開放感のある施設のポイントは? 採光や羽目板・ルーバーを活用した空間設計

開放感

多くの人が利用する公共施設や商業施設、オフィスなどを快適でゆとりのある空間にするには、開放感のある雰囲気づくりが大切です。近年は、照明やルーバーで高級感を演出したデザインの人気が高く、天井デザインの良し悪しは空間の印象を決める重要なポイントになっています。
今回は、空間に開放感を持たせる天井デザインのポイントや、天井を効果的に演出できる建材をご紹介します。

天井を活かして空間を広々と見せるテクニック

開放感

空間を広く見せるには、天井を高く設定するのが基本です。とはいえ、制約があって天井高を上げられない場合もあるでしょう。
そこで、視覚的に天井を高く感じさせるテクニックをご紹介します。

●天井や壁に白系の明るい色を選ぶ

白や白に近い色は後退色と呼ばれ、距離を遠くに感じさせる効果があります。
天井や壁を白くすることで、視覚的な奥行きを生み出すことができます。

●背の低い什器を選ぶ

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椅子や棚などの什器は、できるだけ高さの低いものを選びましょう。
什器と天井の間の空間を広くとると、遠くまで見渡しやすくなります。
視界を遮らないようにするのが、広々と感じさせるポイントです。

●窓は大きく・高い位置に設置する

開放感

開放的な空間をつくるときに大切なのが、抜け感です。
大きな窓は視界を外の風景まで広げる効果があります。
また、高い位置まで窓を設けると自然光をたっぷり取り込めるため、天井全体が明るく広がり、心地よさも高まるでしょう。

●光の効果を取り入れる

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光を全体に放つタイプのペンダントライトは天井や壁に光を反射し、光源が見えない間接照明は、やわらかな光で空間を包み込みます。
どちらも天井面を明るく照らしながら美しい陰影をつくるため、奥行きのある空間を演出できます。

●天井に高低差をつける

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折り上げ天井や勾配天井、ルーバーなどで天井の高さに変化をつけると、天井の高い部分がより強調されて開放的に感じられます。
中でもルーバーは、天井の設備など見せたくない部分を隠しながら、抜け感のある空間をつくりたいときに効果的です。
さらに、間接照明と組み合わせると高級感がプラスされるので、上質な雰囲気づくりができるでしょう。

空間を広く見せるにはこんな工夫も

内装の色や間取り、家具の配置など、空間を広く見せる方法はまだまだあります。
空間や環境、求めるイメージにあう方法を取り入れましょう。

●床の色を明るくする

天井と壁に加えて床の色も明るくすると、空間全体が広く感じられるようになります。
特に、天井を高くできない空間は、全体を明るい色調でまとめて圧迫感を減らすことが大切です。

●屋内外の床、天井と軒天は高さと色を合わせる

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屋内と屋外テラスの床をフラットにつなげて同じ色で一続きにすると、一体感が生まれて広がりが感じられます。
天井と軒天も同様に連続させたデザインにすると、実際よりも空間が広く見えます。

●フォーカルポイントをつくる

アイキャッチとなるフォーカルポイント(焦点となる場所)を空間の奥に設けると、視線が奥へと誘導されて、視覚的な奥行きや広がりを感じられます。
照明や観葉植物、絵画、写真などをアクセントに配置すれば、おしゃれな雰囲気や居心地のよさも高められるでしょう。

●家具や什器類は少なめに配置する

部屋を広く見せるには、空間に余白をつくることが大切です。
家具や什器であふれた空間は雑多な印象を与え、圧迫感が出て居心地が悪くなってしまいます。
配置するアイテムを少なくすれば広々とした印象を与えるので、快適性が向上します。

開放感に高級感を加えて印象的な空間に

施設のデザインでは、開放感だけでなく高級感の演出も大切でしょう。
同じ色調と質感を持つ羽目板で天井から軒天までを一続きにコーディネートすれば、室内から外に向かって広がりのある上質な空間を演出できます。
また、あたたかみのある木目調のルーバー天井を採用して間接照明と組み合わせれば、天井面を立体的・印象的にデザインできます。

空間に開放感があるかどうかで、そこで働く人や、訪れる人の快適さは変わります。
天井のデザインは大事なポイントになるため、工夫を凝らした広々と気持ちのよい施設づくりを目指しましょう。

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