
防音対策で騒音ストレスを低減! 防音リフォームで寝室を快適に
音の感じ方は人によって異なりますし、同じような音でも場所や時間帯によって感じ方が変わることもあります。日中はさほど気にならなかった物音が、夜は気になったことはないでしょうか? 夜間は周囲が静かなので屋内外の生活音や車の音などがうるさく感じるようです。こうした音が気になって眠れないといったことがあるなら、ストレスとなり体にも良くありません。
そのような場合は何らかの騒音対策が必要でしょう。しかし、騒音そのものをなくすのは難しいので、検討すべきは寝室の防音対策です。住宅の防音といえば大規模な工事をイメージするかもしれませんが、一概にそうとは限りません。ちょっとした工夫でできる寝室の防音対策を知っておきましょう。また、大がかりな工事をしなくてもピンポイントな防音リフォームをすることで、寝室を静かで快適にできるDAIKENの「PLAN 02 居室」もご紹介します。
周囲の音がうるさくて眠れない!

寝室はゆっくり眠って十分な休息を取るための場所なので静かであることが望まれます。しかし、昼間はあまり気にならない物音が、夜の寝室では響くことがあります。例えば、近隣の住宅から漏れてくるテレビの音や話し声、ペットの鳴き声、自動車やバイクの音、エアコンの室外機が出す風の音、同居している家族の生活音……。
音の感じ方は人それぞれですが、こうした不快に感じる音は、集中力を欠けさせたり、睡眠の妨げになったりすることがあります。ゆっくり睡眠を取りたいのに音が気になって眠れず大きなストレスになるなど、音のトラブルに悩む人が意外と増えているようです。
近年は、一般的な居住環境における騒音トラブルが増加傾向にあり、全国的にも自治体に寄せられる公害の苦情件数で騒音が最多となっています。ここでいう騒音トラブルには上述のような物音、いわゆる生活騒音によるものが多く含まれています。
生活音は日々の暮らしにつきものですが、発生元が分かりにくい上に生活騒音の解決には人間関係がからむなど、難しい問題でもあります。生活音自体をなくすことは困難なことから、快適な住環境を守るためには自宅の防音対策が重要といえます。
ベッド周りの防音対策を考える

音がうるさくて眠れないなら、まずはベッド周りの防音対策をしてみましょう。寝室全体をリフォームするよりも、手軽に取り組めます。
●耳栓、イヤーマフをつける
まずは耳栓やイヤーマフを装着して、ストレスの元となる音が聞こえなくなるか試してみましょう。耳栓は耳の中に入れるタイプ、イヤーマフは耳を覆うタイプで、どちらも外部の音を遮音する防音グッズです。遮音性能はイヤーマフの方が高めで、30dBほど遮音できるタイプもあります。
耳栓は価格が安いので手軽に購入できるのが利点です。どちらの製品もベッド周りの様々な音の防音対策になりますが、目覚まし時計や電話の着信音も聞こえにくくなる点には注意しましょう。
●寝ホンをつける
“寝ホン”とは、横向きで寝ても耳が痛くなりにくいデザインをした小型のイヤホンです。製品によって異なりますが、一般的に柔らかい素材が使用されていることが多く、ワイヤレスの寝ホンならベッドで横になったまま使っても寝返りがうちやすくて便利です。騒音に逆位相の音波を重ねてノイズを軽減するノイズキャンセリング機能付きのものもあります。使用時には耳に負担がかからないように音量を小さくして、自動的に電源がオフとなるようにタイマー設定ができる製品を選びましょう。
●安眠ドーム(防音テント)を試す
“安眠ドーム(防音テント)”とは、周囲をテントで囲むことで騒音を軽減する防音対策グッズです。様々な大きさのものがありますが、ベッド周りの防音対策なら首から上を覆うタイプが良いでしょう。比較的手ごろな価格で手に入りますし、顔周りを暗くすることでスムーズに入眠できる効果もあります。
●ホワイトノイズマシンを使う
ホワイトノイズとは、様々な周波数の音を同じ強さで混ぜた雑音のことです。個人差はありますが、いくつかの研究では、完全な無音よりもホワイトノイズのような規則的な音が睡眠を促す可能性があるとされています。“ホワイトノイズマシン”は、騒音ストレスとなるような不快な音を気になりにくくするホワイトノイズを発生させるスピーカーのような機器です。ただし、ホワイトノイズを長時間聞き続けると耳に負担がかかるというデメリットがあります。ホワイトノイズマシンを選ぶ時は、一定の時間で自動停止するタイマー機能があるタイプを選びましょう。
●ベッドのきしみ音対策をする
床とベッドフレームの隙間が原因でベッドのきしみ音がある場合は、床とベッドの間に防音マットや防音・吸音パネルを挟んで防音対策をします。隙間の範囲が狭い場合は、フェルトを挟むことでも対処できます。長い間同じ場所にベッドを置いていて床がゆがんでいる可能性もあるので、ベッドを移動させてみるのも良いでしょう。
寝室のレイアウト変更や移動も考える
●寝室のレイアウトを変更する

音がうるさいと感じる場所から、頭の位置ができるだけ遠くなるようにベッドのレイアウトを変更します。また、窓は外の音が入ってきやすいため、窓の近くや窓の直線上に頭の位置がこないように注意しましょう。
●寝室を移動する
部屋が何部屋かある場合、音が最も気にならない部屋に寝室を移動するのも1つの手です。部屋が変われば音の伝わり方も大きく変わってきますので、これだけで問題が解決する場合もあります。
防音リフォームで快適な寝室づくり

以上のような対策をしても十分な効果が得られなければ、防音リフォームの必要があるかもしれません。でも、あまり大がかりな工事はしたくないという場合はDAIKEN製品を使った快適をつくるプラン「PLAN 02 居室」がおすすめです。

こちらは寝室のリフォームプランの一例です。部屋全体を工事するのではなく、隣室や廊下など音漏れを防ぎたい面の間仕切り壁を防音し、『音配慮ドア』への交換をご提案しています。施工内容は『吸音ウール455』を壁内部に充填し、クロスを貼った『遮音パネル12.5』を使って表面を仕上げるというものです。さらに施工には『気密遮音コーキングN』を使用します。これにより、音漏れを通常の間仕切り壁に比べて35〜40%軽減できます。また、『音配慮ドア』は一般的なリビングドアと比べ、音漏れを約30〜50%程度軽減します(ドアの種類により性能は異なります)。
ウッド調のスタイリッシュな『音配慮ドア』は、色やデザインのバリエーションなど豊富に取り揃えています。防音や気密性能に優れながらも、インテリア性の高いお部屋を実現しましょう。静かで快適、そしておしゃれな寝室づくりなら、ぜひ、DAIKEN製品でのリフォームをご検討ください。
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監修者
志鎌のり子(しかまのりこ)
一般社団法人日本模様替え協会 理事/COLLINO一級建築士事務所代表。日本女子大学住居学科卒業、五洋建設でマンション・ビルの設計監理/内装デザインを10年担当。その後、日本ERIにて住宅検査など10年担当、設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/仕組みづくりなどを提案。書籍「家具配置のルール」のほかSUUMO、AERAwithKids、建築知識ビルダーズ、住まいの設計など著書多数。
保有資格:模様替えアドバイザー 一級建築士 建築基準適合判定資格者 住宅性能評価員 建物耐震診断士 フラット35適合証明検査員 など
公開日:2022.06.02 最終更新日:2025.02.20