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目次
夏はまぶしい日差しに鮮やかな花が映える時期です。今回は、夏のガーデニングにおすすめの花20選をご紹介します。暑さに強く育てやすい花を中心に、実や花を食用としても楽しめる珍しい植物もピックアップしました。
あわせて、花壇の手入れを楽にしてくれるDAIKENのマルチング材もご紹介します。
夏の花でガーデニング! おすすめの選び方
日本の夏は高温多湿のため、上手に植物を選ばないと庭の花はあっという間に元気を失ってしまうこともあります。
夏の花を選ぶ際はどのような点に注意すればよいのか、3つのポイントをおさえましょう。
暑さに強い花を選ぶ
夏のガーデニングを成功させるポイントの1つは、暑さに強い種類の花を選ぶことです。アフリカや東南アジアなど熱帯地域を原産とする草花は、暑さはもちろんのこと、湿気にも強い傾向があります。このほかにも、強い日差しや乾燥に耐える品種もおすすめです。
炎天下でも元気に咲く花としては、ペチュニアやマリーゴールド、ジニアなどが知られています。
水やりの頻度が少ない花を選ぶ
日射しの強い夏は土の水分が蒸発しやすく、どうしても水切れが起こりやすくなります。乾燥に強い花なら少々の水切れにも耐えられ、水やりの手間も少なくて済むので、管理が楽になります。
ポーチュラカやベゴニア、そして多肉植物のうち夏に強い品種であるカランコエやアデニウム・オベスムなどは、土が乾きやすい環境でも比較的元気に育ちます。
ただし、乾燥に強い植物でも何日も水やりをしなくてよいというわけではありません。花の種類や植える場所にもよりますが、地植えの場合、夏は基本的に毎日、気温が低めの朝や夕方に水やりするのが望ましいとされています。
鉢植えの場合は、表面の土が乾いたら鉢底から水が流れ出るまで水やりをします。受け皿に溜まった水は根腐れなどの原因になるので、捨ててください。
花期の長い花を選ぶ
花を長く楽しみたいなら、次々に花が咲く花期の長い種類を選びましょう。多年草や宿根草なら植え替えをしなくても毎年花を咲かせてくれます。
花期が長めの花には、サルビアやバタフライピーなどがあります。
これまで草花を育てる経験がなく不慣れ、という方もいるでしょう。ガーデニング初心者の方は、まずは小さい庭で、育てやすい植物からはじめてみましょう。
関連記事⇒「初心者が小さいお庭でガーデニングを楽しむための基礎知識」
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夏の花――育てやすいタイプ
初心者にも比較的育てやすい夏の花をご紹介します。いずれも暑さに比較的強いといわれ、こまめなお手入れをしなくても元気に育ちやすい花です。
ガーデニングが初めての方は、まずこの中から気に入ったものを選んで苗を購入してみるのもよいでしょう。

ホウセンカ
初夏から秋口まで、白やピンク、赤など鮮やかな色の花を咲かせる一年草です。日本の気候に適し、育てやすい花であることから学校などで栽培されることも多いようです。
日当たりと風通しの良い場所で育てると元気に育ちます。地植えの場合は根が定着していれば特別な水やりをしなくても雨水で十分ですが、鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。
大きく育って蒸れると病気にかかりやすくなるので、複数株を植える際は株間を十分開けて植えましょう。
マリーゴールド
鮮やかな黄やオレンジの丸い花が、春から冬まで長く咲きます。病気に強く育てやすい花で、日当たりの良い場所なら手間をかけなくても育ちます。
また、虫を寄せ付けない独特の香りがあり、ほかの植物や野菜の近くに植えることで病害虫を防ぐコンパニオンプランツとして植えられる場合があります。
ジニア(ヒャクニチソウ)
ピンク、オレンジ、黄、赤などカラフルな花を咲かせるジニアは、“ヒャクニチソウ(百日草)”という別名のとおり、初夏から晩秋まで長く咲き続け、花壇や寄せ植えに彩りを添えます。
マンデビラ
乾燥や暑さに強く、春から秋まで次々とピンクや白、赤などの花が咲きます。つるを伸ばして育つ、成長の早い花です。鉢植えにする場合は支柱が必要ですが、トレリスやフェンスに絡ませると立体的なデザインを楽しめます。

アスター(エゾギク)
青、紫、ピンクの細かい花びらが可憐なキク科の花です。種をまく時期によって開花期が異なり、秋まきは翌年の初夏から盛夏まで、春まきなら盛夏から秋口まで咲き、庭に涼しげな彩りを添えてくれます。
日当たりと風通しの良い場所で育てると管理しやすく、古い花や茎を取り除くと新しい花が次々と咲きます。
ポーチュラカ
小さくカラフルな花が地面を這うように広がります。乾燥に強く、真夏の炎天下でも元気に育つため、地面を覆うグランドカバーや寄せ植えに利用されることが多い夏の花です。
元気な茎の枝先をカットして水に浸けておいたり、挿し木用の土に植えたりすることで比較的簡単に増やせます。
ペチュニア
朝顔に似たピンクや紫などの色鮮やかな花が長期間咲き続け、彩り豊かな庭を楽しめます。暑さに強いペチュニアは品種が多く、様々な花の形や成長の特性があり、鉢植えやハンギングなどお好みのスタイルで楽しめるでしょう。
葉には病害虫から身を守るための細かい毛があり、触ると少しべたつきます。
サルビア
一年草の品種は、まっすぐ上に伸びる花穂が印象的です。草丈が1mにもなる品種もあり、花壇に高さのアクセントを付けたいときにおすすめです。
花色は赤が一般的ですが、青やピンク、白、濃い紫などもあります。高温多湿に比較的強く虫も付きにくいため、育てやすい夏の花の1つです。
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夏の花――ピンクの花が人気!
花の色にこだわった庭づくりはいかがでしょうか。ここでは、庭をかわいらしく華やかにしてくれるピンクの夏の花をご紹介します。色の濃淡によるグラデーションを楽しむのもおすすめです。

ペンタス
かわいらしい星形の花が密集して咲きます。花期は春から秋までと長く、夏の暑さにも負けずにたくさんの花を付けます。横に広がって伸びる矮性(わいせい)で鉢植えに向くものや、八重咲きのものなどいくつかの品種があり、ピンクのほかに白や赤、紫の花色もあります。
日当たりの良い場所に地植えすると、水やりの手間もほとんどなく元気に育ちます。咲き終わった花をこまめに摘むことで、次々と花を咲かせます。
クレオメ
20~120cmにもなる茎の先に、4弁の花びらの間から雌しべと雄しべが長く伸びた特徴的な花を咲かせます。風の中を蝶が舞う姿になぞらえた“セイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草)”の和名が付けられました。
日当たりの良い場所に植えればそれほど手をかけなくても元気に育ち、夏の間、長く花を咲かせます。こぼれた種からも発芽するので毎年花を楽しめるのも魅力です。
センニチコウ
センニチコウ(千日紅)は暑さや乾燥に強く、花持ちも良く長期間咲き続けます。
コロンとした小さく丸い花はかわいらしく、鉢植えや寄せ植えに使うと可憐な印象を演出します。乾燥させても色がきれいに残ることからドライフラワーとしても楽しめます。
ニチニチソウ(ビンカ)
真夏でも次々と花を咲かせるので、“日々咲く=ニチニチソウ”の名前があります。ピンクや白、紫など花色も豊富で、低く広がる矮性やまっすぐ上に伸びる立ち性など特性も様々です。
プランターやハンギング、花壇への直植えと、いろいろな楽しみ方ができます。
夏に強い植物も、雪が降る地では室内で冬越しさせることもあります。そんな草花と一緒に、リビングで観葉植物を育ててみませんか。育てやすい種類や飾り方などもご紹介しています。
関連記事⇒「リビングに観葉植物を置いて家に癒やしを! 育てやすくインテリアとしておすすめの種類」
夏の花――紫の花もおすすめ
夏の花の中には紫色の花もたくさんあります。上品で落ち着いた色合いは、様々なお庭に取り入れやすいでしょう。ほかの色の花との相性が良い紫の花を紹介します。

デュランタ
紫色の花が房のように垂れ下がって咲きます。熱帯地方原産の花なので、暑さに強く真夏でも元気に花を咲かせます。
半つる性のため、フェンスやアーチのそばに植えると立体的な演出が楽しめるでしょう。バニラのような甘い香りが庭全体に広がるのも魅力です。
ブッドレア
紫色の小花が集まって円錐(えんすい)形の穂のように咲きます。別名“バタフライブッシュ”とも呼ばれ、やさしい香りが蝶を引き寄せます。2~3mにもなる花木なので、庭の植栽として植えると良いアクセントになるでしょう。
強い日差しと乾燥に耐える丈夫さがあり、取り入れやすい花の1つです。
アガパンサス
すっと伸びた茎の先に、青みがかった紫や白の花が集まって咲きます。初夏から盛夏にかけて花を付け、炎天下でも涼やかで優雅な姿を見せてくれます。
夏に強く丈夫な多年草で、日当たりと水はけの良い場所なら1度植えるとほとんど手をかけなくても育ちます。丈が1mほどになるものや小鉢で育てられるような30cm程度のものなどいくつかの品種があるので、好みや育てるスペースに合わせて選べます。
アゲラタム
初夏から晩秋まで、ふわふわとした薄紫の花がこんもりと咲き続けます。広がって育つ矮性や草丈が80cmほどにもなる立ち性があり、花壇のアクセントやコンテナの彩り、フラワーアレンジメントなど幅広く楽しめます。
夏の暑さや日光にも負けず、土壌を選ばずに育てられますが、多湿による蒸れには弱いため水やりのし過ぎや密に植えるのは避けましょう。
花を長く楽しむには、咲き終わった花を摘み取り、花期が終わったら茎を半分程度に切り戻す方法があります。
草花を育てることに慣れたら、低木やシンボルツリーなどの樹木を取り入れ、植栽にチャレンジしてみませんか。お庭のアクセントにもなり、木陰づくりも可能です。
関連記事⇒「植栽とは? おすすめの庭木で外構をおしゃれに!」
夏の花――野菜・ハーブで一石二鳥!
ここでは、花を観賞するほか、料理やハーブティーにしても楽しめる、まさに一石二鳥の野菜やハーブをご紹介します。

オクラ
鮮やかなレモンイエローの花が咲き、その後に実がなります。アフリカが原産地のため暑い夏でも元気に育ち、病気にもかかりにくい野菜です。
収穫した実はもちろん、花も食べられる“エディブルフラワー”としても楽しめます。プランターでも育てることができるので、気軽に取り入れやすい野菜です。
スイカ
甘くてジューシーなスイカは夏の楽しみの代表格です。通常は広いスペースで育てますが、小玉系ならプランターでも栽培できます。黄色い雌花と雄花が咲き、受粉させれば35~50日程度で収穫できます。
土選びや害虫対策などが大切なので、どの品種が育てやすいか苗を購入するときに店舗のスタッフに相談しましょう。
バタフライピー
蝶のような形をした青紫の花を付け、エンドウ豆(pea)のような実がなることからバタフライピーと名付けられました。1日でしぼんでしまう花は開花したその日に摘み取り、ハーブティーにして楽しみます。
天然色素であるアントシアニンが豊富なハーブティーは、冷たいお茶にすると美しい青色が映えます。レモンやライムを加えると紫色に変化し、見た目にも楽しめるでしょう。
モナルダ(ベルガモット)
鮮やかな赤や紫の花が、まるで松明(たいまつ)が燃えているように咲く姿から“タイマツバナ”とも呼ばれます。虫を寄せ付けにくいとされる独特な香りも特徴の1つです。
葉は柑橘系の香りで、ハーブティーとして楽しむほか、柔らかい葉や花はサラダなど料理にも活用できます。
花びらは乾燥させてポプリにもできます。ハーブなどを混ぜてアロマオイルを加えたポプリを、サシェ(香り袋)にして楽しむのもよいでしょう。
DAIKENの『Decoマルチ(デコマルチ)』で簡単に雑草予防

夏の庭のお手入れには、DAIKENの『Decoマルチ(デコマルチ)』がおすすめです。
『Decoマルチ(デコマルチ)』は国産木材を使用したマルチング材で、庭に敷くと木材繊維の速乾性と透水性により雑草の発生を抑える(※)だけでなく、地温を安定させるとともに乾燥から花を守ってくれます。さらに、1袋あたり約6kgのCO2を固定して、大気中へのCO2排出を抑制する働きもあるエコな製品です。夏は草花の生育が旺盛で、雑草の発生も気になる季節です。夏のガーデニングに取り入れてみてはいかがでしょうか。
(※)本製品は雑草の発生を予防するものであり、完全に雑草を防ぐものではありません。
まとめ
夏のガーデニングで大切なのは、暑さに強く育てやすい花を選ぶことです。色鮮やかな花を楽しんだり、野菜づくりにチャレンジしたりして、見た目・実用性ともに魅力的なガーデンにしてみましょう。
多湿や雑草を予防するためには『Decoマルチ(デコマルチ)』も役立ちます。
花の選び方や育て方に迷ったときは園芸店のスタッフに相談しながら夏のガーデニングライフを楽しんでください。
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監修者
志鎌のり子(しかまのりこ)
一般社団法人日本模様替え協会 理事/COLLINO一級建築士事務所代表。日本女子大学住居学科卒業、五洋建設でマンション・ビルの設計監理/内装デザインを10年担当。その後、日本ERIにて住宅検査など10年担当、設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/仕組みづくりなどを提案。書籍「家具配置のルール」のほかSUUMO、AERAwithKids、建築知識ビルダーズ、住まいの設計など著書多数。
保有資格:模様替えアドバイザー 一級建築士 建築基準適合判定資格者 住宅性能評価員 建物耐震診断士 フラット35適合証明検査員 など
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