【第3回】オフィスに出社する会社員116名に聞いた「オフィス内における音環境の問題点」

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ここ数年で一気に普及した「オンライン会議」。移動時間や交通費などのコストを大幅に削減できる画期的なアイデアですが、音に関する新たなトラブルも発生しているようです。
DAIKENでは、週に1~5日オフィスに出勤している20~59歳の男女会社員116名に、勤務先の音環境について独自調査を行いました。
個人のワークスペースにおいて音が気になるオフィスワーカーは62.2%
まずはアンケート対象者へ、個人のワークスペースにおける音環境について気になることを聞きました。

個人のワークスペースについて、「とても気になる、気になる、少し気になる」を合わせると62.2%の方が気になると回答しています。
続いて、具体的にどのような音が気になっているかについて聞きました。

「個人作業中に周りの声や音が気になって集中できない(73.6%)」と、7割を超える方が社内の人の声や作業音が気になっているという回答が多い結果になりました。個人のワークスペースにおいては、音に配慮した環境作りが強く求められています。
他には、2割以上の方が「工事や車の音などが聞こえてコミュニケーションが取りづらい(23.6%)」、「電話応対中に他従業員の会話が聞こえて顧客に不快な思いをさせてしまう(22.2%)」と回答しています。周囲の音が気になるという回答が多い一方で、電話応対やコミュニケーションに支障をきたさない音環境も必要です。
会議室の音が気になるオフィスワーカーは58.7%
続いて、勤務先にある会議室の音環境について聞きました。

「少し気になる(37.1%)」が最も多く、全体の58.7%の方が何かしらの音や声が気になるという回答結果になりました。
そこで、「とても気になる、気になる、少し気になる」と回答のあった68名へ、具体的にどのような音が気になっているかについて聞きました。

すると、音が気になると感じている方の2人に1人は「オンライン会議の音が反響して聞き取りづらい(51.5%)」と回答。
会議室に集まってお客様や別拠点と行うオンライン会議では、スピーカー類を使用することが一般的です。参加者全員にしっかり聞こえるように、ボリュームを上げることで天井や壁に音が反響し、会話が聞き取りづらくなってしまうようです。対面で会議している声についても、27.9%の方が反響して聞き取りづらいと感じている ことがわかりました。
また、4人に1人(25.0%)は、自分や相手の声が外に漏れるといった情報漏洩の面で不安を感じている ことがわかりました。こちらは、重大なコンプライアンス違反につながりかねませんので、早急な対策が求められます。
「個人ワークスペースの音が気になる」方がやや多い傾向に
最後に、個人ワークスペースと会議室の音環境について「気になる」方の割合を比較しました。すると、オフィス内で過ごす時間が長いからか、個人ワークスペースの方が「気になる(21.6%)」の割合がやや多いことがわかりました。

音に配慮した建材を導入し、オフィスの「声に関する悩み」を払拭
コロナ禍を機にオンラインでの打ち合わせが増えたこともあり、個人のワークスペース・会議室共に「声に関する悩み」が多いことが分かりました。オフィスの音環境は、「作業効率が下がる、コミュニケーションが取りづらい」といった業務に支障をきたすだけでなく、個人情報の漏洩や電話対応時のクレームといった大きなトラブルにつながる危険性をも含んでいます。
また、アンケート内で「コロナ禍を経て、どんな機能やスペースがあると仕事がしやすいと思ったか」を自由に記述いただいた際も、「防音設備」「周りの雑音から隔絶されたスペース」といった回答が見られました。ここからも、音の悩みから解放され、集中できる設備やスペースが求められている様子が伺えます。
上記のようなトラブルを防ぐために、音に配慮した建材を導入することは一つの解決法といえます。後付けできる吸音パネルや置くだけの吸音材など、今課題のあるオフィスに導入できる製品もあります。依頼主がオフィスでどんなことに課題を感じているのかをヒアリングし、その困りごとの原因や用途にあわせて使い分けましょう。設計するにあたり、前もって防音に関する知識を学んでおくことも重要です。
防音に関する知識についてはこちら
⇒「防音材とは?遮音材、吸音材との違いや気になる選び方もご紹介!」
⇒「施設における防音(遮音・吸音)対策の考え方」
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