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部屋の防音に“吸音”する天井材を! 生活音と反響音によるストレス対策にも有効!

部屋の防音に“吸音”する天井材を! 生活音と反響音によるストレス対策にも有効!

※掲載している画像は、記事の内容をわかりやすくするイメージであり、実在する製品や実現するものとは異なる場合があります。



私たちの生活は様々な音であふれています。家の中では人の話し声、足音、テレビ、ドアの開閉、掃除機など、実に雑多な音が発生しますが、暮らしの中でこうした生活音を煩わしいと感じることはありませんか?

マンションなどの集合住宅で起こる居住者間トラブルの原因として多いのが、生活音であると国土交通省による調査「令和5年度マンション総合調査」からわかっています。自宅の生活音が隣接する部屋に騒音となっていないか気になったり、雑音で家族の話す声やテレビの音が聞こえにくいというケースもあるかもしれません。こうした状況がストレスとなり、にマットを敷いたりカーテンを厚手のものにしたりするなどの工夫をしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回はそんな音に関する問題と、その解決方法を探っていきます。
※参考:「令和5年度マンション総合調査」(国土交通省)

いま見直したい 快適な住まいと“反響音”の関係

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騒音トラブルの原因として考えられるものの1つに、現代の住宅に見られる高気密化と、内装に使用される建材の変化があります。気密性の高い住宅が増えたことで室内の反響音が問題となっているのです。

DAIKENが実施した「リフォームするならコストをかけても改善したい音」に関するアンケート調査でも、外の音より生活音のほうがよりストレスになっているという結果が出ています。

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かつて生活音がストレスと感じなかった理由として、昔ながらの日本家屋は今の住宅より気密性が低く、音が外に逃げやすかったことがあげられます。また、内装に漆喰などの塗り壁やなど、吸音効果の高い建材や建具が使われていました。

しかし、現代の住宅は気密性が高いので音の逃げ道がなく、音が室内に反響しやすくなっています。また、天井や壁に使われることの多いフローリング材やビニールクロスも音が反響しやすい建材です。

気密性の高い部屋を吸音性の低い内装材で仕上げると、室内はますます音が反響しやすくなってしまいます。音は、一度気になりだすとイライラするものです。ちょっとした生活音を騒音と感じてストレスになれば快適とはいえないでしょう。

反響する部屋の生活音が気になる! 反響音改善の方法はある?

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日常生活の中で気になる音は、反響を抑えると改善できる可能性があります。

部屋で反響する音を減らす際、比較的工夫しやすいのが壁です。例えば、吸音性能を持つ壁材の使用や、吸音パネルの設置などが試せます。

なお、吸音材にはいくつかの種類があります。ここでは3つのタイプを紹介します。

・多孔質吸音材料
多孔質吸音材料は、多数の微細な空間や隙間、気泡のある吸音材です。音エネルギーを繊維の摩擦で熱エネルギーに変えて反響音を減らします。一般的に、多孔質吸音材料は高音の吸音率が高い素材です。

・共鳴型吸音構造
共鳴型吸音構造は、有孔、スリットなどが付いた表面材の裏側に空気層が設けられており、孔と空気層で音が共鳴すると孔の周りで空気が激しく動いて摩擦が起き、音エネルギーが熱エネルギーに変換されるしくみです。
共鳴型吸音構造は孔の形や空気層の大きさで吸音する周波数を調整します。主に低音の生活音対策に用いられます。

・板振動型吸音構造
板振動型吸音構造は、裏側に空気層が設けられた板を使い、音で板が共鳴して振動することにより音エネルギーが熱エネルギーに変換されるしくみです。板自体は音を反射する遮音材として働きますが、剛壁から浮かせて空気層を設ければ吸音材としても働きます。共鳴型吸音構造と同じく、低い生活音の吸音によく使われます。

生活音の反響をさらに減らしたいなら、壁だけでなく天井にも着目しましょう。天井材を吸音性能の高いものに変えると室内の反響が減り、不快な音の響きを和らげることができます。そこでおすすめしたいのがDAIKENの天井材『クリアトーン』です。

吸音効果を持つ『クリアトーン』には多孔質吸音材料の1つであるロックウールが使われています。

ロックウール化粧吸音板とは?

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オフィスビルや住宅、学校などに多用されているロックウール化粧吸音板は半世紀以上の歴史を持つ吸音板で、日本では1938年に工業化されました。その後も製造技術・品質の向上が進み、建物の多様化にも対応しつつ、すぐれた天井材として定着しました。

そもそもロックウール化粧吸音板とは、どのような吸音板なのでしょうか。ロックウールは天然岩石や溶鉱炉で生成された“溶融スラグ”という鉱物を原料とする人工の鉱物繊維です。壁の内部に充填する断熱材としても使用され、吸音効果だけでなく防火性や断熱性にもすぐれています。DAIKENは1964年に『ダイロートン』というロックウール吸音板を発売し、一般住宅に拡販した1977年からデザイン性を高めてきました。1990年代後半には高気密高断熱住宅の普及とともに問題視されたシックハウス症候群の原因である化学物質ホルムアルデヒドを吸着する商品を開発・販売しました。

ロックウール化粧吸音板は時代のニーズにマッチした製品として発展し、吸音効果・化学物質の吸着・調湿性能など、製品ごとに様々な性能を持つ天井化粧材として活躍し続けています。

吸音効果のある天井材で、住まいの音環境はどう変わる?

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クリアトーン』は、ロックウールでできたボード状の吸音天井材です。『クリアトーン』が持つ吸音効果の秘密は、表面に開いた無数の小さな穴にあります。この穴から入った音がロックウールの繊維と摩擦を起こして減衰・吸収されると天井で反響する音が抑えられます。

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その効果をdB(デシベル)という音の強さを表す単位で説明しましょう。例えば、天井をクロスで仕上げた約10畳の部屋で掃除機をかけたときの音は74dBです。そこで天井の仕上げを『クリアトーン』に変え、同じ条件で計測したところ、音の強さは69dBでした。この結果から、天井に『クリアトーン』を使うと音の響き方は5dB下がることがわかります。

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音は5dB下がると約30%軽減したように聞こえるといわれています。これは人間の耳で実際に体感できる違いです。また、『クリアトーン』は単に音を小さくするだけでなく、耳ざわりでうるさい反響音や残響音を軽減します。天井で音が軽減されるので不快感が減り、音がすっきりと聞こえやすくなります。

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反響対策になる吸音材と遮音材の特徴とは

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さらに効果的な騒音対策をしたいときは、吸音材と遮音材の組み合わせを考えましょう。

壁や天井などに当たった音は一部が跳ね返りますが、残りの音は通過してしまいます。生活空間の中では、外から壁などを通過して入ってきた音が、さらに部屋の壁にぶつかって反響音となります。あちこちから反響音が聞こえると煩わしく感じたり、聞きたい音が聞こえにくくなったりします。

遮音パネル」などの遮音材は、通過しようとする音を跳ね返し、外部の音が部屋に侵入して反響するのを防ぎます。ただし、室内の音も外に逃がさず跳ね返すため、室内音が反響して耳障りになる可能性も少なくありません。トンネルの中で大声を出したときをイメージしてみてください。音が外には漏れないかもしれませんが、内部で音の反射が長時間続くととてもうるさいですね。

クリアトーン』のような吸音材には、通過しようとする音のエネルギーを吸収し、反響音を和らげる効果があります。反響する音は吸音材に当たるたびにエネルギーを奪われて小さくなるので、音を跳ね返す遮音材とともに、反響音を抑える吸音材を天井に使うと効果的な騒音対策になるでしょう。

吸音だけじゃない、天井を『クリアトーン』にして心地良く安心な暮らしを

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クリアトーン』の性能は吸音だけではありません。『クリアトーン』は調湿や消臭の機能を備えているものもあります。『クリアトーン12SⅡ』は湿度の高いときに空気中の余計な湿気を吸収し、乾燥しているときは吸収した湿気を放出し、室内の湿度を最適な状態に保ってくれる天井材です。梅雨時はお部屋のジメジメした湿気を抑え、空気が乾燥する冬場には適度に湿気を補います。 また、『クリアトーン9プラス』『クリアトーン12SⅡ』には、ニオイの原因となる物質を吸着して消臭する機能があります。例えば、赤ちゃんのおむつを替えた後に残るニオイのほか、キッチンの排水口から発生するニオイや、一緒に暮らしていると気がつきにくいペットのニオイなども抑えます。

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(※1) 消臭試験/[試験方法] 小型密閉容器に試験体を設置し、容器内が所定の濃度になるよう悪臭物質を注入した。注入後、濃度変化を測定した。また、数値は実測値であり、保証値ではありません。

気密性の高い現代の住宅で快適に暮らしたいなら、湿度のコントロールや消臭は重要なポイントです。『クリアトーン』は音に加えて吸湿の面からも快適な住まいづくりをサポートします。キッチンやトイレ、洗面所など湿気とニオイがこもりやすい場所はもちろん、リビングの快適空間づくりに、豊富な種類とデザインのバリエーションを取り揃えた『クリアトーン』をぜひご検討ください。

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  • しかまのりこ
  • 監修者

    志鎌のり子(しかまのりこ)
    一般社団法人日本模様替え協会 理事/COLLINO一級建築士事務所代表。

    日本女子大学住居学科卒業、五洋建設でマンション・ビルの設計監理/内装デザインを10年担当。その後、日本ERIにて住宅検査など10年担当、設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/仕組みづくりなどを提案。書籍「家具配置のルール」のほかSUUMO、AERAwithKids、建築知識ビルダーズ、住まいの設計など著書多数。

    保有資格:模様替えアドバイザー 一級建築士 建築基準適合判定資格者 住宅性能評価員 建物耐震診断士 フラット35適合証明検査員 など

公開日:2020.01.21 最終更新日:2025.04.30

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