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30坪前後の2階建ての戸建て住宅は、3~4人家族にとってちょうどいいサイズといわれています。都市部で一戸建ての新築住宅を検討されている方にとって、実現しやすい大きさであることも人気の理由の1つでしょう。
そこで今回は、30坪2階建ての一戸建てを想定し、面積に限りがある中でも快適でおしゃれな間取りの家をつくるポイントをご紹介していきます。
30坪2階建て住宅の広さとは?

30坪2階建ての家は具体的にどれくらいの広さなのでしょうか。延床面積の目安や一般的な注文住宅の平均面積とあわせて見ていきましょう。
30坪は99m²、畳60枚分の広さ
30坪は約99m²に相当します。関東(江戸間:176cm×88cm)と関西(京間:191cm×95.5cm)では畳の大きさが微妙に異なるため目安となりますが、1坪はほぼ畳2枚分の大きさです。30坪は畳60枚分の広さをイメージするとよいでしょう。
30坪2階建ての住宅を計画する場合、一般的な建ぺい率50%、容積率100%で考えると、1階と2階の床面積はそれぞれ15坪=約49.5m²です。リビングダイニングのほか、キッチン、浴室・トイレなどの水回り、収納や寝室・子ども部屋など個室が3~4部屋。必要な空間を確保するのに十分な面積で、家族4人が生活するにはちょうどよいサイズといわれています。
注文住宅の平均延床面積は?
国土交通省の「令和5年度 住宅市場動向調査報告書」における新築住宅の延床面積(全国平均)は、約116m²(約35坪)とされています。
30坪の家はこの平均と比べるとややコンパクトですが、工夫次第では十分な広さを感じられる住宅計画が可能です。
参考:「令和5年度住宅市場動向調査報告書」(国土交通省)
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2025.03.19
30坪2階建ての間取りづくりのポイント
間取りは家の使い勝手や住み心地に大きな影響を与えるため、とても大切です。30坪2階建ての間取りづくりのポイントをいくつかご紹介します。

開放感と広さを演出する
30坪の住宅の間取りを考えるうえで、開放感や視覚的な広がりを意識することは重要です。
リビングダイニングなどのメイン空間に吹き抜けを設けたり、天井の高さを標準的な高さよりも少し高い2.5~2.7m程度に設定したりすると、開放感を感じられる気持ちの良い空間になります。
また、リビングダイニングに大きな窓を設置すると光を十分に採り入れられるので、明るく広く感じられます。
大きな収納をつくる方法も
快適な生活には適切な収納スペースが欠かせません。各居室に小さな収納を設置する方法だけでなく、モノを集約させる大きめの収納を設けて空間を無駄なく使う方法もおすすめです。例えば衣替えの時期やシーズンオフ・オンが関係するものの入れ替え時は家族全員の分を1つのスペースでまとめてできるなど、合理的な動線を確保できて暮らしが快適になります。
近年では、家族の服や靴をまとめて収納できるファミリークローゼットやシューズクローゼット、食品ストックなどを1か所にまとめておけるキッチンパントリーを設けるスタイルも多いようです。
2階リビングもおすすめ
土地の条件や家族のライフスタイルによっては、2階にリビングを配置する“2階リビング”も魅力的な間取りです。
階段移動が増えるので日々の上り下りや老後の暮らし方などの検討も必要ですが、視線が気になる1階リビングよりも2階リビングのほうが周辺環境に影響されにくく、開放的で明るい空間をつくりやすいでしょう。プライバシーも守れるため、都市部など建物が密集している地域で採用されるケースが増えています。
おしゃれさと暮らしやすさを両立する空間づくり
限られた面積の中でデザイン性と機能性を両立させた家づくりには、様々な工夫が必要です。おしゃれで暮らしやすい空間づくりのアイデアをご紹介します。
吹き抜けリビング、中庭
吹き抜けリビングや中庭は、開放感とおしゃれを兼ね備えるしつらえとしておすすめの手法です。
・吹き抜けリビング
リビングに吹き抜けを設けると、コンパクトな家でも開放感を演出できます。家族と別階にいながらコミュニケーションをとることも可能です。
・中庭
1階に中庭を設けることで家の内と外とのつながりを感じる空間が生まれ、プライバシーを守りながらも明るく開放感のある家になります。窓から見える中庭の景観も魅力です。
ただし、吹き抜けリビングや中庭を採用する際は、開放感・おしゃれ感を重視するあまり、1つの部屋が狭くなったり、必要な部屋数が取れなくなったりしないよう十分に検討しましょう。
スキップフロア、リビング階段
・スキップフロア
スキップフロアとは、1つの階の中に異なる高さの床を複数設ける間取りのことです。リビングの一部の高さを変えると1つの空間がゆるやかに区切られるので、キッズスペースやワークスペースなど、開放感を維持したまま空間を用途別に使い分けたい場合におすすめです。
30坪だとスキップフロアはふんだんにスペースを取ることはできませんが、階段のフォルムがデザインとして空間のアクセントになりますし、上げた床の下部を収納スペースにもできます。また、個室への出入りの際に家族が自然と顔を合わせる機会が増えるというメリットもあります。
・リビング階段
吹き抜けリビングと同様、家族間のコミュニケーションが増える選択肢の1つです。また、階段を廊下に設けるよりも省スペースになります。
リビング階段を採用する際は動線を意識して、テレビの前を横切らないと階段に行けないといったことのないようにしましょう。
畳スペース

洋室メインの間取りでも、リビングの一部に畳スペースを設けることで床に直接座れる和モダンテイストのくつろぎ空間をつくることができます。
足を伸ばして座ったり、ゴロンと横になったり、赤ちゃんのおむつ替え時などにも便利な空間になるのではないでしょうか。
彩り豊富な畳表が選べるDAIKEN『ここち和座』
和室もいいけれど、30坪の家に1部屋設けるのは難しい。そうお考えの方におすすめしたいのが、DAIKENの『ここち和座』シリーズです。
DAIKENの『ここち和座』シリーズは、畳の心地よさはそのままに、取り入れやすく形を変えたモダンな畳で、和室だけでなく洋間の畳コーナーなど様々な空間に合います。
また、“機械すきの和紙(※)”をDAIKEN独自の技術で加工しており、傷が付きにくい、撥水性が高い、という特長を持つ製品です。
『ここち和座』は、フローリングなど床の上に設置する「置き敷きタイプ」と、床下地に直接施工する「敷き込みタイプ」の2種類があります。敷き込みタイプはフローリングとの段差ができないので、フラットな仕上がりになりますし、置き敷きタイプは不要な時にはしまっておける、という特長があります。
(※)機械すき和紙を使用しています。コウゾ・ミツマタ等を使用した手すき和紙ではありません。また、本ページで記載の和紙の畳とは、畳のおもて部分のことを指し、畳床部分まで、全てが和紙製ではありません。
3色の緯糸で編んだ、自然な風合いの『ここち和座 穂波』

『ここち和座 穂波』は3色の緯糸(よこいと)で編んだ、自然な風合いの畳表です。やさしい色合いの和モダンカラーの3色ラインアップです。
2色の緯糸で編んだ、バリエーション豊富な『ここち和座 彩園』

2色の緯糸で編まれた『ここち和座 彩園』は、フローリングとなじみやすい全6色が展開されている畳表です。すっきりとした印象なので、モダンなインテリアにもマッチします。
まとめ
30坪2階建ての住宅は、限られた広さでありながら吹き抜けリビングや中庭、スキップフロアなど、アイデアと工夫次第で暮らしやすくおしゃれな住まいを実現できます。
少しだけ和のテイストも取り入れてみたいとお考えなら、ぜひDAIKENの『ここち和座』を活用し、畳のある暮らしを手軽に楽しんでみるのはいかがでしょうか。
限りある面積の中でも快適でおしゃれな家づくりをご検討中なら、デザイン性と機能性を両立させた間取りを取り入れて、理想の住まいを実現してください。
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監修者
淀川 美和(よどがわ みわ)
株式会社アートアーク一級建築士事務所代表。一級建築士、インテリアコーディネーター、2児のママ建築家。「ママをきれいにする空間づくり」 をミッションの一つに掲げ、住宅・店舗・ホテル等の設計、内装コーディネート、メディア出演等を行う。自身も仕事と家事と育児のバランスをとりながら、忙しいママがいかに快適に家族と暮らせるかに焦点をあてつつ「お部屋のコンシェルジュ」として皆さまのお役に立てるよう奮闘中。
保有資格:一級建築士、インテリアコーディネーター、建築士会インスペクター、健康住宅アドバイザー、整理収納アドバイザー2級、アロマ検定1級
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