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季節の移り変わりを感じることができるガーデニングは、1度はチャレンジしてみたいと思いながらも、ガーデニングに使えるスペースがあまりとれないことから、諦めてしまう方も多いのではないでしょうか?
今回は、スペースが限られていても楽しめる庭づくりのポイントと、おしゃれな庭を実現する便利なアイテムをご紹介します。小さくても個性的な、自分だけの庭づくりを楽しみましょう。
ガーデニングとは

“ガーデニング"とは、自宅の庭やベランダなどで植物を育てる趣味や活動です。ガーデニングを始めるきっかけとしてよくあげられるのが「癒やしの時間を持ちたい」という理由で、この理由はガーデニングに関するある意識調査でも半数を上回っています。
さらに「家庭菜園で新鮮な野菜を収穫できる」「美しい景観をつくれる」のも、ガーデニングならではのメリットです。初心者でも、小さな鉢植えやプランター1つから楽しめるので、気軽に始めてみてはいかがでしょうか。
初心者には小さい庭がおすすめ!
中には「ガーデニングを始めたいけれど小さい庭しかない」と心配になる方もいるかもしれませんが、初心者にとっては小さな庭のほうが始めやすいといわれています。
広い庭は手入れも大変ですし、植物の選び方や育て方にも気を使いがちです。しかし、小さな庭なら水やりや雑草取りの負担も少なく、大切な植物の成長も見逃さずに観察できます。
限られたスペースでも、工夫次第で季節ごとの花や野菜を十分楽しめます。まずは育てやすい植物から始めて、ガーデニングの楽しさを実感しながらステップアップしていきましょう。
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2025.03.19
小さい庭でガーデニングを楽しむポイント

小さい庭でガーデニングを楽しむには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。特に初めてガーデニングにチャレンジする方は参考にしてください。
テーマを決める
小さな庭でのガーデニングを素敵に見せるには、まずどんな雰囲気にしたいのか、テーマを決めるとよいでしょう。テーマが決まると庭づくりがスムーズに進み、より魅力的な空間を実現できます。
ナチュラルガーデン:自然に近い草花を選び、剪定し過ぎず自由に育てる
和風庭園:レイアウトに石や竹を取り入れる
キッチンガーデン:料理で使うハーブや野菜を育てる など
このように、はっきりした目的があれば植物やデザインも決めやすくなります。
レイアウトを決める
限られたスペースを有効に活用するには、レイアウトの工夫も大切です。例えば高さのある植物を奥に、低い植物を手前に組み合わせることで、奥行きのあるデザインになります。
動線を工夫して歩きやすく手入れしやすい配置にすることも重要です。鉢植えやプランターを壁際やコーナーに置けば、スペースを有効に使えます。視線の高さを考慮し、ハンギングバスケットや棚を活用して高低をつけ、空間に動きを出すのも1つの方法です。
おしゃれに見える演出をする
小さな庭でも工夫次第でおしゃれな雰囲気を演出できます。鉢やプランターの色を統一させるだけでも整った印象になりますし、カラーコーディネートを意識して葉や花との色合わせを考え、装飾の色合いを揃えるのも効果的です。
小さなベンチやガーデンオーナメントを配置すれば、より個性的な庭に仕上がるでしょう。また、ガーデンライトを取り入れると、夜でも雰囲気のあるワンランクアップした空間を楽しむことができるでしょう。
ガーデニングに適した場所は?

基本的に土と水と日光があればガーデニングは可能ですが、場所に適したレイアウトや植物の選び方にコツがあります。初めてのガーデニングは、どこから始めればよいのでしょうか。
リビングダイニング周辺・中庭
室内からも眺められる場所、例えばリビングやダイニングルームの周辺は、ガーデニングに最適な場所といえます。四季折々の植物を配置すれば、家の中にいても自然を感じながら過ごせるでしょう。
もしも自宅に中庭があれば、中庭を“プライベートガーデン”にしてみてはいかがでしょうか。中庭は室内から移動しやすく、お手入れをこまめにしやすい点もポイントです。動線を意識したレイアウトにすることで、快適にガーデニングを楽しみましょう。
アプローチ・玄関横
家の顔ともいえるアプローチや玄関横は、お客様を最初に迎え入れる場所であり、良い印象を与えられる絶好のガーデニングスペースです。シンボルツリーを植えたり季節の花を飾ったりして、華やかであたたかみのある雰囲気を演出しましょう。
限られたスペースでも鉢植えやハンギングバスケットを活用すると、おしゃれなウェルカムガーデンをつくることができます。
駐車場・ガレージまわり
駐車場やガレージはコンクリートを用いることが多いだけに無機質な雰囲気になりやすい場所です。周囲に緑を取り入れるとやわらかな印象になります。スペースが限られている場合は、壁面やフェンスに沿って植物を配置しましょう。スペースに応じて背の高いグリーンを置けば、空間を引き締めつつおしゃれな雰囲気を演出できます。
ただし、車や自転車の出入りを考慮して、見通しを悪くしたり駐車を妨げたりしないことが大切です。葉がよく茂る種類はこまめに剪定する、背丈が低めの草花を選ぶ、といった工夫をしましょう。
塀・フェンス周辺
塀やフェンスの周辺にツル性の植物を活用することで、緑豊かな空間をつくることができます。こうした植物は外構の彩りと、外部からの視線を和らげる目隠しの役割もあります。
ツタやアイビー、ツルバラなどをフェンスに絡ませたり、ハンギングバスケットやプランターをフェンスに掛けたりして立体的な演出をすれば、塀も立派な“ガーデン"になります。
小さな庭におすすめの植物

庭のスペースが限られているなら、大型の植物よりコンパクトに育つ多年草や低木、寄せ植えしやすい草花を選ぶとよいかもしれません。また、同時期に咲く植物だけでなく、季節ごとに楽しめる植物を組み合わせると、年間を通して楽しめます。
例えば、秋から春先まで楽しめるパンジーやビオラなどの草花、ローズマリーなどのハーブ類は、見た目も美しく香りも楽しめます。露地植えだと大きくなる種類は適度に剪定したり、鉢植えにしたりするとよいでしょう。
冬から春にかけて咲くクリスマスローズや初夏から夏にかけて花をつけるギボウシは日陰でも育ちやすく、管理が比較的簡単です。花が咲いていない時期でも美しい葉を楽しむことができます。
また、ツル性植物のクレマチスは品種によって色や形のバリエーションが豊富な植物です。1シーズンに何度も花を咲かせるものや四季咲きのものがあり、季節ごとに美しい花を咲かせるので、フェンス沿いに植えれば1年を通して華やかな演出ができるでしょう。
ガーデニングで用意したいもの

ガーデニングを始めるにあたって、何を用意すればよいでしょうか。特に「小さい庭をおしゃれに演出したい」という場合に効果的なアイテムをご紹介します。
レンガ
自然な風合いが庭にあたたかみを与え、どんなスタイルのガーデニングにもなじみやすいのがレンガで、花壇などの縁取りや小道の敷石にも活用できます。耐久性が高く、時間が経つほど味わいが増すのもレンガの魅力です。排水性を確保しながら土の流出を防ぐ効果もあるため、植物の生育環境を整えるのに役立ちます。
プランター
プランターは移動や植え替えが簡単なので、季節ごとに植物を入れ替えたり、日当たりを調整したりするのに便利です。ハンギングタイプやタワー型のプランターを活用すると、狭いスペースでも効率よく緑を増やせます。
プランターには、陶器や木製、プラスチックなどたくさんの種類がありますが、それぞれの素材によって通気性や水はけが異なるため、育てる植物に適したものを選びましょう。
柵・フェンス
柵やフェンスは、花壇の縁取りになるほか、隣家と庭を区切ったりプライバシーを確保したりするのに役立つアイテムです。視線を遮るだけでなく、風よけや動物の侵入防止としても活用できるため、機能性とデザインの両面で選びましょう。ウッドフェンスやアイアンフェンスなど、素材やデザインによって庭の雰囲気を大きく変えられます。
ツル性植物を絡ませれば、緑のカーテンとして涼しげな演出ができますし、小さな庭でも低めの柵を花壇の縁取りとして使えば、圧迫感のない、あたたかな印象になります。
ソーラーライト
ソーラーライトは、太陽光で充電して暗くなると自動点灯する照明です。電源不要で手軽に設置できるため、庭のアクセントとして人気があります。玄関アプローチの足元を照らすポールライトや、草木を照らすスポットライトなど、種類も豊富です。
夜の庭を幻想的に演出するだけでなく防犯対策にもなるため、小さな庭なら1つ設置するだけでも効果的です。ただし、天候や設置場所によって充電状態が異なると光の強さが変わることもあるので、日当たりのよい場所に設置しましょう。
マルチングとは

“マルチング"とは、土の表面をウッドチップや腐葉土などで覆うことです。あまり聞き慣れない言葉ですが、活用すれば庭のメンテナンスがぐっと楽になるので、ガーデニング初心者にもチェックしていただきたいアイテムです。
マルチングのメリット
マルチングのメリットの1つは、土の乾燥を防いで適度な湿度を保てることです。水やりの頻度が減らせるだけでなく、植物の根にやさしい環境をつくれます。また、土の温度を調整して、夏の暑さや冬の寒さから植物を守るのにも役立つ方法です。
さらに雑草の発生を抑制し、庭全体の見た目をすっきりさせることができます。自然素材のマルチング材ならよりナチュラルな印象になりますし、時間が経つと土に還るので、環境にやさしいといったメリットもあります。
マルチングのデメリット・注意点
マルチングにはいくつかの注意点もあります。厚く敷きすぎると通気性が悪くなり、カビや害虫が発生しやすくなるため、適切な厚さを意識しながら敷くことが大切です。
プラスチックやビニールなど無機質のマルチング材は、使用後の処理が問題になることがありますし、せっかく庭を演出するならできれば自然素材のものを使いたいところです。ただし、使用する素材によっては思いのほかコストがかかり、初期費用が高くなってしまう点にも注意しましょう。
おすすめのマルチング材『Decoマルチ(デコマルチ)』とは

『Decoマルチ(デコマルチ)』は国産の未利用木材を100%使用したマルチング材で、見た目の美しさと環境への優しさを兼ね備えた商品です。土壌の温度を安定させるとともに乾燥を防止し、日光を遮蔽することで雑草の発生を予防します。
敷くだけで庭を美しく見せてくれるアイテムとして、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
たとえスペースが限られていても、工夫次第で魅力的なガーデニングを楽しむことは可能です。テーマやレイアウトを決めて植物やアイテムを上手に選びながら、自分だけの個性的な庭をつくりましょう。
マルチングは、庭の見た目を整えながら植物の成長を助ける便利なアイテムです。『Decoマルチ(デコマルチ)』のように軽量で扱いやすいマルチング材は、ガーデニング初心者でも取り扱いやすいでしょう。手軽に取り入れられて環境にやさしいアイテムを活用しつつ、理想の庭づくりを楽しみましょう。
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監修者
淀川 美和(よどがわ みわ)
株式会社アートアーク一級建築士事務所代表。一級建築士、インテリアコーディネーター、2児のママ建築家。「ママをきれいにする空間づくり」 をミッションの一つに掲げ、住宅・店舗・ホテル等の設計、内装コーディネート、メディア出演等を行う。自身も仕事と家事と育児のバランスをとりながら、忙しいママがいかに快適に家族と暮らせるかに焦点をあてつつ「お部屋のコンシェルジュ」として皆さまのお役に立てるよう奮闘中。
保有資格:一級建築士、インテリアコーディネーター、建築士会インスペクター、健康住宅アドバイザー、整理収納アドバイザー2級、アロマ検定1級
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