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“床の防音”対策! マンションでも子どもの足音を軽減できる効果的な方法を教えて!

“床の防音”対策! マンションでも子どもの足音を軽減できる効果的な方法を教えて!

鉄筋コンクリート造のマンションは、木造の家に比べて気密性や防音性に優れています。ただし、物を落とした時の音など、コンクリートスラブ(床の荷重を支える鉄筋コンクリート造の床板)を伝わって階下に響く音を防ぐのは困難です。
足音など、自分では気にしていなかった音であっても、階下では思った以上に大きく響いている場合があります。そのため、足音などの生活音はトラブルの原因になりがちです。とはいえ、「ご近所に迷惑をかけているのでは?」と不安に思いながら暮らしていると、家にいても気が休まりません。
騒音トラブルを避けるためには、マンションでより快適に暮らせるよう、床に伝わる衝撃音を防ぐための対策を講じることが大切です。

マンションで気になる足音 生活をより快適にする床の防音対策

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多くのマンションに採用されているフローリングは、畳やカーペットに比べて音が響きやすい床材です。 人やペットの歩行音や椅子を引く音、スプーンや食器を落とした音、掃除機をかける際の音など、階下の部屋には意外な音が響いているものです。

●コルクマット
音が階下に響くことを防止する簡易的な手段としては、フローリングにカーペットやコルクマットを敷くという方法があります。カーペットやコルクマットは柔らかいので、衝撃音を吸収して階下に伝えにくくするのです。
カーペットやコルクマットは、様々なサイズのものが販売されています。広く敷き詰めるタイプもありますが、30〜50cm角のものを組み合わせて作るタイルカーペットやジョイントマットもおすすめです。
タイルカーペットやジョイントマットなら、お部屋の形に合わせて好きな場所に敷くことができ、汚れてしまった場合もその部分だけを取り換えられるので便利です。

●防音カーペット・防音マット
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防音カーペットや防音マットもお手軽な防音リフォームをする際に便利な製品です。
後の項目で解説する軽量床衝撃音を低減できるので、子どもが積み木を倒すなどの硬くて軽い音には特に効果的です。
タイル状のものを採用すれば、設置やレイアウトの幅が広がるだけでなく、傷んだり汚れた箇所だけ張り替えることも容易です。
DAIKENの『防音カーペット ドレミ』なら、水洗いも可能で、ペットの鳴き声が響くような部屋に設置すれば、キンキン音を和らげることもできます。

何らかの理由で防振マットや防音カーペットを取り入れるのが難しい場合は、スリッパを履くだけでも多少の騒音対策になります。クッション代わりになるので軽量衝撃音を軽減できるでしょう。

衝撃音には“軽量”と“重量”がある?

コルクマットなどをフローリングに敷けば、スプーンを床に落とした時の音など、ある程度の防音対策はできます。しかし、子どもが飛び跳ねた時の「ドスン」という音は、なかなか防ぐことができません。 これらの音は「重量床衝撃音」に分類されます。一方、スプーンを落とした時のような音は「軽量床衝撃音」と呼ばれています。
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マンションなどの上階で発生した軽量床衝撃音や重量床衝撃音などが、下階にどの程度伝わっているかという遮音性能を表す「L値(エルチ)」という数値があります。
床材などを設置した場合における床衝撃音の低減性能については「推定L等級」という等級で表され、軽量床衝撃音は「LL-45等級の床材」のように表記されます。この数値は低いほど、遮音性能が高いと評価されます。

ただし、「推定L等級」は限定された条件の建物において評価されます。したがって、これは製品を使用した際の空間性能(建物の総合的な性能)を推定した数値であって、条件の異なる建物で同じ性能が得られるというわけではありません。そのため、どのような建物でも同様の性能が得られるという誤解を生みやすい点が問題となっていました。

2008年からは部材単体の性能を表す低減量等級の「⊿L等級」が登場しました。こちらの表記は、例えば床材ならその製品のみの性能を一定条件の実験室で測定した結果が等級に反映されています。現在は「推定L等級」と「⊿L等級」が混在していますが、今後は「⊿L等級」に移行していくという流れのようです。

「⊿L等級」は軽量床衝撃音が「⊿LL(デルタ・エルエル)等級」という形で表わされます。⊿LL等級は⊿LL-1?5等級まであり、こちらは数字が大きくなるほど遮音性の高い製品となります。
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重量床衝撃音(イメージ)

重量床衝撃音は床のコンクリートスラブ(床や屋根)が震えることで伝わります。つまり、重量床衝撃音を防ぐためには床のコンクリートを厚くし、震えにくくするのも対策の一つです。とはいえ、実際には厚みを増やさないと効果がありません。それでも新築マンションの広告で、しきりに床のスラブ厚がアピールされるのは、このような理由からです。

重量床衝撃音の低減性能は「推定LH等級」や「⊿LH(デルタ・エルエイチ)等級」で表わされます。
「推定LH等級」は「LH-45等級の床材」のように表記され、数値が低いほど遮音性能が高いと評価されます。
「⊿LH等級」は⊿LH-1〜4等級まであり、こちらは数字が大きくなるほど遮音性の高い製品となります。

重量床衝撃音は簡単に防げないのが難点ですが、リフォームでも少しは改善することが可能です。

【豆知識】
軽量床衝撃音の振動はコンクリートの中を伝搬しますが、重量床衝撃音はスラブ自体が震えることで伝わります。
したがって、重量床衝撃音対策は床を震えにくくする=剛性を高くすることです。
厚み増すのも剛性を高くすることに繋がるので有効ですが、その分、梁を少なくすると剛性は落ちることになります。そのため、同じ梁スパンであれば厚くするのが有効です。
言い換えれば、梁を増やせば厚みが同じでも性能が良くなる訳です。
スラブの厚みに比例しやすいのは、むしろ軽量床衝撃音の方になります。



なお、部屋の防音に関しては、下記のページなども合わせてご参照ください。
⇒『”防音”で快適生活! 楽器を演奏したい、犬が吠える、足音が気になる』

マンション用の防音二重床で衝撃音を改善!

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マンションなどの集合住宅で床の防音対策をするなら、DAIKEN独自の乾式二重床システム『DADスペースS/LS』がおすすめです。
乾式二重床というのは、コンクリートスラブの上に、支持脚で支える床パネルを張り、床下に空間をつくる工法です。階下への騒音を防ぐには支持脚にはかせる防振ゴムが重要です。『DADスペースS/LS』シリーズはこのゴムが独自の形をしていて、軽量・重量どちらの床衝撃音に対しても高度な床衝撃音遮断性能を発揮します。さらに、適度なクッション性も備えているので快適な歩行感を実現するほか、床下の配管・配線もしやすいのが嬉しいポイントです。さらに、仕上げ材を多くの種類から選べて高さ調整も容易なため、バリアフリーなどのリフォームにも向いています。

DADスペースS』シリーズの『DADスペースSP50S』なら、コンクリートスラブ厚が200mmの場合、軽量床衝撃音遮断性能がLL-40、重量床衝撃音遮断性能はLH-45と、日本建築学会遮音性能基準における集合住宅の適用等級としては、どちらも特級(遮音性能上が特に優れている)の性能を備えています。
コンクリートスラブ厚が150mmの場合でも、軽量床衝撃音遮断性能LL-45、重量床衝撃音遮断性能LH-50と、1級(遮音性能上優れている)に相当する性能が得られます。
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一方、『DADスペースLS』シリーズは、DAIKENが床材単体の性能を表す「⊿L等級」に対応するために開発した、新たな乾式二重床システムです。
特長としては防振ゴムが独自の形状になっていて、軽量・重量ともに高い床衝撃音遮断性能を実現するだけでなく、専用の防振際根太(ぼうしんきわねだ)を開発・採用することで、従来は防ぐことが難しかった壁際で伝わる振動音を低減させています。
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なお、天井の高さが不足していて二重床が難しい場合や、他の部屋との段差を少なくしたいという場合には、床仕上げが抑えられるDAIKENの『オトユカベースN』を使用する方法もあります。 こちらはコンクリートスラブと捨て張り合板(根太の上に張る合板)との間に専用の防音下地ベースパネル「オトユカベース」を挟み込む乾式浮床工法となっています。

仕上げ材の選択幅が多いのも特長で、フローリングだけでなく、石貼りも可能となっており、踏み心地にも優れています。高さの調整はできませんが、DAIKENの6mm厚フロアを使用すると、57mmで仕上げられます。そのため、天井高があまりとれない部屋でも設置することができます。
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『オトユカベースS』は合板フロア専用で『オトユカベースN』よりも薄く(総仕上げ厚さ49.5mm)仕上げることができ、特にマンションのリノベーション用にお使いいただけます。
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騒音問題はマンションで起こりやすいトラブルです。積極的に防音対策をすることで、音に対して過敏になることが減り、ストレスを溜め込まない生活が送れます。マンションの暮らしを快適にするため、床の防音対策は忘れずに行いましょう。
また、床リフォームをする際には、天井の高さや掃き出し窓のサッシ下端の高さなどを踏まえ、リフォーム会社や工務店などと相談し、建物に合った適切なリフォームを行いましょう。

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