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梅雨の時期や花粉の季節はもちろんのこと、忙しい日々の中で頼りになるのが衣類乾燥機です。衣類乾燥機は部屋干しが増えて洗濯物が溜まりがちな時期に、特に活躍します。衣類乾燥機は電気式とガス式の2種類に大きく分けられます。
今回は、電気式・ガス式衣類乾燥機の特徴やメリット・デメリット、どのようなご家庭におすすめかを解説します。衣類乾燥機の導入で悩んでいる方は、ぜひお読みください。
電気式衣類乾燥機とは

一般家庭に設置されている衣類乾燥機は、洗濯機と一体型のものも含めて電気式が主流です。まずは電気式衣類乾燥機の特徴とメリット・デメリットをみてみましょう。
電気式衣類乾燥機のタイプと特徴
電気式衣類乾燥機は、電気の力で動く衣類乾燥機です。さらに、洗濯機と乾燥機が一体化した洗濯乾燥機も電気式に分類されます。主にヒーター式とヒートポンプ式の2タイプがあり、多くの製品が市販されています。
・ヒーター式衣類乾燥機
内蔵ヒーターを電気で温めて高温の風を送り込み、衣類を乾かすタイプの衣類乾燥機です。空気をヒーターで温める分、ヒートポンプ式より電気代がかかります。
・ヒートポンプ式衣類乾燥機
ヒートポンプを利用して除湿した温風を送風し、衣類を乾かすタイプの乾燥機です。比較的短い時間で乾かすことができ、ヒーター式より衣類へのダメージが少ないのが特長です。
電気式衣類乾燥機のメリット・デメリット
電気式衣類乾燥機のメリット・デメリットをご紹介します。ガス式衣類乾燥機と比較して、用途に応じた方式を選択しましょう。
【メリット】
・手軽に設置可能
・豊富なラインアップ
電気式衣類乾燥機は電源と給排水設備、設置スペースがあれば使えるのが大きな魅力です。設置・運転条件を満たせずガス式衣類乾燥機の導入ができない場合、電気式が唯一の選択肢となるケースもあります。
電気式衣類乾燥機は多くの場所で導入されているため、製品の品揃えが豊富です。電気式衣類乾燥機しか導入できなくても使いやすさや設置スペース、価格やランニングコストといった観点から好みの製品を選べるのがメリットです。
【デメリット】
・乾燥時間がガス式より長い
・厚手の衣類は乾きにくい
・電気代がかさむ
ガス式衣類乾燥機に比べると、電気式衣類乾燥機はパワーが控えめです。そのため、乾燥が完了するまでに時間がかかる、厚手の衣類は乾きにくいといったデメリットがあるようです。衣類に合わせて浴室乾燥機や部屋干しを使い分けるのもよいでしょう。
ガス式衣類乾燥機とは

コインランドリーのような場所でよく採用されているのが、ガス式衣類乾燥機です。
ガス式衣類乾燥機の特徴
ガス式衣類乾燥機は、ガスの熱による温風で衣類を乾燥させます。電気式衣類乾燥機よりもパワフルで、湿気を含んだ温風をそのまま排出するため、効率よく衣類を乾かすことができます。
家庭用の衣類乾燥機としてガス式衣類乾燥機のシェアが低いのは設置のハードルが高いからです。ガスを引き込む“ガス栓”と温風を排出する“排湿筒”が必要なので、一般的には壁に穴を開けられないマンションなどでは後付けできません。
ガス式衣類乾燥機の導入を検討する際は、家の構造面で設置が可能か確認しておきましょう。
ガス式衣類乾燥機のメリット・デメリット
【メリット】
・早く乾く
・やわらかく仕上がる
・生乾きの臭いを軽減
・ランニングコストが電気式よりかからない
ガス式衣類乾燥機のメリットは短い時間でよく乾くことです。湿気を外に排出して乾いた温風を送ることにより、短い時間でしっかり乾いてふわふわに仕上がるのが特長です。
【デメリット】
・ガス栓や排湿筒が必要
・電気式よりも初期費用がかかる
ガス式衣類乾燥機を使うためには、壁にガス栓と排湿筒を通す穴が必要です。また、電気式のように乾燥機能付きの洗濯機はなく、洗濯機とは別に衣類乾燥機を設置する場所を用意しなければなりません。洗濯機の上部に設置する場合は、洗濯物の取り出しに影響が出ないよう置き場所をよく検討してから導入しましょう。
(※)衣類乾燥機の設置可否について、詳しくは設置会社様にご相談ください。
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電気式とガス式 どちらがおすすめ?

電気式衣類乾燥機とガス式衣類乾燥機のメリットやデメリットを考慮して、ご家庭に適した方式を選びましょう。
電気式衣類乾燥機がおすすめの人
・マンションに住んでいる
・設置スペースが限られている
・手軽に導入したい
マンションなどのようにガス式衣類乾燥機を設置できない場合は、電気式衣類乾燥機を選択することになります。設置可否の確認や工事対応が手間だと感じる方は、比較的手軽に導入できる電気式がおすすめです。
ガス式衣類乾燥機がおすすめの人
・設置条件を満たしている
・洗濯物が多い
・洗濯の時短を重視したい
ガス式衣類乾燥機がおすすめなのは、設置できる環境があって洗濯物が多く、衣類乾燥機の使用頻度が高いご家庭です。
電気式とガス式の衣類乾燥機には、それぞれメリットがあります。設置環境やライフスタイルに応じて選べば、家事を効率的に進められるでしょう。
衣類乾燥機で乾かした洗濯物を収納しやすく、生活をより便利にするウォークインクローゼットについてはこちらをご覧ください。
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乾太くん専用台 DAIKENの『かわいたな』

DAIKENの『かわいたな』は、衣類乾燥機※乾太くん専用台です。家庭用のガス式衣類乾燥機「乾太くん」の設置条件に合わせて設計されており、どのタイプを設置しても防火上必要な最低限の離隔距離を確保できます。さらに、専用台の下に洗濯機や洗濯カゴなどを収納し、洗面室を有効活用できます。
(※)「乾太くん」は東京ガス株式会社の登録商標です。
(※)衣類乾燥機 乾太くんを設置する際は、家具や壁・棚など可燃性のある部分から十分に距離をとってください。設置を誤ると、火災や機器加熱によるやけどの原因になります。
おわりに
衣類乾燥機は家事の時短をサポートし、暮らしを豊かにしてくれる頼もしい味方です。ライフスタイルに合わせてぴったりの商品を選び、快適な生活を目指しましょう。ガス式衣類乾燥機は導入が難しいケースもあります。衣類乾燥機の導入を検討する際は、設置条件を満たせるか確認してみてください。
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監修者
志鎌のり子(しかまのりこ)
一般社団法人日本模様替え協会 理事/COLLINO一級建築士事務所代表。日本女子大学住居学科卒業、五洋建設でマンション・ビルの設計監理/内装デザインを10年担当。その後、日本ERIにて住宅検査など10年担当、設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/仕組みづくりなどを提案。書籍「家具配置のルール」のほかSUUMO、AERAwithKids、建築知識ビルダーズ、住まいの設計など著書多数。
保有資格:模様替えアドバイザー 一級建築士 建築基準適合判定資格者 住宅性能評価員 建物耐震診断士 フラット35適合証明検査員 など
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