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2025-05-20

ワインセラーのある暮らし ペルチェ式、コンプレッサー式、アンモニア式の違いと選び方

ワイン愛好家の方なら、ワインが繊細なお酒だということはよくご存じでしょう。ワインセラーは、デリケートなワインを適切な状態で保管するために欠かせません。今回は家庭向けワインセラーについて冷却方式の違いや設置場所、購入時に気をつけたい基本的なポイントなどを解説します。
また、ワインセラーに合わせてコーディネートできるDAIKENの床材『トリニティ』についてもご紹介します。

暮らしの空間におしゃれなワインセラーを

ワインセラーはワインを適切な温度と湿度で保管するための設備です。“ワインは生き物”といわれるほど繊細なお酒で、保管状態が悪いと味わいや香り、品質が劣化してしまいます。

ワインの保存には、赤・白・ロゼなどの区分に関係なく、以下の環境が適しています。

・温度13~15℃
・湿度70%前後
・湿度・温度の変化が少ない場所
・振動が少ない場所
・紫外線が当たらない場所

海外のワイナリーで地下室や石造りの倉庫などをワインセラーとしているのは、これらの場所が適切な保管の条件を満たしているからだといわれています。
自宅で24時間365日、この環境を保つのは簡単ではありません。しかも日本の夏は高温多湿で冬は乾燥します。冷蔵庫は温度が低すぎることに加え、頻繁に開け閉めするので温度変化が激しく、ワインの保存には適していません。
ワインセラーがあれば、温度や湿度を管理しワインを良い状態で保管することが可能です。

また、ワインセラーはインテリアのアクセントにもなり、家庭内で食事やパーティーをする時には会話が弾むきっかけになるかもしれません。自宅でゆっくり、お気に入りのワインを楽しむ時間を過ごせるのではないでしょうか。

ペルチェ式、コンプレッサー式、アンモニア式の違いは?

ワインセラーは、温度を調整する方法別に3つのタイプに分けられます。それぞれの違いや特徴を知り、自宅に合ったタイプを選びましょう。

ペルチェ式の特徴

ペルチェ式は電気的な熱移動を利用して温度を調整します。ペルチェ素子という半導体を使用し、絶えず稼働し吸熱・放熱しながら、庫内を冷却します。ただし、温度調整機能のないものが多いので注意しましょう。

ペルチェ式のメリットは、比較的振動が少なく、静音性が高いことです。小型ワインセラーに採用されることが多く、値段もお手頃です。ただし、冷却能力はそれほど高くなく常にファンが回っているため電気代が高額になりがちです。ランニングコストを考慮して選びましょう。

コンプレッサー式の特徴

コンプレッサー式は、冷蔵庫と同じように圧縮した冷媒(ガス)を循環させて冷却します。

メリットは、冷却能力と温度の安定性が高い点です。冷えたら稼働が止まり、庫内の温度が上がると再び冷却する、という仕組みのため省電力なうえコストパフォーマンスも高いといえます。ブーンという駆動音や振動がありますが、ほとんど気にならない機種もあります。

本体の価格はペルチェ式に比べると高額なことが多く、初期費用は高めになります。

アンモニア式の特徴

アンモニア式はアンモニアを冷媒として使用し、気化熱を利用して冷却するワインセラーです。このシステムは駆動部品を使わないため振動が少なく、経年による変化が少ないという特徴があります。

ペルチェ式より冷却力が高いものの、コンプレッサー式よりは弱めで、ランニングコストは高くなりがちです。

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ワインセラーを選ぶときのポイント

ワインセラーを選ぶ際の基準は、冷却方式のほかに何があるのでしょうか。購入時にチェックしたいポイントを解説します。

性能とサイズで選ぶ

ワインセラーは、まず性能が重要です。ワインを保存するときの理想的な温度や湿度を維持できること、特に温度変動が少ないモデルを選ぶとワインを良好な状態で保管できます。

収納できる本数に合う製品のサイズも考慮しましょう。家庭用なら10~24本程度収納できるサイズで十分でしょう。このサイズのワインセラーは、多くは設置面積が60×60cm程度、座布団1枚ほどのスペースがあれば設置できます。

コストの目安を知っておこう

家庭用ワインセラー本体は1万円程度から購入できます。中型だと10~20万円くらいのものもありますが、大型になると高性能のものが多くなり、価格も100万円台になることもあります。24時間365日稼働させるものなので、本体費用だけでなく、ランニングコストも重要です。購入後の電気代についてはしっかりチェックしましょう。

使いやすさ・インテリア性も重要

ワインセラーは使いやすさも重要です。ワインを安全・スムーズに出し入れできるか、ワインボトルが中でしっかり安定するかなどは大切なポイントになります。棚の間隔や安全性を確認しましょう。

リビングやダイニングに置く予定なら、ガラス扉やスタイリッシュな金属製の外装が施されたものなど、デザインがおしゃれなものもおすすめです。ビルトイン型ワインセラーなら間取りに合わせて設置できるほか、キッチンやダイニングのインテリアと調和させることも可能です。機能性と美しさが両立したワインセラーを選びましょう。

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ワインセラーの設置場所について

ワインセラーを設置する際の最低条件は、冷却機能を十分に発揮するための放熱スペースを確保できることです。周囲には適度な空間を設け、熱がこもらないようにしましょう。
また、電源とアースを適切に接続できることも重要です。特に長期保管を目的に使用するワインセラーには安定した電源の確保が不可欠です。さらに設置場所の耐荷重を確認し、不安なときは床補強工事を検討してください。
間取りにもよりますが、階段下収納の空間を利用したり温湿度の変化が少ない地下室に設置したりするのもよいでしょう。

キッチン、リビング

料理と一緒にワインを楽しみたい方にとって、キッチンはワインセラーを置くのにとても便利な場所です。料理に合うワインをすぐに取り出せるので、利便性の高い場所といえます。
また、リビングにワインセラーを置けば、家族やお客様と会話を楽しみながらワインを楽しめますし、ワインセラーをインテリアの一部としても活用できます。

ただし、どちらの場所も温度が比較的変わりやすいので、管理には配慮が必要です。冷暖房の風や外からの直射日光が当たらないよう、設置場所の選定は慎重に行いましょう。

ビルトイン型ならトータルコーディネートも可能

ビルトイン型のワインセラーは、キッチンやリビング、ダイニングなどに専用スペースを設けて使います。組み込むことによって自然な形でインテリアに溶け込むため、全体のコーディネートに一体感が生まれます。

デザインや色をインテリアと合わせたり、サイズに合ったスペースを設計したりすると、違和感なく空間を有効に活用できます。

シックなワインセラーに調和するDAIKENの床材『トリニティ』

おしゃれなワインセラーを購入したら、インテリアにもこだわってみましょう。様々なワインセラーにマッチする床材の1つがDAIKEN『トリニティ』です。

オーク柄はもちろん、ダークカラーにも合わせやすい

トリニティ』は、木のやさしさあふれる表情をリアルに再現した上質な床材です。継ぎ目の四周木口面は化粧シート巻き込み仕上げで、エッジまで美のこだわりが行き届いた仕様になっています。

トリニティ』には12種類もの豊富な色柄があります。中でもワイン樽に使用されるオーク材の質感を再現したオーク柄は、素朴でやさしい色合いがワインセラーの木材や金属のデザインと調和します。
また、ダークカラーの床材をダークトーンのワインセラーや家具と組み合わせても、落ち着きのある上質な空間を演出できるでしょう。

傷や汚れに配慮した床材

トリニティ』には日常的な使用における傷や汚れに強い特性があります。凹み傷やすり傷が付きにくく、イスや家具の移動など、日常的な使用で発生する摩耗に対し一定の耐久性を備えています。

加えて表面には特殊加工が施されているため防汚性にすぐれています。日常的な汚れを拭き取りやすくワックスも不要で、清潔で高級感のある空間をキープできます。

(※)金属製キャスターや球状キャスターは使用しないでください。キャスターの使用頻度が高い箇所は、カーペットなどを敷いて床を保護してください。
(※)ワックス掛けされますと、ワックス膜により床材表面本来の性能や質感が損なわれますので、ご承知ください。
(※)ワックスは必要ありません。お客様のご都合によりワックス掛けされる場合は、DKワックスネオをご使用ください。他のワックスは塗りムラや密着不良の原因となります。

まとめ

自宅にワインセラーがあったら、食事や趣味の時間がより豊かになるでしょう。ワインセラーの機能やサイズにこだわって納得のいくワインセラーを選ぶことが大切です。

ワインセラーは購入後の維持管理も重要なので、設置場所はよく検討することをおすすめします。床材などのインテリアとトータルコーディネートすれば、より満足度の高い、こだわりの空間に仕上がるでしょう。

  • しかまのりこ
  • 監修者

    志鎌のり子(しかまのりこ)
    一般社団法人日本模様替え協会 理事/COLLINO一級建築士事務所代表。

    日本女子大学住居学科卒業、五洋建設でマンション・ビルの設計監理/内装デザインを10年担当。その後、日本ERIにて住宅検査など10年担当、設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/仕組みづくりなどを提案。書籍「家具配置のルール」のほかSUUMO、AERAwithKids、建築知識ビルダーズ、住まいの設計など著書多数。

    保有資格:模様替えアドバイザー 一級建築士 建築基準適合判定資格者 住宅性能評価員 建物耐震診断士 フラット35適合証明検査員 など

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