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床の見切り材はどのくらい重要? インテリアやフローリングの色柄に合わせてコーディネート

床の見切り材はどのくらい重要? インテリアやフローリングの色柄に合わせてコーディネート

※掲載している画像は、記事の内容をわかりやすくするイメージであり、実在する製品や実現するものとは異なる場合があります。



住宅の内装を考える際、材や壁材といった広い面のデザインに注目しがちです。しかし、あまり目立たなくとも大切な役割を果たしているのが“見切り材”です。中でも“床見切り材”は、空間に占める面積こそ小さいものの、暮らしやすさや安全性、部屋のデザイン性を左右する重要なパーツです。
今回は、見切り材の基本知識や役割、コーディネートのヒントまで詳しく解説します。

見切り材とは

見切り材は、仕上げ材の端や段差がある部分、異なる仕上げ材の隣り合う境目などに設置する建材です。仕上げ材の端をきれいに納めたり、段差を解消したり、仕上げ材同士の継ぎ目を美しくしたりする目的で使用されます。

見切り材は、設置場所や用途によって、主に次の3つに分けられます。

・床見切り材
フローリングとカーペットの境目や、キッチンとリビングで異なるフローリングを採用した場合など、切り替え部分で主に使用されます。

・壁見切り材
腰壁クロスなど壁材の柄や色が変わる境目や、ドア枠や枠、壁と天井の境界などを美しく仕上げる目的で使われます。

・段差見切り材(階段見切り材)
階段の踏板の先端である“段鼻(だんばな)”や、床に高低差がある部分に設置され、踏み外しを防ぐ役割を持ちます。階段で使われるものは“階段見切り材”とも呼ばれます。
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中でも床見切り材は日常生活で目に入る機会が多く、直接足が触れる部分でもあるため、機能性や安全性、デザイン性が重視される傾向にあります。

床見切り材 住環境を守る重要な役割とは

床見切り材の役割は、単に継ぎ目を処理するだけではありません。
機能性や安全性、美観など、空間づくりの様々な面で重要な役割を担っています。

●機能面

床見切り材の基本的な役割は、異なる床材間の継ぎ目を適切に処理することです。

・床材の伸縮に対する働き
木質系のフローリングは木材でできているため、温度や湿度の変化によってわずかに伸び縮みします。
床材の伸縮を吸収する“逃げ”の役割を果たし、床材の反りや浮きを防ぎます。

・異なる床材の境界を処理する
厚みや素材が異なる床材同士をつなぎ、段差を緩和したり、見た目を整えたりします。

・床材の端部を保護する
床材の端部を保護し、傷や剥がれなどによる劣化を防ぐのも、床見切り材の役割です。
床材の端部をカバーして床材を長持ちさせます。

・隙間に入るゴミや埃、水を防ぐ
壁際や床材の境界にできる隙間をふさぎ、ゴミや埃などの侵入を防ぎます。

●安全面

床見切り材は、住環境の安全を守るうえで大きな役割を担っています。

フローリングとタイルカーペットのように異なる床材が隣り合う場所や、部屋の出入口にある敷居などは、段差が生じやすい部分です。床見切り材は、このような段差をゆるやかなスロープ状にすることができます。

床見切り

さらに、周囲の床材と明度差を設けた見切り材は、段差をより視認しやすくし、転倒やつまずきに配慮します。特に小さなお子様や高齢者がいるご家庭では、安全面をしっかりと考えて床見切り材を選定しましょう。

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●美観面

床見切り材は、空間の印象を大きく変え、インテリア全体の完成度を高めます。

床見切り

木製や樹脂製、ステンレス・アルミといった金属製など、床見切り材の素材にはバリエーションがあります。さらに色や太さ、形状も豊富なので、インテリアに合わせた細かな調整も可能です。

例えば、床材や壁紙の色柄と調和する見切り材を選ぶことで、境界部分まで美しく統一された空間に仕上がります。
反対に、あえて異なる色や素材を選んでアクセントとして際立たせれば、個性的な雰囲気を演出できます。

床見切り材の選び方

床見切り材を選ぶ際は、素材やサイズ、形状、色といった見切り材の特徴のほか、床材との兼ね合いなど、様々な要素を考慮して選びましょう。主な選び方をご紹介します。

●素材の種類で選ぶ

床見切り材の素材は、見た目の印象だけでなく、耐久性やメンテナンス性、価格にも関わります。床見切り材の主な素材にはどのようなものがあるのでしょうか。

・木製
あたたかみのある、木ならではのナチュラルな風合いが魅力です。
フローリングと色味を合わせた木製の見切り材を使用すれば、見切り部分が目立たず統一感のある仕上がりになります。

・樹脂製
樹脂製の基材に木目や金属調などの化粧シートを施した、豊富な色柄バリエーションが魅力の床見切り材です。軽く、加工しやすいというメリットがあり、コストも抑えやすいでしょう。

床見切り

・ステンレス製
高級感があり、耐水性・耐久性にすぐれています。
特に商業施設や公共施設など、耐久性や衛生面が重視される場所で多く使われています。

・アルミ製

床見切り

耐久性にすぐれています。シンプルでモダンな印象があり、様々なインテリアスタイルに調和するでしょう。

●形状やサイズで選ぶ

床見切り材は、設置場所や目的によって適切な形状やサイズがあり、大きく3つの形状に分けられます。

床見切り

・アーチ型(への字型)
床材間のわずかな段差を緩やかなスロープ状にしてつなぐ床見切り材です。

・L字型
床材の小口(切り口)や隙間を埋め、すっきりとした見た目に整えます。

・T字型(フラット型)
同じ高さの床材の間に設置し、上からT字カバーを被せて床材の切り替え部分をスムーズにつなぎます。

また、見切り材の幅によっても空間の印象が変わります。
幅が広いタイプは、異なる厚みの床材をつなげる際に段差をカバーしやすいのが特長です。存在感があるので空間のアクセントに使用してインテリアとして活かすのもよいでしょう。
一方、床材と同系色で幅が狭いタイプの見切り材は、床のつなぎ目をあまり目立たせず控えめに仕上げます。床材自体の見た目を活かしたインテリアにしたい場合におすすめです。

空間の使用目的やイメージに合わせて適切な床見切り材を選びましょう。

床見切り材は床材との相性が大切 床をおしゃれにするインテリアとしての床見切り

床見切り

床見切りを選ぶうえで、忘れてはいけないのが床材との相性です。
せっかくこだわって選んだ床材を、一層おしゃれに見せるような床見切りを選んでみませんか。次の3種類の床材に合う床見切りをご紹介します。

●床材の種類に合わせる

・無垢フローリング
無垢フローリングの自然な風合いを活かすため、フローリングと同じ樹種の無垢材または色合いが近い木製の見切り材がおすすめです。
無垢材の伸縮性を考慮すると、T字型の形状が適しています。

・複合フローリング
フローリングメーカーが用意している専用の見切りなら、色味や質感を統一できます。
アルミなどの金属製や金属調デザインの見切りは、インテリアをシャープな印象にしたいときにおすすめです。

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・タイルやフロアタイル
水回りに多く使われるタイルやフロアタイルには、ステンレス製の見切りが適しています。

このように、床材ごとの特長と見切り材の選び方を押さえて、バランスの取れた空間づくりを目指しましょう。

●色や柄を合わせて統一感を出す

床をおしゃれに見せる床見切りの選び方として、床の素材だけでなく、色や柄を考慮して組み合わせる方法もあります。

・同系色でまとめる
床材と近い色味の床見切りを選ぶ方法で、空間に自然な統一感が生まれます。
床と見切りの境界が曖昧になり、部屋が広く見えるでしょう。

・コントラストをつける
床材と対照的な色や異なる素材感の見切りを選ぶ方法です。
境界が明確になり、空間全体が引き締まってシャープな印象になります。視覚的にエリアの独立性を高める“ゾーニング効果”が期待できます。

どちらの方法を選ぶかは、インテリアのテイストや、空間にどのような印象を持たせたいかによって決めるとよいでしょう。

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床見切

「リモデル造作材 床見切(金属調化粧シート仕様)」

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イエリア システム造作部材 床見切』は、ABS樹脂の基材にオレフィンシートを施しており、9種の豊富な色柄バリエーションがあります。

中でも<モスブラック柄>は、落ち着きのある色味で、モダンなインテリアやシックなフローリングと相性が良く、空間に上質なアクセントをプラスします。明るい色のフローリングと組み合わせると、境界線が際立ってスタイリッシュさを演出でき、濃い色の床材と合わせれば、重厚かつ統一感のある空間になるでしょう。

●「リモデル造作材 床見切(金属調化粧シート仕様)」

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また、「リモデル造作材 床見切(金属調化粧シート仕様)」は、石目柄の床とも相性が良い金属調の床見切です。スリムな8mm幅のデザインは張り分け部分のアクセントとなるため、洗練された雰囲気の部屋づくりにおすすめです。

まとめ

床見切り材は、小さな部材ながらも快適さや安全性だけでなく、空間の印象を左右する重要なアイテムです。
細部までこだわれば、より満足度の高い住まいに仕上がるでしょう。床見切り材選びに迷ったら、ぜひDAIKENの製品をチェックしてみてください。

  • しかまのりこ
  • 監修者

    志鎌のり子(しかまのりこ)
    一般社団法人日本模様替え協会 理事/COLLINO一級建築士事務所代表。

    日本女子大学住居学科卒業、五洋建設でマンション・ビルの設計監理/内装デザインを10年担当。その後、日本ERIにて住宅検査など10年担当、設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/仕組みづくりなどを提案。書籍「家具配置のルール」のほかSUUMO、AERAwithKids、建築知識ビルダーズ、住まいの設計など著書多数。

    保有資格:模様替えアドバイザー 一級建築士 建築基準適合判定資格者 住宅性能評価員 建物耐震診断士 フラット35適合証明検査員 など

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