
間仕切り戸でつくる個室! 狭い家でも自分だけのプライベート空間
※掲載している画像は、記事の内容をわかりやすくするイメージであり、実在する製品や実現するものとは異なる場合があります。
目次
簡易的にプライベート空間を確保したい場合、パーテーションや間仕切りを設置するという方法があります。しかし、「子どもが成長したのでもう少しプライバシーを守れる場所が欲しい」「自分だけの空間が欲しい」と思うときもあるでしょう。今回は、間仕切り戸の設置におすすめの場所や、具体的な種類について解説します。間仕切り戸の活用で、家族との適度な距離感を保ちながら、心地良い空間づくりを考えてみませんか。
間仕切りで部屋を仕切り、プライベート空間を確保する方法
お子様の成長や家族構成など、状況の変化によって家の使い方は変わります。
リビングの一角や部屋を区切りたいときに設置する“間仕切り”にはどのようなものがあるのでしょうか。
●アコーディオンカーテン
蛇腹状に畳めるアコーディオンカーテンは比較的簡単に取り付けできる間仕切りです。遮音性や遮光性にすぐれたタイプを選べば、より高いプライベート性を確保できます。天井に設置したレールに吊った蛇腹状のカーテンをスライドして開閉し、使用しないときは片側方向へコンパクトに収納可能です。布製や樹脂製などデザインが豊富で、インテリアに合わせて選びやすいでしょう。
●パーテーション
必要な場所に置いて使うパーテーションは、気軽に取り入れられる仕切りです。キャスター付きのものや、連結して使えるもの、仕切りたい幅に折り畳んで調整できるものなどバリエーションも多く、設置しやすい点が魅力です。
家具感覚で取り入れられ、簡単にレイアウト変更ができることから、部屋の模様替えにも柔軟に対応できます。
●ロールスクリーン
ロールスクリーンは天井に固定し、必要なときに引き下ろして使用します。スッキリとした見た目で場所を取らず、使わないときには巻き上げてコンパクトにできるのがメリットです。
また、生地がフラットで圧迫感が比較的少なく、狭い場所でも活用しやすいアイテムです。色柄や素材の選択肢も豊富で、部屋の雰囲気に合わせたコーディネートが楽しめます。
●収納棚・本棚
背の高い収納棚や本棚を間仕切り代わりに使えば、空間をゆるやかに区切りながら収納も確保できます。天井までの高さがある収納棚や本棚なら、壁のように仕切れるので個室のように感じられるでしょう。
さらに、棚の裏側を活用してデスクスペースをつくるなどアイデア次第で幅広く使えるのがメリットです。しかし、本を入れると重量が増して簡単には移動できなくなるので設置場所は慎重に決めましょう。また、地震による転倒リスクを考え、L字金具や耐震マットなどを使って壁や床に必ず固定することが大切です。
●間仕切り戸(パネルドア)

間仕切り戸には引き戸や折れ戸タイプのものがあり、どちらも床や天井に設置したレールを使って滑らせて開閉します。設置工事は必要ですが、比較的長期にわたって使用できます。
見た目も壁に近く、しっかりとした個室空間をつくりたい場合におすすめです。
なお、居住階にかかわらず高さが31m(おおむね11階建て)を超える高層マンションの場合、パーテーションやカーテン、ブラインドなどは防炎製品を選ぶ必要がありますので注意しましょう。
個室が欲しい! 部屋に間仕切り戸を設置して模様替え 間仕切り戸のメリットとは

個室が欲しくなったときに間仕切り戸を設けるメリットについて解説します。
●ライフスタイルの変化に合わせて気軽に間取りの変更ができる
近年は、暮らしの中で部屋に求める役割も変わってきました。
同じ家の中にいてもテレワークやeラーニング、動画視聴など家族が別々のことをするのも珍しくなくなり、それとともに個室の必要な場面が増えています。間仕切り戸で部屋を区切って仕事用のスペースや書斎風の空間を確保してもよいかもしれません。
扉を開ければ一体感のある空間になり、閉めれば独立した空間にできるため、周囲の状況に合わせて柔軟に対応できます。
●家族の成長とともにゾーニングを見直せる
間仕切り戸を使えば、大規模なリフォームをしなくても“ゾーニング”の見直しやプライバシーへの配慮が可能です。
例えば、部屋を共有している兄弟姉妹のスペースを分けると、成長したお子様に適したプライバシーへの配慮ができるでしょう。空間を区切る模様替えで生活動線が変わってリフレッシュされ、日常にメリハリが生まれます。気分に応じて戸を開け放ち、間取りを変えられる柔軟さも、間仕切り戸ならではの魅力です。
●個室をつくるのが難しくても個人スペースができる

「部屋数が足りないけれど、大がかりなリフォームは難しい」「趣味の部屋を確保したい」という場合でも、リビングの一部に引き戸やパーテーション型の間仕切りを設けると、プライベートな空間が生まれます。
“間仕切り戸”を設置すれば、大がかりな間仕切り壁を造る工事を伴わずに比較的簡単に個室を増やせますし、将来的に用途が変わっても戸を開け放ったままにすれば開放感のある空間になります。
このように、空間の活用方法を柔軟に変えられるのが、間仕切り戸の大きなメリットです。
間仕切り戸を設置してスペースを分ける おすすめの場所は?
スペースを区切る“間仕切り戸”が活躍する場所をご紹介します。
●リビング階段

(※)写真はイメージです。弊社製品ではございません。
リビング内部に階段を設ける“リビング階段”は、吹き抜けのような開放感やデザイン性の高さから人気があります。しかし、上下階での空調効率や音漏れが気になるかもしれません。
そこで検討したいのが間仕切り戸です。リビングと階段の間にガラス扉の間仕切り戸を設置すると、リビングの開放感を保ちながら空調効率の低下や音漏れをカバーします。
また、半透明な採光パネルの間仕切り戸を設置すれば、来客時に階段が見えてしまう懸念を避けつつ、ほのかに光が透過して明るさを保てるため、使い勝手がアップするでしょう。
(※)3階建て以上の戸建て住宅で“避難階段”になるリビング階段の場合、原則として階段に扉や間仕切りなどが取り付けられないため、お住まいの行政庁に確認しましょう。
●子ども部屋
兄弟姉妹で部屋を共有している場合にも、間仕切り戸があれば個別の空間を確保できます。
勉強する時間や就寝時間が異なっていてもお互いの生活リズムを尊重しやすくなり、思春期に差しかかったお子様のプライバシーにも配慮できます。
間仕切り壁で仕切らないため圧迫感が比較的少なく、お子様の成長に合わせて柔軟に空間の使い分けが可能です。
●テレワーク・仕事部屋
在宅で仕事をする際にも、間仕切り戸は導入しやすい選択肢でしょう。
リビングダイニングの一角に設ければオンとオフを区分でき、一緒に過ごす家族も切り替えがしやすくなります。
扉のデザイン次第では、音や視線をある程度遮れるのでオンライン会議や集中が必要な作業にも便利です。
DAIKENの『ieria(イエリア) 間仕切戸 L型コーナー間仕切』で個室に!

個室感のあるスペースが欲しいとき、部屋のコーナーに設置できるL型の間仕切り戸を採用してはいかがでしょうか。
『ieria(イエリア) 間仕切戸 L型コーナー間仕切』は、リビングダイニングなどの一部を活用し、簡単にプライベート空間をつくれるコーナー間仕切です。光をやわらかく分散させるマットな質感の採光板が部屋を明るく演出します。
『イエリア 間仕切戸 L型コーナー間仕切』をリビングダイニングの一角に設置すれば、家族との適度な距離感を保ちながら仕事や趣味に利用でき、メリハリのある暮らしを支えるでしょう。
まとめ
「子どもの部屋をつくりたい」「テレワークや趣味の部屋が欲しい」といったときや、お子様の独立など、様々な変化で部屋の使い方を変えるタイミングがあります。
間仕切りを使えば、大がかりなリフォームをせず個室や自分だけの空間を確保できます。種類も豊富で、用途やライフスタイルに合わせて選べるのが魅力です。
家族構成や生活スタイルの変化にも柔軟に対応できるため、ぜひ模様替え感覚で導入を検討してみてください。
テレワーク用のワークスペースに関しては下記の記事もチェックしてみてください。
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監修者
志鎌のり子(しかまのりこ)
一般社団法人日本模様替え協会 理事/COLLINO一級建築士事務所代表。日本女子大学住居学科卒業、五洋建設でマンション・ビルの設計監理/内装デザインを10年担当。その後、日本ERIにて住宅検査など10年担当、設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/仕組みづくりなどを提案。書籍「家具配置のルール」のほかSUUMO、AERAwithKids、建築知識ビルダーズ、住まいの設計など著書多数。
保有資格:模様替えアドバイザー 一級建築士 建築基準適合判定資格者 住宅性能評価員 建物耐震診断士 フラット35適合証明検査員 など