玄関アプローチと調和するデザインにするとよいでしょう。
関連記事⇒「玄関アプローチは家の顔　デザインと素材選びで門からの通り道をおしゃれな空間に！」

カーポートやガレージをつくる際の費用は、一般的にどのくらいかかるのでしょうか。カーポートやガレージは、デザイン性の高いものや機能性にすぐれたものなど種類が多く、設備のタイプやサイズ、設置場所の条件によってかかる費用が大きく異なります。検討の際は施工業者様にご相談ください。

カーポート（一般的なもの）

1台：約15～40万円以上
2台：約25～60万円以上

ガレージ（独立タイプ）

1台：100～300万円ほど
2台：200～400万円ほど

カーポートは、施工費込みでも比較的リーズナブルな価格帯から揃っており、手軽に設置できるといえます。

一方ガレージは、本体価格に加えて床や柱の基礎工事にかかる材料費や施工費が必要になることから、高額になる傾向があります。また、シャッターが故障した際は修理費が発生する場合もあります。

マイホームを所有すると固定資産税を納める必要がありますが、ガレージを設置する場合も、構造によっては固定資産税がかかります。

固定資産税の対象家屋の要件（以下のすべてを満たすもの）

・外気分断性：3方向以上に壁があり、屋根で覆われている
・土地定着性：基礎などで地面に固定され、簡単に移動できない
・用途性：特定の目的に応じて利用できる状態にある

屋根と壁を備えている一般的なガレージは、固定資産税の対象家屋とみなされます。一方、カーポートは壁が設置されていないことで“外気分断性”を持たないとされ、基本的に固定資産税の対象外とされています。しかし、サイドパネルなどを設置した際に、要件を満たしているとされて課税対象となれば固定資産税がかかります。実際の判断は自治体ごとに異なるため、設置する前に確認しておきましょう。

ガレージ内で車の整備やカスタマイズに使う部品・工具などを整理整頓する収納棚としておすすめしたいのが、DAIKENの『内部ユニット FiTIO(フィティオ)』です。『内部ユニット FiTIO(フィティオ)』は収納力と機能性を備えた収納ユニットで、自由に組み合わせができるのでスペースを無駄なく活用できます。

カーポートの場合は、玄関内にDAIKENの『内部ユニット FiTIO(フィティオ)』を設置するのがおすすめです。
汚れに配慮され、水気が切りやすいパンチング加工の棚板を組み合わせ、洗車用品や車のカスタムに必要なものを収納するとよいでしょう。『内部ユニット FiTIO(フィティオ)』はシンプルで使いやすく、高さは3タイプから選べ、空間に合わせた大容量の収納スペースを確保できます。

（※）『FiTIO(フィティオ)』は屋内に設置する製品です。屋外では使用できません。

カーポートとガレージには、それぞれ異なるメリットがあります。費用や敷地の条件、ご自身のライフスタイルに合わせて選びましょう。
ガレージは構造によって固定資産税を毎年納める必要があるため、設置する場合は無理のない計画を立てておくことが大切です。また、車のメンテナンス用品などを収納できる環境が整っていると、カーライフがより快適になります。ぜひDAIKEN製品を活用してカーライフをお楽しみください。