
グレー×シック インダストリアルとグレージュで叶えるスタイリッシュな部屋
※掲載している画像は、記事の内容をわかりやすくするイメージであり、実在する製品や実現するものとは異なる場合があります。
目次
クールでかっこいいインダストリアルインテリアは、武骨な印象ゆえに、実際に取り入れるのは少しハードルが高いと感じるかもしれません。そこでおすすめしたいのが、インダストリアルに“グレー”や“グレージュ”を組み合わせる方法です。
今回は、インダストリアルインテリアにグレーやグレージュをプラスしながら、よりシックで居心地の良いスタイルに仕上げるポイントや、よくある失敗と解決策を解説します。さらに、おしゃれなインダストリアルインテリアをつくるのに役立つDAIKEN製品もご紹介します。
“インダストリアルインテリア×グレージュ”がおしゃれ!
インダストリアルインテリアは、剥き出しのコンクリートやスチールといった工業的な素材の風合いを前面に押し出した、ヴィンテージ感が漂うインテリアのスタイルです。古い工場を思わせる武骨な雰囲気が人気を集めており、トレンドに左右されにくい、長く愛されるインテリアスタイルとして定着しつつあります。
無機質な印象になりがちなインダストリアルスタイルですが、グレーをベースにしたグレージュカラーを添えることで、より洗練されシックなイメージになります。“グレージュ”とは、グレーとベージュを掛け合わせた色で、クールすぎない上品な色合いがインテリアやファッション、ヘアカラーなどでも注目されています。
グレージュはインダストリアルの金属やコンクリートの素材感にもなじみやすく、インテリアでも使いやすい色です。インダストリアルのラフさの中に落ち着きと品を加え、クールで個性的でありながらも、くつろげる部屋に仕上がります。
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スタイリッシュなインダストリアルインテリアのつくり方とは

スタイリッシュなインダストリアルインテリアを実現するには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。基本的なポイントをわかりやすく解説します。
●あえて“見せる収納”にする
インダストリアルスタイルでは収納もデザインの一部と捉え、オープンシェルフやアイアンラックなどを使って“見せる収納”にするのがポイントです。
お気に入りの雑貨や本、キッチンツールを無造作に置けば、生活感を残しつつもおしゃれな雰囲気を演出し、整然と並べれば部屋全体をスタイリッシュに引き締めます。
●木材や金属素材を取り入れる
インダストリアルインテリアの魅力は、素材感を楽しめる点にあります。無垢材や古材、スチール、アイアンのような、経年変化が楽しめるラフな素材を積極的に取り入れましょう。
例えば木の天板に鉄脚が付いたテーブルやメタルシェルフなどを配置すると、バランスが取れた味わいのあるスタイルに仕上がります。
●カーテン・ラグは柄物を避けシンプルにする
シンプルかつ控えめな色使いで、インダストリアルスタイルならではの素材感や構造美を引き立てましょう。カーテンやラグなどのファブリックは柄物を避けて無地で揃えると、全体がより洗練されます。
色はグレーやブラック、チャコールなどのモノトーンで統一するのがコツです。さらにグレージュを加えると、上品でソフトな印象がプラスされ、シックなインダストリアルインテリアになります。
●観葉植物を配置する

無機質な空間に観葉植物を加えると、クールな印象の中にやわらかなアクセントが生まれます。植物、金属、コンクリート、それぞれの質感とコントラストが影響し合い、無機質でありながらもどこかあたたかみを感じる魅力的なバランスが実現します。
グリーンを天井付けのパイプハンガーに吊るせば、より存在感が出てスタイリッシュな雰囲気になるでしょう。
●照明器具を使って演出する

(※)写真はイメージです。弊社製品ではございません。
インダストリアルスタイルにおいて、照明器具も重要な演出要素です。ヴィンテージ風のペンダントライトや武骨なスチール製のライト、電球が剥き出しになったシンプルなデザインのライトなどを取り入れるとクールな雰囲気が引き立ちます。
武骨さとあたたかみというアンバランスさを楽しみたい場合はオレンジがかった電球色を、武骨さを強調したい場合は、やわらかみのある昼白色の電球を選ぶとよいでしょう。
インダストリアルインテリア コーディネートの落とし穴と改善策
インダストリアルインテリアを洗練された雰囲気に仕上げるには、ポイントがあります。コーディネートする際の注意点や改善策をご紹介します。
●チープな素材だと“ダサい”印象に?
インダストリアルインテリアでは、素材そのものの質感が空間の印象を左右します。質感に乏しい合板や金属、洗練されていないクロスなどは、選び方次第で空間全体の統一感を損ねてしまうかもしれません。
【改善策】建具や床材を上質なものにする
建具(たてぐ)や床材はこだわって選びましょう。
コンクリート風の壁やレンガ調の壁もインダストリアルインテリアによく合いますが、選ぶ際はリアルな陰影が表現された化粧板や壁紙など、質感に注目するのがおすすめです。本物のような素材感を持つ壁材は、インダストリアルインテリアを上質な印象に仕上げます。
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空間の印象を格上げするために、無垢材のフローリングや重厚感のあるドア、ユーズド感のあるアイアン製の取っ手などの採用がおすすめです。
スチールやアイアンは錆びやすいものもあるので、防錆塗装の有無や定期的なメンテナンス方法を確認しましょう。
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●モノトーンばかりだと暗くなってしまう
インダストリアルスタイルでよく使われるモノトーンの配色は、使う色が少なすぎるとぼんやりとした印象になることがあります。また、自然光が入りにくい部屋では重苦しく、圧迫感が出てしまうため、注意したいポイントです。
【改善策】アクセントカラーで明るい色を取り入れる
クッションやアート、小物などで明るい色を差し色として取り入れると、新鮮さやあたたかみがプラスされます。グレージュのほかにも、テラコッタやマスタード、グリーンといった自然を感じさせる色味は、インダストリアルの素材感とも相性が良く、おすすめです。
●ベッドなど生活感のあるアイテムは悪目立ちしてしまう
ベッドのように、生活感のある大きなアイテムはクールで無機質な雰囲気となじまないこともあるため注意が必要です。
【改善策】造作家具と一体でインテリアを計画する
インダストリアルインテリアでは、ベッドも造作家具や空間デザインの一部と捉えて選びましょう。例えば「フレームはアイアン×木材のものにする」「壁面収納と一体化させる」などの方法があります。ファブリックはモノトーンやグレージュなど、スタイリッシュでシンプルなデザインを選びましょう。
インダストリアルインテリアは造作部材など細部までこだわろう

インダストリアルインテリアの魅力をもっと味わうために、“造作部材”にもこだわってみませんか。DAIKENでは、インダストリアルインテリアに役立つ床材やドアなどを取り揃えています。
例えばグレージュ色を取り入れたインダストリアルスタイルに、『ieria(イエリア) リビングドア ドア枠 <モスブラック柄>』はいかがでしょうか。やわらかなグレージュが調和したインダストリアルインテリアに黒を加えることで、シャープな印象がプラスされます。
さらに、巾木のチョイスもインテリアの完成度を左右します。
DAIKENの『ieria(イエリア) システム造作部材 薄型巾木』は、ナチュラルな木調の<パウダーホワイト柄>や<ソフトグレージュ柄>、<モスブラック柄>など、淡い色から濃い色まで色柄バリエーションが揃っており、ドアの色柄に合わせてコーディネートできます。
スモークグレーの床材やグレーの天井材などでコーディネートしたインダストリアルインテリアに、<モスブラック柄>の巾木やドア枠といった造作部材や家具の取っ手、照明スイッチやコンセントプレートなど細部の色にも気を配ると、より洗練されたシックな空間に仕上がります。
まとめ
インダストリアルインテリアは、ハードさのある武骨な雰囲気が魅力のスタイルですが、グレーやグレージュを組み合わせることでやわらかさと上質さが加わり、よりスタイリッシュな空間演出が可能です。
また、同じグレージュでもクールなグレー寄りのグレージュにするか、ソフトに見せるベージュ寄りのグレージュにするかで印象は異なります。グレージュを取り入れる際は部屋の金属や木材の明度・彩度に合わせて選ぶとよいでしょう。昼光色・電球色など照明の色温度によって、同じグレージュでも見え方が大きく変わるので、サンプル確認をおすすめします。
素材選びや色使い、収納や照明など細部までこだわって、クールかつ居心地の良い部屋を目指しましょう。
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監修者
志鎌のり子(しかまのりこ)
一般社団法人日本模様替え協会 理事/COLLINO一級建築士事務所代表。日本女子大学住居学科卒業、五洋建設でマンション・ビルの設計監理/内装デザインを10年担当。その後、日本ERIにて住宅検査など10年担当、設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/仕組みづくりなどを提案。書籍「家具配置のルール」のほかSUUMO、AERAwithKids、建築知識ビルダーズ、住まいの設計など著書多数。
保有資格:模様替えアドバイザー 一級建築士 建築基準適合判定資格者 住宅性能評価員 建物耐震診断士 フラット35適合証明検査員 など