ドアの下の隙間、アンダーカット・ガラリはなぜあるの? 音漏れを防ぐドアリフォームとは
ドアはもともと部屋の音が外に漏れやすい部分でありながら、その形状や仕組みによって床との間に隙間があったり、ドア自体に穴が開いていたりします。これはいったいどうしてなのでしょうか?
今回は、ドアの隙間や穴の正体と音漏れを防ぐ方法についてご紹介します。
ドアの隙間は何のためにあるの?!
部屋の音漏れを防ぐことは、快適な生活に必要なポイントのひとつです。しかし、床との間に開いているドアの隙間は何のためにあるの?と感じている方もいらっしゃるでしょう。実を言うとドアにはアンダーカットで換気する隙間が作られていたり、ドア自体に穴が開けられていたりする場合もあるのです。
また、現在はシックハウス症候群を防ぐため、建築基準法ですべての住宅に24時間換気システムの設置が義務づけられています。換気扇によって空気の流れを生み出し、ドアのアンダーカットやガラリ(通気口)によって、家屋全体の換気をするために必要な隙間といえるでしょう。
必要、とはいえ気になるドア隙間問題
ガラリやアンダーカットが換気に必要なことはわかりましたが、この隙間があることで音漏れだけでなく、他の問題が発生する場合もあります。
●幼児のヒヤリハット! ドアの隙間に足の指を挟むリスク
東京都生活文化スポーツ局が過去に調査した「幼児の身の回りのヒヤリハットや危害体験の調査結果」によると、「ドアに挟まれた」という事例がヒヤリハット体験の第3位になるほど多く挙がっています。ドアのアンダーカットに足の指を挟んでしまう事例も見られるため、家に幼い子どもがいる場合は注意が必要です。
●ドアの隙間から冷たい空気が流れ込んでくる
ガラリやアンダーカットがあると、廊下や隣の部屋との温度差がある場合、冬に冷たい空気が流れ込んできたり、キッチンの匂いが漂ってきたりということがあります。また、ガラリには汚れやホコリが溜まりやすく、放っておくとカビが発生する可能性もあるため、こまめに掃除をしなければなりません。
上記のような音漏れ以外の問題が生じた場合、ガラリやアンダーカットといったドアの隙間をどうすれば良いのでしょうか。
引き戸や折り戸はドアの隙間を作る必要がない?
室内ドアには「開き戸」「引き戸」「折り戸」など、部屋の用途に合わせ様々な種類があります。少し前の住宅は引き戸の採用が多数派でしたが、近年は開き戸の割合が高くなっています。開き戸は引き戸や折り戸に比べて密閉性が高い構造となっており、隙間ができにくいことから音漏れや臭い漏れが少ないため、換気対策としてアンダーカットなどの処理が施されています。
しかし、引き戸や折り戸は枠等の密閉性が低く、隙間によって通気が確保されているため、アンダーカットやガラリが施されていないことがほとんどです。開き戸のアンダーカットによる問題が気になるなら、引き戸や折り戸を選択しても良いでしょう。
ドアの隙間対策が不要の引き戸にもデメリットがある
ドアの隙間対策が不要な引き戸の部屋なら、臭いやホコリが侵入する心配が減ると思われがちです。しかし、引き戸は開き戸と比べて密閉性が低く、隙間によるデメリットが発生することも理解しておく必要があります。
【一般的な引き戸デメリット】
・隙間風が発生しやすい
・臭いが流入・流出しやすい
・幼児や高齢者が引き戸の隙間に手を挟まれやすい
引き戸は高齢者や車いすを使っているご家族がいる場合、出入り口として利用しやすいというメリットもありますが、逆に上記のようなデメリットも存在します。各用途に合わせてドアの形状をチョイスしましょう。
隙間テープでアンダーカットを埋めてもいい?
ホームセンターや100円ショップなどには、ドアの隙間を埋めるための「隙間テープ」という商品があります。使い方はドアに貼るだけなので作業も簡単です。また、アイデア次第ではドア以外の場所にも使えます。
隙間テープを使うと音漏れは若干防げますが、24時間換気の妨げとなってしまいますので、できるだけ使わない方が良いでしょう。どうしても使用したい場合は部屋ごとに給排気ができる換気システムを設置する必要があります。ただ、そこまでしたとしても隙間テープによる音漏れの軽減効果は若干なので、この際ドアも音漏れを考慮したものに変えてみてはいかがでしょうか。
そこでおすすめしたいのが、DAIKENの『hapia(ハピア)音配慮ドア』です。
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ドアリフォームで音漏れを防いで快適な生活を
DAIKENの『hapia(ハピア)音配慮ドア』は、生活音が部屋から漏れるのを抑制してくれます。
ドアの三方枠(上と左右枠)には特殊気密パッキンが配されており、閉じた時に隙間をしっかりと埋めてくれます。
また、下部もドアを閉じると下に組み込まれた上下調整式のパッキン「エアタイト」が自動的に出て床とドア下部の隙間を密閉してくれます。これらの機能が音漏れを一般的なリビングドアの約半分に減らします。
さらに、開閉音も「消音ラッチ」で抑えられるという音に対する配慮が行き届いたドアとなっています。
ただ、法律的に必要なドアの隙間を密閉してしまうと、24時間換気も妨げてしまいますので、換気についても同時に考えておく必要があります。 DAIKENでは換気用のシステムも取り揃えております。
DAIKENのエアスマート居室換気タイプ『DKファン』なら、給気と排気が1台で同時に行えるので、アンダーカットやガラリなどの設置が不要です。また、『DKファン』シリーズは防音効果もあるので、換気口からの外部騒音にも有効です。
さらには熱交換型換気扇の働きによって、一般的な換気扇のように室内の温度が逃げず、快適な室温を保つことができます。これによって熱損失が少なくなり、省エネと防音が同時に実現できますので、ドアリフォームとセットで導入を検討したい製品です。
部屋の防音対策を行えば夜中なども音を出さないようにビクビクすることがなくなって快適な生活を送れます。ドアの隙間から漏れる音が日頃から気になっている方は、リフォームも検討してみてはいかがでしょうか。
なお、ホームシアターや楽器練習室など、本格的な防音をしたいという方は、下記の記事やカタログもご参照ください。
⇒「”防音”で快適生活! 楽器を演奏したい、犬が吠える、足音が気になる」
⇒「部屋の"防音"を究める。ホームシアターから自宅スタジオまで趣味を満喫」
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公開日:2020.04.06 最終更新日:2024.06.26