ルーバーとラティスの違い! 商業施設にルーバーを採用するメリットとデメリット

ルーバー

近年、建物の機能性や意匠性を高めることができるとして、商業施設をはじめとする多くの施設でルーバーが採用されています。
そこで、今回はルーバーを採用するメリット・デメリット、ルーバーと混同されやすいラティスとの違い、内装用ルーバーの種類や特徴、魅力についてご紹介します。

ルーバーとは? 採用したくなるその魅力

ルーバー

ルーバーは、細長い羽板を一定の間隔で平行に並べて取り付けた建築アイテムです。
主な素材には木、アルミ、ガラスなどがあり、目隠し、風通し、日よけや雨よけなどの多様な目的で内外装に使用されます。こうした機能性の多さと優れたデザイン性が注目され、商業施設や住宅などの幅広い建築物で採用されるケースが増えてきています。

「木製ルーバー」が自然な風合いを生かした温かみのある雰囲気を演出する一方、「アルミルーバー」はその耐久性とメンテナンスの容易さから、商業施設をはじめとする多くの建築物に採用されています。また、羽板の角度や間隔を調整することによって入る光の量や風の流れ、外からの視線をうまくコントロールできるのも大きな魅力です。室内からは外の景色を楽しむことができ、外から内部を見えにくくすることなども可能です。

デザイン性と機能性に優れるルーバーは、素材や形状、設置方法を工夫することで、建物に機能性と独自のデザイン性を加えることができる魅力的な建築アイテムです。

ルーバーとラティスの違いは?

ルーバー

ルーバーは、幅の狭い羽板を一定間隔で平行に並べたものです。目隠し対策に効果を発揮し、主に内外装の天井材や壁材、パーテーションとして採用されています。壁に使用すると光や風は通しながらも視界を緩やかに遮り、天井に取り入れれば奥行きや立体感のある空間に仕上がります。

ルーバー

一方、ラティス(ラティスフェンス)はトリレスとも呼ばれ、目隠しや園芸用として用いられる格子状に組まれた天然木や人工木のフェンスです。プランターを下げたり植物を這わせたりすることが可能で、庭やベランダ、ウッドデッキなどに取り付けるとガーデニングやエクステリアの雰囲気が高まります。また、格子状のものよりも目隠し効果の高いルーバータイプのものもあります。

ルーバーを採用するメリット・デメリット

ルーバー

商業施設にルーバーを採用するメリットは、おもに4つあります。

1. 目隠し効果がある

ルーバーは設置する数や角度によって視線を遮り、空間を完全に分断することなく緩やかに間仕切ることができます。そのため、壁を作って圧迫感を出したくない、ガラスで丸見えにしたくない、という場所に適しています。また、機械設備や配管・配線など、見せたくないものを隠しつつ通風を確保したい時にも非常に便利です。

2. 直射日光を遮りながら通風・換気が可能

ルーバーを設置すると直射日光をほどよく遮りながら換気効果が得られ、室内に明るさをもたらすこともできます。また、日光を直接室内に取り込まないため、冷房負荷を減らす省エネ効果や、室内の日焼け・劣化防止の効果もあります。可動式のルーバーなら時間帯や季節によって角度を変えて取り込む光を調節することも可能です。

3. 騒音を遮る

ルーバーには遮音性能を持ったタイプもあり、機械設備などの騒音対策ができます。高速道路の囲いとしてルーバーが使われているように、風通しを確保しながら減音させたい場所に効果的です。

4. 意匠性を高める

壁や天井にルーバーを取り入れると美しい陰影が生まれ、立体的で奥行き感のある空間づくりができます。デザインに重厚感や高級感をプラスしたい場合、ルーバーは非常に効果的です。

このようにメリットの多いルーバーですが、空気の通り道になるのでほこりや汚れが付きやすく、加えて多くの羽板で構成されているため、掃除の手間がかかってしまうデメリットがあります。また、素材が天然木の場合は屋外で使用すると虫がついたり腐ったりするため、定期的なメンテナンスが必要です。

天井や照明、フェンスなど、多彩なルーバー活用法

ルーバー

ルーバーは、その機能性とデザイン性の高さから、建築やインテリアにおいて様々な活用がされています。

●天井にルーバーを設置

天井にルーバーを設置すると立体感のある格調高い空間が演出できます。そのイメージはルーバーのサイズや数、色や素材などによって大きく変わります。しかし、天井全体にルーバーを使用すると重たさを感じることがありますので、圧迫感を発生させないように部分的な設置がおすすめ。特に天井が低い場合は、より一層注意が必要です。

●照明との組み合わせ

ルーバーは照明と組み合わせることによって、おしゃれで落ち着いた空間を演出するアイテムです。間接照明を天井や壁の木製ルーバーに当てれば、柔らかい光の演出が可能です。また、天井ルーバーとペンダント照明を組み合わせることで、天井を高く見せる効果も期待できます。

●フェンスとしての活用

ルーバーをフェンスとして設置すると、風通しの確保だけでなく、目隠し効果も得られます。窓の周りやベランダ全体、エアコンの室内・室外機周辺など、プライバシーやデザイン性を保ちたい場所に最適です。

ルーバーの上手な活用は機能性だけでなく、美観にも優れた空間を実現させます。素材選びから設置方法まで、目的に合わせて最適なルーバーを選び、空間をより魅力的に演出しましょう。

ラインアップが豊富な内装用ルーバー

ここでは特に内装用のルーバーについて、材料別に特長、魅力をご紹介します。

●アルミルーバー

不燃材料のアルミ製ルーバーは防火性能や耐久性に優れており、多くの人が利用する施設に安心して使用できます。汚れにくいのも大きなメリットとなるポイントです。表面シートは色や柄のバリエーションが豊富にあり、様々なイメージの空間に対応可能です。

●天然木ルーバー

天然木ルーバーは自然素材ならではの風合いや温かみが魅力です。木材の使用量が多いため、木材活用の観点から公共施設や文教施設などにも多く用いられています。薬剤を注入した「不燃木材」も市場では流通が多く、大規模な施設でも木材を使用する動きが高まっています。幅広いサイズに対応できる点もポイントです。

●ダイライトを使用したルーバー(グラビオルーバー)

不燃化粧板の基材に採用されるイメージが強いダイライトを使用したグラビオルーバー。不燃材料でありながら、加工性が良く軽量で施工が簡単です。様々なサイズに対応できる点も強みです。

また、表面の仕上げを選べる点がグラビオルーバー(ダイライト)の良いところ。化粧シートから天然木突板まで幅広く揃っています。

ルーバーを取り入れると風通しや光を快適に調整しながら空間に高級感を与えることが可能です。意匠性や機能性の高いルーバーを取り入れて、商業施設の空間をグレードアップさせてみませんか。

公開日:2022.06.06 最終更新日:2024.04.22

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