建築用語集

共用部

共用部

共用部とは、マンションや集合住宅などの建築物において、区分所有者全員または一部が共同で使用・管理する部分のことです。具体的には、廊下・階段・エレベーター・エントランスホール・屋上・外壁・構造躯体・設備配管など、専有部に属さない建物の構造や付属設備が含まれます。共用部には、法律上の「法定共用部」と、規約で定められた「規約共用部」があります。後者には管理室、集会室、駐車場、トランクルームなどが含まれます。

共用部の維持管理は管理組合が担い、修繕や清掃、更新工事などの費用は原則として区分所有者の持分割合に応じて負担されます。設計・施工段階では、共用部の動線計画や設備配置が居住性や管理効率に大きく影響するため、意匠性と機能性の両面から慎重な検討が求められます。

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<監修>

  • 塩野 良 (しおの まこと)

    ■資格
    一級建築士、管理建築士

    1979年生まれ。一級建築士事務所シオノマコトアーキテクツ代表。東洋大学工学部建築学科卒業後、総合建築設計事務所にて教育施設・福祉施設・住宅・店舗・オフィスビル・機械製作工場など、幅広い用途の建築設計・監理業務に携わる。

    現在は医薬、飲料・食品プラントエンジニアリング会社にて、建築設計から施工管理までを担当し、全国各地の様々な工場立ち上げに関与。
    実務経験を通じて、機能性を重視した意匠性の高い空間づくりを追求している。

    個人事務所では、これまでの経験を活かした執筆活動から、住宅設計やリノベーション、移動式住宅の設計、工場敷地の遵法化調査・是正提案なども手がけ、クライアントの多様なニーズに寄り添った提案を心がけている。

    人と環境にやさしい建築を目指し、ユーザーの視点を大切にした設計を信条としている。ユーザーの日々の暮らしに寄り添い、喜んでもらえる建物をつくることが、建築士としての喜びであり原動力となっている。