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目次
家づくりにおいて、家の印象を大きく左右するのが“外構”のデザインです。外構に含まれる、門扉やアプローチ、フェンスなどをおしゃれにコーディネートすれば、家を訪れる人や家の前を通る人に与える印象を大きくアップできます。ただし、外構はデザイン性だけでなく防犯リスクへの対策も必要です。
今回は、外構をデザインするうえで、どのような点に注意すればよいのかを解説します。
外構とはどこを指す言葉?

外構とは、敷地内にある建物本体以外の構造物や設備を指します。具体的には以下のようなものが含まれます。
・フェンス・塀
・門扉・門柱
・玄関アプローチ
・デッキ・テラス
・カーポート・ガレージ
・植栽
・ポスト・宅配ボックス
・外部照明
・防犯カメラや引き込み柱、ガスメーターなどの住宅設備
外構の主な役割は、機能性・利便性・安全性の向上やプライバシーの確保です。加えて、外から見られるフェンスや門扉などの外構はおしゃれさやデザイン性の高さも重要です。外構デザインにこだわりを持つかたが多いのも当然だといえるでしょう。
また、室内の家具や装飾などをインテリアと呼ぶのに対し、外構を含めた建物の外観デザインをエクステリアといいます。外構をおしゃれにしたいという方が増え、外構のデザイン性が注目されるにつれ、エクステリアという言葉も一般的になりつつあるようです。
外構・エクステリアについては下記の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
関連記事⇒「外構とエクステリアの違いは? 外構の種類とスタイルを紹介」
外構デザインのスタイル例をチェック

(※)写真はイメージです。弊社製品ではございません。
外構デザインには様々なスタイルがあります。まずは自分がつくり上げたいスタイルを決めてからそれぞれのアイテムを選定していくと、統一感が生まれ全体的にまとまりのある外構が完成します。
外構でよく取り入れられるのは、以下のようなスタイルです。
・シンプルモダン:直線的なデザインとシンプルな色使いが特徴
・ナチュラルモダン:都会的でありつつ自然素材を活かしたスタイル
・和モダン:和の要素と現代的なスタイリッシュデザインが融合
・和風:日本特有の天然素材、植栽、装飾による伝統的なスタイル
・北欧風:シンプルなデザイン×ホワイトやグレーベースにベージュなど自然素材の素朴さとぬくもり
・南欧風:ホワイトにオレンジやテラコッタなど素朴でカラフルな色合いが特徴
・英国風:レンガやクラシカルなアイテムを取り入れた落ち着きのあるスタイル
・アメリカンスタイル:シンプルなフェンスで開放的な庭を演出することが多い
それぞれの魅力を比較しながら、希望する外構のイメージを固めてみましょう。
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外構をおしゃれに演出するポイント

(※)写真はイメージです。弊社製品ではございません。
目指したい外構のスタイルが決まったら、次はそのスタイルをおしゃれに演出するためのアイテム選定をしましょう。ここでは選定時に注意するポイントを5つご紹介します。
①建物と外構のデザインを合わせる
まず意識したいのは、建物と外構のデザインを統一することです。例えば伝統的な和風建築の家に、カラフルなレンガやタイルを使った南欧風の庭を合わせると違和感が生じがちです。これをうまくまとめるには、専門家のテクニックとセンスが必要になるでしょう。できれば建物と外構を同じ、あるいは似たスタイルにまとめるのがおすすめです。
関連記事⇒「ファサードとはどんな意味? 住宅の第一印象を左右するファサードデザインのポイント」
②外構の素材にこだわる
おしゃれな外構を実現するために、フェンス、レンガやタイル、ポストなどの素材や色合いにこだわりましょう。スタイリッシュな家にはメタリックな素材がマッチしますし、ヨーロッパ風の家なら石や漆喰などの自然素材がなじみます。また、同じ色でも素材や表面の凹凸で雰囲気が変わってきます。できれば店舗やショールームに行って商品の実物を確認しましょう。
③奥行きと立体感を演出する
外構デザインは、奥行きや立体感を意識するとメリハリが付いて、より洗練された印象になります。専門家やデザイナーと相談しながら、以下のような手法を取り入れてみましょう。
・玄関アプローチを曲線にする
・高さが違う植栽を植える
・アイキャッチとなるシンボルツリーを設置する
・シンボルツリーや表札などを照明でライトアップする
・階段状の花壇をつくる
・通路屋根や庇(ひさし)を設置する
家の顔である玄関アプローチやファサードについての記事もぜひご覧ください。
関連記事⇒「玄関アプローチは家の顔 デザインと素材選びで門からの通り道をおしゃれな空間に!」
関連記事⇒「ファサードとはどんな意味? 住宅の第一印象を左右するファサードデザインのポイント」
④外構と家のつながりを意識する
外構と家をつなぐ部分にこだわることで、屋内外の一体感が生まれます。例えばリビングの天井、テラス、庇の軒裏などの素材や色のトータルコーディネートを意識しましょう。具体的には、部屋の天井と庇の軒裏のデザインを統一する、外壁とテラスの色を合わせるなどの方法があります。
⑤生活感を隠す
せっかくおしゃれな庭ができたら、洗濯物やエアコンの室外機、ゴミ箱など生活感のあるアイテムは目に付かない場所に置きたいですよね。しかし物干し場やゴミ置き場を家の裏に置いてしまうと、日当たりが悪くて洗濯物がよく乾かなかったり、ゴミ捨ての手間が増えたりするかもしれません。
そこで利用するのは、目隠し壁や植栽です。おしゃれな目隠し壁や目隠しフェンス、生垣などをうまく使い、生活感をカバーしましょう。
下記の記事では、目隠しフェンスの選び方について詳しく解説しています。
関連記事⇒「目隠しフェンスの高さはどれぐらいがいい? ルーバーフェンスにするメリットとデメリットは?」
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外構デザインをする際の注意点
外構はパッと目に付く場所だけに、おしゃれさやデザイン性を優先しがちです。しかしデザインだけを考えて選んでしまうと、あとあと使い勝手が悪く、気になる点が出てきてしまいます。外構をデザインする際、忘れてはいけない注意点を解説します。
周りの環境を確認する
外構は周囲との関係性を意識してデザインしましょう。住宅地なのか、自然豊かな場所なのか、それとも商店の多い繁華街なのか、環境を意識して建物・外構をデザインすることで、違和感なく周囲に溶け込む住まいをつくることができます。
セキュリティに配慮する
外構の重要な役割のひとつは防犯性を高めることです。例えば、奥行きや立体感のあるデザインは外からの視線を遮る効果があり、住む人のプライバシーを守ります。ただし死角が増えると今度は防犯上のリスクが高くなるため、デザイナーのアドバイスを受けながらデザイン性と防犯性を両立できる手法や商品を取り入れましょう。また、開放的な外構が好みの場合は、不審者が侵入しやすくなるリスクを考え、周囲環境の治安についても確認しておくのがよいでしょう。
メンテナンス性を考える
外構は雨風にさらされるため、清掃しやすいなどのメンテナンス性も重要です。特に植栽は、世話が行き届いていないと“荒れた庭”という印象を与えてしまいます。四季折々の風情を感じられる庭は魅力的ですが、水やりや剪定が負担にならないかを考えて植栽に使う樹や花を選びましょう。
外構をおしゃれにする植栽についてはこちらをぜひご覧ください。
関連記事⇒「植栽とは? おすすめの庭木で外構をおしゃれに!」
外構におしゃれさをプラス! 屋内外で統一感を出せる軒天井材

おしゃれな外構づくりにおすすめしたいのが、DAIKENの不燃軒天羽目板『ダイライト軒天羽目板』です。
本製品は、リブデザインが特徴のおしゃれな軒天井材で、天井材として使える『グラビオ羽目板V』と同系色のデザインを取り揃えています。そのため、リビングの天井と揃えれば屋内外で統一感のあるコーディネートが可能です。
『ダイライト軒天羽目板』はデザイン性だけでなく、“軒裏30分準耐火認定”を取得した火に強い製品で、無機質な材料によって腐食にも強いという高機能な軒天井材です。火災についても考慮された準不燃材料となっています。
おしゃれな外構づくりの演出に検討されてはいかがでしょうか。
おわりに
外構は家全体の印象を左右する大切な要素です。建物だけでなく、周囲との調和、セキュリティも意識しながら、自分好みの屋外空間をつくりましょう。細部の素材や色合いにもこだわりたいものです。さらに外構と室内空間とのつながりも考えることで、より広く感じ、より洗練された印象の家に仕上げられます。エクステリアとインテリアをトータルでコーディネートして、素敵な家づくりを楽しんでください。
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監修者
志鎌のり子(しかまのりこ)
一般社団法人日本模様替え協会 理事/COLLINO一級建築士事務所代表。日本女子大学住居学科卒業、五洋建設でマンション・ビルの設計監理/内装デザインを10年担当。その後、日本ERIにて住宅検査など10年担当、設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/仕組みづくりなどを提案。書籍「家具配置のルール」のほかSUUMO、AERAwithKids、建築知識ビルダーズ、住まいの設計など著書多数。
保有資格:模様替えアドバイザー 一級建築士 建築基準適合判定資格者 住宅性能評価員 建物耐震診断士 フラット35適合証明検査員 など
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