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目次
人生で一番高い買い物とされることが多いマイホーム建築では、住宅ローンを組むのが一般的です。最長35年先を見据えた生活設計が必要なため、家を建てるタイミングや年齢に悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、家を建てるために適切なタイミングや年齢を判断する際に役立つ情報をご紹介します。年齢やライフステージだけでなく、返済計画や頭金の準備によっても最適な時期は異なります。この記事を参考にしながら、ご自身のライフプランに合わせてマイホームの購入時期を検討してみてください。
家を建てるタイミング 年齢はどのぐらいがいい?
家を建てるタイミングとしてイメージしやすいのが年齢です。実際には所得や職業、家庭の状況などで適切な購入のタイミングは異なりますが、平均的なイメージを持つには参考にしやすい指標といえます。
家を建てる時点の平均年齢はどれぐらい?
国土交通省住宅局による「令和5年度住宅市場動向調査報告書」(以下、調査)では、初めて家を取得した世帯主の平均年齢は30代が最も多く、30代、40代で7~8割程度を占めています。新築の注文住宅、分譲戸建住宅、分譲集合住宅の中では注文住宅が最も平均年齢が高く、40.1歳という結果になっています。分譲住宅より注文住宅の方が高価格になる傾向があるため、その影響が表れているようです。
出典:「令和5年度住宅市場動向調査報告書」(国土交通省住宅局)p.44
家を建てる時点の平均所得はどれぐらい?
平均所得についての調査の結果では、注文住宅を初めて購入した世帯の世帯年収は、全国平均で808万円、三大都市圏平均で924万円という結果になっています。国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると年齢階層別の平均給与は、30~34歳で431万円、35~39歳で466万円です。家を購入する世帯の世帯年収と世の中の平均給与には差がありますが、共働き世帯の場合は、夫婦が協力して購入資金を出すことで選択肢を増やすことができます。
出典:「令和5年度住宅市場動向調査報告書」(国土交通省住宅局)p.48
出典:「令和5年分民間給与実態統計調査」(国税庁長官官房企画課)p.20
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2025.03.19
家を建てる年代別のメリット・デメリット
家を建てる平均的な年齢や所得を確認したところで、年代別のメリット・デメリットを紹介します。
【20~30代】
メリット
・住宅ローンの返済期間を長く設定できる
・家族構成の変化に応じて住み替えを計画しやすい
デメリット
・年収が少なく頭金を確保するのが難しい
・家族構成が確定していないため、間取りで悩みやすい
【40代】
メリット
・将来を見据えて間取りを考えられる
・年収が上がっていればワンランク上の価格帯にも手を出しやすい
デメリット
・定年退職後も住宅ローンの返済が続く可能性があるため、老後の資金計画が重要になる
・お子様の成長に伴い教育費が高くなり、家計の負担が大きくなる場合がある
【50代】
メリット
・老後に向けたバリアフリーでコンパクトな家を検討できる
・お子様の教育費が減り、貯金を住宅購入に充てやすい
デメリット
・金融機関によっては、完済時の年齢制限があるため、住宅ローンの借り入れ期間が短くなる場合がある
・年齢や健康状態によっては、団体信用生命保険の加入が難しくなり、住宅ローンの選択肢が限られる場合がある
ライフイベントとライフステージも重要なタイミングに
次に、家を建てるきっかけになるライフイベントやライフステージを紹介します。
ライフイベントとは

ライフイベントとは、人生における重要な転機となる出来事です。例えば、入学・就職・転職・結婚・出産などがあげられますが、どのライフイベントをいつ経験するかは人によって異なります。多くの費用がかかる場合もあるため、家を建てるタイミングと重なっても予算的に問題がないかを慎重に検討することが大切です。
ライフステージとは

ライフステージとは、年齢やライフイベントによって人生を段階的に分けた期間のことです。例えば、子どもの幼年期・少年期・青年期、ご自身の壮年期・老年期などで考えるとライフプランを立てやすくなります。
結婚したタイミング
結婚するとパートナーとの新たな生活が始まります。お互いの好みにあった街で暮らす、どちらも通勤しやすい地域に住むなど、家を建てる良いタイミングになります。
出産したタイミング
多くの方が家を建てるのが、出産のタイミングです。子どものために子育てにぴったりの環境で暮らしたいと考える方が多いようです。家の住みやすさや設備だけでなく、街の雰囲気や治安、将来通うかもしれない保育園や小中学校の校区の評判を重視して家づくりを進める傾向があります。
子どもが入園・入学するタイミング
子どもが入園、入学するタイミングは家を建てる計画を立てやすくなります。通わせたい学校があればその校区を選ぶことで通学しやすくなるため、子どもにとっても好ましいタイミングといえます。
子どもが独立したタイミング
子どもが進学や就職などで1人暮らしを始めると、家族構成が変わるため、家を建てる良いタイミングです。趣味の部屋をつくって生活の質を高める、コンパクトな家で掃除の手間を減らすなど、ライフスタイルによって様々な需要があります。既に持ち家に住んでいる場合はリフォームもおすすめです。
費用面などマイホーム購入の決め手となるポイント

家を建てるときに無視できないのがお金の問題です。費用面でマイホーム購入の決め手となるポイントを見てみましょう。
住宅ローンの返済計画
住宅ローンの最長借入期間は一般的に35年とされています。30歳までにマイホームを購入すれば65歳までに返済が終わりますが、それ以降に購入する場合は退職後もローンが残ってしまいます。
購入タイミングが遅い場合は繰り上げ返済や短期ローンを視野に入れるなど、住宅ローンの返済の見通しをつけてマイホームの購入を検討しましょう。
頭金の準備
頭金を用意せずに住宅ローンを組むと、借入金額が大きくなり利息が膨らみ、トータルの支払金額が高くなってしまいます。できるだけ頭金を多く用意してマイホームを購入したいところです。
物価・優遇制度など
世の中の物価変動や、政府の住宅購入に関する支援事業、金融機関の金利優遇制度なども大きな影響を与えます。特に近年は物価高騰の影響で材料・人件費が高くなり、住宅が高値になる傾向があります。
近年、金融機関によっては固定金利の引き上げが行われており、今後の金利動向には注意が必要です。変動金利と固定金利のメリット・デメリットを比較し、金利がどのように推移する可能性があるのかも考慮しましょう。
家族団らんの畳スペースをつくるならDAIKEN『ここち和座』
家づくりをするにあたって、できれば和室や畳のある部屋がほしいと考えている人は多い傾向にあるといわれています。
DAIKENの畳『ここち和座』の「置き敷きタイプ」なら、フローリングの上に置くだけで簡単にくつろぎスペースをつくることができるのでおすすめです。使わないときはしまっておくことができるので便利です。

和紙(※)でできた高機能な畳表を採用しており、表面に撥水加工がされているため、水はねしてもただちに(2~3分の間に)拭き取れば問題がありません。抗菌仕様かつ傷つきにくいためお子様の遊び場にも適しています。
(※)機械すき和紙を使用しています。コウゾ、ミツマタ等を使用した手すき和紙ではありません。
まとめ
家を建てるタイミングは人によって様々です。大切なのは、家族全員がそれぞれのライフステージを快適に過ごせる環境を整えることです。マイホームの購入は慎重に検討する必要がありますが、自由度が高く、ライフスタイルに合わせた最適な環境を実現しやすい選択肢です。また、一時的な賃貸を選んだり第2の人生に向けてリフォームをする方法もあるので、様々な家のあり方を考えながらライフプランを見直してみましょう。
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監修者
志鎌のり子(しかまのりこ)
一般社団法人日本模様替え協会 理事/COLLINO一級建築士事務所代表。日本女子大学住居学科卒業、五洋建設でマンション・ビルの設計監理/内装デザインを10年担当。その後、日本ERIにて住宅検査など10年担当、設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/仕組みづくりなどを提案。書籍「家具配置のルール」のほかSUUMO、AERAwithKids、建築知識ビルダーズ、住まいの設計など著書多数。
保有資格:模様替えアドバイザー 一級建築士 建築基準適合判定資格者 住宅性能評価員 建物耐震診断士 フラット35適合証明検査員 など
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