飲食店における内装の重要性と設計ポイント【実例付き】

飲食店内装

※掲載している画像は、記事の内容をわかりやすくするイメージであり、実在する製品や実現するものとは異なる場合があります。

飲食店の内装は集客に影響を与えることも多く、設計時の配慮が必要です。店舗のコンセプトやターゲットに合った内装にすることで、集客にポジティブな影響を与えられる可能性があります。また、従業員の視点から見ても、内装は効率性や安全性に関わる重要な要素です。このように、飲食店の内装設計は、さまざまな観点を踏まえて行う必要があります。

この記事では、飲食店における内装設計の重要性や具体的な設計ポイント、内装の事例について紹介します。

飲食店における内装設計の重要性

まず、飲食店における内装設計の重要性について解説します。飲食店の内装は集客や働きやすさなどに関わるため、しっかりと考え抜いて設計を行う必要があります。

●店舗の集客を左右する

飲食店の内装は、利用客の第一印象に大きく影響します。特に現代では、「インスタ映え」と呼ばれるような視覚的要素が集客面にも関わります。そのため、魅力的でユニークなデザインの内装にすることで、SNS上でのシェアや口コミの拡散を促進し、新規客を引き寄せる効果が期待できます。内装にこだわることで競合店との差別化を図れ、集客力が向上するでしょう。

●利用の満足度に関わる

飲食店を利用した際に感じる満足度は、料理以外にもさまざまな要素が関係しています。その一つが内装です。内装によって印象的な雰囲気をつくり、利用客にとって快適な空間にすることで、飲食店での体験をより良いものにできます。利用客の満足度を高めることができれば、リピーターの獲得にもつながるでしょう。

●従業員の作業効率や安全性に影響する

内装設計は、従業員の作業効率と安全性にも関わります。動線を最適化して作業エリアを合理的に配置することで、効率的に働ける環境をつくれます。十分なスペースが確保されていると、従業員同士の接触や事故を防止でき、快適で安全な作業環境が実現するでしょう。

飲食店における内装設計のポイント

ここでは、飲食店における内装設計のポイントを紹介します。具体的な設計時のポイントを押さえることで、快適でおしゃれな空間をデザインしましょう。

●内装デザインで店舗のコンセプトを表現する

飲食店の内装は、店舗のコンセプトを反映する重要な要素です。他の店舗との差別化を図るためにも、コンセプトに合った素材や色使いを計画しましょう。

例えば健康志向のメニューを提供する店舗であれば、木材や石材などの自然素材を使い、ナチュラルで落ち着いた雰囲気をつくるのもおすすめです。また、高級感や特別感を重視する店舗では、石目調などの建材を使い重厚感を演出することで、利用客に特別な体験を提供できるでしょう。

飲食店の内装はただの装飾にとどまらず、店舗の理念やサービスの価値を視覚的に伝える重要な役割を果たします。

●従業員と利用客の動線を分ける

飲食店の内装設計では、従業員と利用客の動線を分けることを意識しましょう。従業員の動線(作業動線)と利用客の動線(客動線)が交錯しないように設計することで、効率的な作業環境と安全かつ快適な利用環境を両立できます。

具体的には、例えば厨房内では「食材を取り出す→調理→盛り付け→配膳」の流れがスムーズに進むように設計し、客動線では「入店→着席→会計→退店」「座席→トイレ」など、滞在中の移動を配慮した動線を計画することが求められます。

●反響音を軽減して居心地の良い空間をつくる

飲食店では、客の出入りや会話、食事の音など、さまざまな音が発生します。そのため、耳障りな反響音を軽減して、快適な空間をつくることが重要です。これにより相手の話が聞き取りやすくなり、満足度向上につながります。

具体的には、壁や天井に吸音性のある建材を使用することなどが反響対策として挙げられます。

●法令に適合する内装材を使用する

飲食店では、建築基準法で定められた内装制限が適用されることがあります。特に厨房など火気を使用するエリア(火気使用室)には、準不燃以上の内装材の使用が必要です。

また、その他の部屋も建物の耐火性能や床面積によっては内装材の制限を受ける場合があります。ただし、スプリンクラーや排煙設備を設置したり、天井高を上げたりする方法により、内装制限を緩和できるケースもあります。

内装制限は細かいルールがあるため、詳しい内容については下記の記事をご確認ください。

⇒「建築基準法における内装制限とは?対象となる建築物や緩和の要件

飲食店の内装におすすめの建材

ここでは、飲食店の内装材としておすすめのDAIKENの製品を紹介します。デザイン性と機能性を備えた製品を取り上げるため、ぜひ設計時の参考にしてみてください。

●グラビオフィットUB

グラビオフィットUB』は、省施工・高意匠が魅力の壁材です。木口の四方巻込み仕様により、シャープな目地の仕上がりを実現しています。豊富なカラーバリエーションが揃っており、飲食店のコンセプトや叶えたい雰囲気に合わせて選択可能です。耐火性にも優れていることから、飲食店の壁材としてもおすすめの製品です。

●グラビオエッジ

グラビオエッジ

グラビオエッジ』はリアルな陰影感と多色感が特長の壁材です。レンガ調や木目調、乱積み調などさまざまなテクスチャーがあるため、店舗空間に合わせて柔軟に選択できるのが魅力です。間接照明と組み合わせることでより陰影が際立ち、質感の良い空間にアップグレードできるでしょう。

●グラビオルーバーUS

グラビオルーバーUS

グラビオルーバーUS』は、空間に高級感を演出する突板仕様の造作材です。天然木を使用しており、独特の木の風合いを感じられます。ストライプライン形状でシャープな空間に仕上がるため、木の温かみを取り入れつつスタイリッシュな飲食店をつくりたい場合にもおすすめです。

●グラビオ羽目板V

グラビオ羽目板V

グラビオ羽目板V』は、施工性に優れた木目調の天井材で、直線的な目地形状が特長です。壁材としても使用できるため、天井と壁に同じ製品を採用することで、統一感のある空間に仕上がります。

●ダイロートン

ダイロートン』は、吸音性に優れた天井材です。耳障りな音や残響を抑えてくれるため、快適な音環境を実現したい場合におすすめです。デザインのバリエーションが豊富なため、多様なテイストの飲食店にマッチします。

●コミュニケーションタフ バイオリーフ DW

コミュニケーションタフ バイオリーフ DW』は、環境にも配慮した土足対応フローリングです。傷や汚れに強く、長期間にわたって美しい見た目を維持しやすいのが魅力です。耐薬品性能が備わっていることから、消毒によるお手入れができるのも飲食店の床材におすすめの理由です。

DAIKENとつくる商業施設

飲食店の内装の実例

ここでは、DAIKENの製品を使用した飲食店の内装実例を紹介します。ぜひ設計の参考にしてみてください。

※製品は採用当時のものです。生産中止品も掲載されている場合があります。

●和食涼庵&温浴施設SPABLIC/東京都

和食涼庵&温浴施設SPABLIC/東京都

使用製品:インテリア畳 ここち和座 敷き込みタイプ 清流<15白茶色>
     インテリア畳 ここち和座 敷き込みタイプ 清流<16 若草色>

BAR POKKE/東京都

使用製品:グラビオ羽目板R<UB74(ニレ柄)>

「BAR POKKE」の施工事例を見る

●能登 桜寿し/石川県

能登 桜寿し/石川県

使用製品:グラビオルーバーUS 直付式<US12(ヒノキ)>

FIVE TREES/東京都

使用製品:キントーン スクエア(特注色)

「FIVE TREES」の施工事例を見る

●Gu-O Produced by 銀座アスター/東京都

Gu-O Produced by 銀座アスター/東京都

設計・施工:(株)乃村工藝社
使用製品:グラビオUB 木目柄<UB31><UB32><MW>
     グラビオエッジ カーヴァ<アイボリー>

内装材選びにこだわっておしゃれな飲食店を演出しよう

飲食店の内装計画では、法令を守りながらもデザイン性を重視し、客が行きたくなるような空間にすることが求められます。加えて、デザイン性だけでなく音環境にも配慮するなど、利用した際の満足度を高める工夫も必要です。デザイン性と機能性を備えた建材選びが重要になるため、設計時に提案できるように日々さまざまな建材の情報を収集するよう心がけましょう。

DAIKENでは、飲食店の内装設計に役立つ資料をご用意していますので、気になる方はぜひご請求ください。

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