【第1回】オフィスに出社する会社員116名に聞いた「個人のワークスペースにおける問題点」

2020年のコロナ禍を機に、一般企業に勤める方にもテレワークや在宅勤務など「オフィス以外の場所で働く」という選択肢が増えました。自宅や近所のカフェでも今まで通りの仕事ができるからこそ、オフィスに出社するメリットが求められる時代となっています。

そこでDAIKENは、週に1～5日オフィスに出勤している20～59歳の男女会社員116名に、個人のワークスペースにおける問題点やモチベーションアップが期待できるインテリアについて独自調査を行いました。

まずはアンケート対象者へ、オフィスに出社している理由について聞きました。

「オフィスへの出社が義務付けられているから（56.9%）」という回答が半数以上という結果に。続いて「来客など出社が必要な予定があるため（29.3%）」と、オフィスを必要とする業務が多いことが分かりました。また、「コミュニケーションが取りやすい（22.4%）」、「在宅ワークより集中できる（12.1%）」など、オフィスへ出社することについて前向きな回答も多くみられました。

続いて、個人のワークスペースについて聞きました。

個人ワークスペースについての質問では「ワークスペースが狭い（25.9%）」、「周りがうるさくて気が散る（21.6%）」、「導線、レイアウトが悪く作業効率が落ちる（18.1%）」など、4～5人に1人が現状に満足していないことがわかりました。

また、「コロナ禍を経て、どんな機能やスペースがあると仕事がしやすいと思ったか」を自由に記述いただいたところ、以下の回答が見られました。

・集中できるスペースの重要性がわかった
・作業に集中できる、視線が気にならない個室ブース
・静かな空間が欲しい…　など

このように、個人作業を行う際に集中できるスペースや設備が求められていることもわかりました。

続いて、どのようなインテリアだと仕事のモチベーションが上がったり働きやすいと感じたりするかについて聞きました。

モチベーションが上がる、働きやすいインテリアでは、「木目調やグリーンを取り入れたナチュラルなインテリア（42人）」が「色目を抑えたモダンなインテリア（40人）」をわずかに上回る結果となりました。

モチベーションが上がると回答のあったインテリアの傾向を年代別で分けると、以下の結果になりました。

「木目調やグリーンを多く取り入れたナチュラルなインテリア」はどの世代からも人気ですが、20代では「色味を抑えたモダンなインテリア」の方が上回りました。反対に、「明るい色味を取り入れたポップなインテリア」はどの世代も少数で、明るさよりも落ち着きや温もりを求める傾向がみられます。

そして、20代～40代はインテリアでモチベーションが上がると回答していますが、50代は「特になし」が最も多い結果となりました。

コロナ禍で推奨されていたリモートワークですが、アンケートを行った2023年5月時点では、オフィス出社を義務付けている企業が半数以上という事が分かりました。

アンケートを見ると、義務付けられているから出社しているのではなく、「コミュニケーションが取りづらい」、「集中して仕事ができる」など前向きな回答も多く、オフィスの必要性が再認識できる結果になっています。

しかし、「ワークスペースが狭い」、「周囲の声が気になり集中できない」といった改善を求める声も多いというのが現状なのかもしれません。

オフィスデザインでは、年代を問わず「木目調やグリーンを取り入れたナチュラルなインテリア」が人気でした。

実際に、弊社がシェアオフィスの個室で行った、内装木質化の実証実験でも、木質化した個室の方が好まれる傾向があることや、そこで過ごす人の疲労感への影響が異なる可能性も示されています。オフィスのデザイン提案を行う際は、生産性の向上や疲労感の減少など、内装を木質化することで従業員に与えるメリットを提案できることが望ましいでしょう。

詳しい実証実験の内容は、下記をご覧ください。
⇒「【実証実験】シェアオフィスの個室ブースの内装木質化」