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2025-08-20

30坪2階建てのおうち おしゃれな間取りのつくりかた

※掲載している画像は、記事の内容をわかりやすくするイメージであり、実在する製品や実現するものとは異なる場合があります。

30坪前後の2階建ての戸建て住宅は、3~4人家族にとってちょうどよいサイズといわれています。都市部で一戸建ての新築住宅を検討されている方にとって、実現しやすい大きさであることも人気の理由の1つでしょう。
そこで今回は、30坪2階建ての一戸建てを想定し、面積に限りがある中でも快適でおしゃれな家にする間取りのポイントをご紹介します。

30坪2階建て住宅の広さとは具体的にどれくらい?

30坪2階建ての家は具体的にどれくらいの広さなのでしょうか。延床面積の目安や一般的な注文住宅の平均面積とあわせてみていきましょう。

30坪は99m²、畳60枚分の広さ

関東(江戸間:176cm×88cm)と関西(京間:191cm×95.5cm)では畳の大きさが微妙に異なるため目安となりますが、1坪はおおよそ畳2枚分の大きさです。30坪は約99m²で、畳60枚分の広さをイメージするとよいでしょう。

例えば、30坪の敷地に対する建ぺい率が50%、容積率が100%のケースで2階建ての家を建てるとき、1階と2階の床面積はそれぞれ15坪=約49.5m²です。リビングダイニングのほか、キッチン、浴室・トイレなどの水回り、収納や寝室・子ども部屋など個室が3~4部屋といった必要な空間を確保するのに十分な面積で、家族4人が生活するにはちょうどよいサイズといわれています。

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注文住宅の平均延床面積は?

国土交通省が発表した資料によると、住み替え前後の新築住宅における延床面積(全国平均)は約116m²(約35坪)とされています。
30坪の家はこの平均と比べるとややコンパクトですが、工夫次第では十分な広さを感じられる住宅計画が可能です。
参考:「令和5年度住宅市場動向調査報告書」(国土交通省)

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2025.08.20

30坪2階建ての家 間取りづくりのポイント

間取りは家の使い勝手や住み心地に大きな影響を与えるため、重要です。30坪2階建ての間取りづくりのポイントをいくつかご紹介します。

天井高や窓の工夫で開放感と広さを演出

30坪の住宅の間取りを考えるうえで、開放感や視覚的な広がりを意識することは重要です。
リビングダイニングなどのメイン空間に吹き抜けを設けたり、天井の高さを標準的な高さよりも少し高い2.5~2.7m程度に設定したりすると気持ちの良い空間になります。
また、リビングダイニングに大きな窓を設置すると光が十分に入って明るくなり、広く感じやすいでしょう。

2階をリビングにする間取りもおすすめ

土地の条件や家族のライフスタイルによっては、2階にリビングを配置する“2階リビング”も魅力的な間取りです。
階段での移動が増えるため日々の上り下りや老後の暮らし方などの検討も必要ですが、外からの視線が気になる1階リビングよりも周辺環境に影響されにくいという2階リビングならではのメリットがあります。日当たりが良いため、開放的で明るい空間をつくりやすいでしょう。プライバシーの面からも、都市部など建物が密集している地域で採用されるケースが増えています。

収納はクローゼットやパントリーなど大きな収納が便利

快適な生活には適切な収納スペースが欠かせません。各居室に小さな収納を設置するだけでなく、モノを集約させる大きめの収納を設けて空間を無駄なく使う方法もおすすめです。例えば家族全員分の衣替えやシーズンが関係するものをまとめて収納すれば、合理的な動線を確保できます。
近年では、家族の服や靴をまとめて収納できるファミリークローゼットやシューズクローゼット、食品ストックなどを1か所にまとめておけるキッチンパントリーといった大型収納スペースを設けるスタイルも多くなっています。

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2025.05.20

リビング収納を充実させる間取りアイデア

リビングは家族それぞれが物を持ち込むため、散らかりやすい場所です。リビング収納を充実させれば、家族のものをまとめて管理できるので、リビングの整理整頓がしやすくなるでしょう。リビング収納が充実する間取りアイデアを解説します。

・納戸をリビングと隣接させる

不動産広告などでよく見かける“納戸(なんど)”は、十分に光を採り入れる窓がないなどの理由から、「建築基準法上居室とは認められない部屋」に分類されます。物件では納戸を“サービスルーム”として表記しているケースもあります。一般的に、クローゼットなどよりも大きく設計されている納戸は、衣類や食料品、書類などの収納に幅広く活用できる便利な空間です。リビング収納やパントリーとしても使えるよう、納戸をリビングと隣接させる形で配置するとよいでしょう。

・リビング収納と勉強机、ランドセル収納を組み合わせる

リビング収納

リビング収納にお子様の勉強机を組み合わせれば、散らかりやすいものを片付けるだけでなく家庭学習の見守りもできます。勉強机と組み合わせたリビング収納には、ランドセルや教科書・ノートなどをまとめて収納し、朝の準備をスムーズにしましょう。
また、リビング収納と仕事用デスクも同様に配置できます。リモートワークのスペースを用意したい場合にもおすすめです。

参考:
⇒「リビナビ.jp

・壁面を利用したリビング収納

リビング収納

スペースを有効活用したいなら、壁面にリビング収納棚を設置するとよいでしょう。収納したいものを明確にして余裕を持たせると空間全体がスッキリとした印象になります。オープンキャビネットやオープンシェルフを使えば“見せる収納”となり、リビングのインテリア性も高まります。

おしゃれさと暮らしやすさを両立する空間づくり

限られた広さの中でデザイン性と機能性を両立させた家づくりには、様々な工夫が必要です。おしゃれで暮らしやすい空間づくりのアイデアをご紹介します。

吹き抜けリビング、中庭

吹き抜けリビングや中庭は、開放感とおしゃれさを兼ね備えるしつらえとしておすすめの間取りです。

・吹き抜けリビング

リビングに吹き抜けを設けると、コンパクトな家でも開放感を演出できます。別の階にいる家族とコミュニケーションを取ることも可能です。

・中庭

1階に中庭を設けることで家の内と外とのつながりを感じる空間が生まれ、プライバシーを守りながらも明るく開放感のある家になります。窓から見える中庭の景観も魅力です。
ただし、吹き抜けリビングや中庭を採用する際は、開放感・おしゃれ感を重視するあまり、1つの部屋が狭くなったり、必要な部屋数が確保できなくなったりしないよう十分に検討しましょう。

スキップフロア、リビング階段

・スキップフロア

スキップフロアは、1つの階の中に異なる高さの床を複数設ける間取りのことで、1つの空間をゆるやかに区切り、開放感を維持しつつ使い分けができます。リビングの一角にスキップフロアをつくってキッズスペースやワークスペースにすると便利です。
30坪だとスキップフロアをそれほど広く取ることは難しいですがデザインとして空間のアクセントになりますし、上げた床の下部を収納スペースにすることも可能です。

・リビング階段

吹き抜けリビングと同様、個室への出入りをする際に家族が自然と顔を合わせることで家族間のコミュニケーションが増える選択肢の1つです。階段を廊下に設けるよりも省スペースになります。
リビング階段を採用する際は室内の動線を意識して、テレビの前を横切らないと階段に行けないなどがないようにしましょう。

照明設備

リビングの照明には、天井に直接設置するタイプの“シーリングライト”のほか、天井に埋め込む“ダウンライト”や天井から吊るす“ペンダントライト”などがあります。ダウンライトは落ち着いた光を演出でき、光源を壁面に向ければ間接照明としても利用可能です。また、ペンダントライトにはデザイン性にすぐれた製品が多く、リビングをさらにおしゃれな雰囲気にします。

しかし、照明を選ぶ際はデザインだけでなく、必要な場所に対して十分な明るさがあるかも含めて照明計画を立てる必要があります。調光や調色などの機能性とデザイン性が両立できる照明器具を選ぶとよいでしょう。
なお、スマートフォン・タブレット・スマートスピーカーといったIoT機器を使って調光・調色できるLED電球の“スマート電球”もありますが、動作不良や器具破損の原因となるおそれもあり、調光機能付きや密閉型の照明器具では使用できない場合もあります。スマート電球の使用を検討する際は、照明器具やLED電球の取扱説明書を事前にご確認ください。

また、リビングに置いた観葉植物は照らし方を工夫すると、よりおしゃれなインテリアのアクセントになります。
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敷地面積や建築コストを有効に活用するには“総二階”の2階建てにするのも1つの方法です。おしゃれな30坪の総二階を建てるための間取りや外装のポイントをご紹介します。
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和・畳スペース

和・畳スペース

洋室メインの間取りでも、リビングの一部に畳スペースを設けると床に直接座れる和モダンテイストのくつろぎ空間がつくれます。
足を伸ばして座ったり、ゴロンと横になったり、赤ちゃんのおむつ替えをしたりと様々な使い方ができるでしょう。

彩り豊富な畳表が選べるDAIKEN『ここち和座』

「和室もいいけれど、30坪の家にもう1部屋設けるのは難しい」とお考えの方におすすめしたいのが、DAIKENの『ここち和座』シリーズです。
DAIKENの『ここち和座』シリーズは、畳の心地良さはそのままに、取り入れやすく形を変えたモダンな畳です。
また、『ここち和座』の畳表は“機械すきの和紙(※)”を樹脂コーティング加工しており、ひっかき傷やすり傷が付きにくく、すぐれた撥水性を持ちます。
ここち和座』には、フローリングの上に気軽に置けて不要なときにはしまっておける『ここち和座 置き敷きタイプ』と、カッターでカットして両面テープで張るだけの『ここち和座 敷き込みタイプ』があります。敷き込みタイプは一般的なフローリングと厚さが同じなので施工が簡単です。

(※)機械すき和紙を使用しています。コウゾ・ミツマタ等を使用した手すき和紙ではありません。また、本ページで記載の和紙の畳とは、畳のおもて部分のことを指し、畳床部分まで、全てが和紙製ではありません。
(※)表面に撥水加工していますが、しょう油やコーヒーなど液体をこぼした場合は乾いたタオルでただちに(2~3分の間に)拭き取ってください。長時間放置すると汚れが落ちにくくなります。汚れが付着した場合には、薄めた中性洗剤を布に含ませ固く絞ってから強くこすらずに拭き取ってください。

3色の緯糸(よこいと)で編んだ、自然な風合いの『ここち和座 穂波』

ここち和座 穂波

ここち和座 穂波』は3色の緯糸で編んだ、自然な風合いの畳風床材です。和モダンの空間をつくるやさしい色合いのバリエーションを3種類ラインアップしています。

2色の緯糸で編んだ、バリエーション豊富な『ここち和座 彩園』

ここち和座 彩園

2色の緯糸で編んだ『ここち和座 彩園』は、彩り豊かな6種類のバリエーションが展開されており、伝統をモダンに取り入れられます。

小上がり対応ユニット『MiSEL(ミセル) 小上がりユニット』

MiSEL(ミセル) 小上がりユニット

「和の空間も欲しいけれど収納も欲しい」という方には、上部に「ダイケン健やかおもて」を使用した小上がり対応ユニット『MiSEL(ミセル) 小上がりユニット』がおすすめです。

床置ユニットは、モノの出し入れがしやすい天面開口の「床置ユニット」か、たっぷり収納可能なスライド引出し(※)「床置オープンユニット」の2種類があり、いずれも座りやすい高さ388mmで設計されています。
和風からモダンまで幅広いインテリアコーディネートが可能なデザインも特長です。

(※)キャスター対応していない床材の場合、床材表面に凹みキズがつくおそれがあります。

まとめ

30坪2階建ての住宅は、吹き抜けリビングや中庭、スキップフロアなど、アイデアと工夫次第で暮らしやすくおしゃれな住まいを実現できます。
少しだけ和のテイストも取り入れてみたいとお考えなら、ぜひDAIKENの『ここち和座』や『MiSEL(ミセル) 小上がりユニット』を活用し、畳のある暮らしを手軽に楽しんでみるのはいかがでしょうか。
限りある面積の中でも快適でおしゃれな家づくりをご検討中なら、デザイン性と機能性を両立させた間取りを取り入れて、理想の住まいを実現してください。

  • 淀川 美和
  • 監修者

    淀川 美和(よどがわ みわ)
    株式会社アートアーク一級建築士事務所代表。

    一級建築士、インテリアコーディネーター、2児のママ建築家。「ママをきれいにする空間づくり」 をミッションの一つに掲げ、住宅・店舗・ホテル等の設計、内装コーディネート、メディア出演等を行う。自身も仕事と家事と育児のバランスをとりながら、忙しいママがいかに快適に家族と暮らせるかに焦点をあてつつ「お部屋のコンシェルジュ」として皆さまのお役に立てるよう奮闘中。

    保有資格:一級建築士、インテリアコーディネーター、建築士会インスペクター、健康住宅アドバイザー、整理収納アドバイザー2級、アロマ検定1級

  • しかまのりこ
  • 監修者

    志鎌のり子(しかまのりこ)
    一般社団法人日本模様替え協会 理事/COLLINO一級建築士事務所代表。

    日本女子大学住居学科卒業、五洋建設でマンション・ビルの設計監理/内装デザインを10年担当。その後、日本ERIにて住宅検査など10年担当、設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/仕組みづくりなどを提案。書籍「家具配置のルール」のほかSUUMO、AERAwithKids、建築知識ビルダーズ、住まいの設計など著書多数。

    保有資格:模様替えアドバイザー 一級建築士 建築基準適合判定資格者 住宅性能評価員 建物耐震診断士 フラット35適合証明検査員 など

公開日:2025.04.30 最終更新日:2025.08.20

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