R階
R階(あーるかい)とは、「Roof階」の略で、建物の屋上に位置する階を指します。一般的には居住空間や主要な用途を持たない屋上階で、塔屋(とうや)や機械室、昇降機塔などが設置されることがあります。意匠設計では階数として入れないことがありますが、構造設計では屋上にも梁やスラブが必要で「階」として扱うことが求められます。
また、エレベーターの停止階として設定される場合、操作盤には「R」と表示されるのが一般的です。建築基準法第2条では、屋上の水平投影面積が建築面積の1/8以下の場合、原則12mまでは階数や高さにカウントされませんが(※例外:法第55条にのっとり特定の規定が適用される場合、高さ5mまでが除外)、床面積には含まれるため、容積率を計算する際には注意が必要です。設計、法規、設備で異なる扱いがあるR階は、計画段階での整理と関係者間の認識共有が求められます。
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<監修>
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塩野 良 (しおの まこと)
- ■資格
- 一級建築士、管理建築士
1979年生まれ。一級建築士事務所シオノマコトアーキテクツ代表。東洋大学工学部建築学科卒業後、総合建築設計事務所にて教育施設・福祉施設・住宅・店舗・オフィスビル・機械製作工場など、幅広い用途の建築設計・監理業務に携わる。
現在は医薬、飲料・食品プラントエンジニアリング会社にて、建築設計から施工管理までを担当し、全国各地の様々な工場立ち上げに関与。
実務経験を通じて、機能性を重視した意匠性の高い空間づくりを追求している。個人事務所では、これまでの経験を活かした執筆活動から、住宅設計やリノベーション、移動式住宅の設計、工場敷地の遵法化調査・是正提案なども手がけ、クライアントの多様なニーズに寄り添った提案を心がけている。
人と環境にやさしい建築を目指し、ユーザーの視点を大切にした設計を信条としている。ユーザーの日々の暮らしに寄り添い、喜んでもらえる建物をつくることが、建築士としての喜びであり原動力となっている。