【第3回】自営業の飲食店オーナー104名に聞いた「新店舗オープン時に選んだ内装建材」

目次
デザイン性?価格?それとも耐久性?内装建材を選ぶ決め手とは
店舗の内装工事で欠かすことのできない、床・壁・天井などの建築材料。使用面積が広く建築コストへ大きく関わることから、費用面については看過できません。しかし、材料によってデザイン性や機能面が異なるため、選ぶ際は慎重になりたいところです。
では、飲食店オーナーはどのような理由で床材・壁材・天井材を選んでいるのでしょうか。
DAIKENは、自営業で飲食店を営む方104名に向けて、お店を新しくオープンした際に選んだ床材・壁材・天井材について独自調査を行いました。
床材について
まずは床材について、選んだ材料や理由について見ていきましょう。

最も多い4割以上のオーナーに選ばれているのがフローリングです。その他にはモルタルや塩ビタイル・長尺シートも挙がっています。
床材を選ぶ理由はデザイン性や耐久性、清掃性など
次にその床材を選んだ理由を聞いてみました。

面積が広く店内の印象にも大きく関わる場所だけに、デザイン性が最も重視されています。そして、床は日常的な掃除が必要な場所だけに、価格よりも耐久性、清掃性を優先する飲食店オーナーが多くなっています。
人気の床材の特徴
飲食店オーナーに選ばれていた上位3種類の床材について、選んだ理由として挙げた方の人数を表にまとめました。

フローリング、塩ビタイル・長尺シートはデザイン性を中心に価格・耐久性・清掃性などの理由でも選ばれ、モルタルは耐久性を重視するオーナーに半数以上支持されているようです。
その床材を使ってみた感想
実際にその床材を使っている飲食店オーナーの感想の一部を、種類別にご紹介します。
<フローリング>
・高級感があり店舗内の雰囲気がとても良く満足しています
・非常に掃除がしやすく使いやすい
・かなりきれいだったが、傷が多くなって変えました
<モルタル>
・長持ちする
・雰囲気がいい
・油汚れの処理が面倒です
<塩ビタイル・長尺シート>
・明るい色調でごみが目立たず、後の管理が楽だった
・比較的掃除もしやすいし見た目も良いと思います
・10年使うとぼこぼこしています
<クッションフロア>
・泥や雨の日でもきれいにできる
・剥がれてしまいました
<カーペット>
・いいと思います
・こぼしたら匂いがつく、シミになる
<塗り床>
・掃除がしやすく耐久性に優れている
・少しくすんできたのでワックスをかけたいです
壁材について
次は、壁材についての回答結果を紹介します。

壁材は主にクロス、木材、塗り壁の3種類が選ばれています。
壁材選びではデザイン性、価格が重視されている
続いて、その壁材を選んだ理由を聞いてみました。

全ての素材で最も重視されていたのはデザイン性で、価格も重要な要素と言えます。壁材は床材に比べて掃除の頻度も低いため、耐久性や清掃性はそこまで気にされないようです。
その壁材を使ってみた感想
実際にその壁材を使ってみてどうだったか、オーナーの感想を集めました。
<クロス>
・汚れたら交換が簡単
・掃除がしやすい
・店舗に合ったものを選べた
・汚れや破れが思いのほか目立つ
<木材>
・見た目も良く満足している
・木材の温もりが、ほしかった
・おしゃれなレトロな感じになった
<塗り壁>
・値段のわりに、高級感がある
・店舗の雰囲気にとても良く合います
・納得いく仕上がり
・デザインはよかったが掃除がしにくい
<化粧パネル>
・耐久性が良い
・掃除がしやすい
<化粧シート>
・汚れを落としやすい
<タイル>
・汚れが簡単に落ちる
天井材について
最後に天井材についての回答を紹介します。

天井材の素材に選んだ素材はクロスが約5割、木材が約3割です。塗り天井や岩綿吸音板という回答も一部ありました。
天井材選びでもデザイン性、価格が重視されている
次に、天井材選びで重視される条件について紹介します。

どの天井材も、壁と同様にデザイン性と価格が重視されています。
その天井材を使ってみた感想
デザイン性・価格を重視して選んだ天井材を使い続けてみて、飲食店オーナーはどんなことを感じているかをご紹介します。
<クロス>
・汚れても取り換え簡単
・今でも美しく汚れが目立たない
・木材との相性が良かった
<木材>
・落ち着いた雰囲気
・木目があり、温かみある模様でよい
・水に弱い
<塗り天井>
・コストパフォーマンスが高いです
・掃除しづらい(良い洗剤がない)
<岩綿吸音板>
・照明も邪魔じゃない感じでとてもよい
床材・壁材・天井材の素材選びでは価格やデザインに加え、耐久性や清掃性も考慮して
飲食店オーナーは新店舗オープン時に、価格やデザイン性を重視して床材・壁材・天井材を選定していることがわかりました。なお掃除の頻度が高い床材選びでは耐久性や清掃性を意識するオーナーも多い傾向にあります。
以上の点をふまえて、建築士や内装工事業者は、飲食店オーナーへ使用する内装材を提案してみてはいかがでしょうか。
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