宿泊者527名に調査!選ばれる宿泊施設になるために 設計目線で考えるべきポイント

宿泊施設 設計

宿泊施設を選ぶ条件として、まずはじめに思い浮かぶことは、料理やアメニティ、温泉やショーなど、その施設ならではのさまざまなサービスがあります。こうしたサービスは宿泊者に特別な体験を与え、宿泊施設にとって大きな武器となります。

しかし、それと同じくらい、宿泊者は快適でリラックスできる環境を求めているもの。
そのためには、気持ちよく過ごしてもらうための音環境への配慮や衛生面、落ち着ける内装デザインなどが考えられます。
これらの環境的な要素は、宿泊施設としての本質的な部分であり、設計段階から考慮する必要があります。

では実際に、宿泊施設を利用する人たちは環境面のどのような部分を気にしているのでしょうか?宿泊者のリアルな声を集めてみました。

宿泊者が最も気にしているのは、施設の「衛生面」

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※20~50代の男女527人に実施したインターネット調査より。(調査期間:2024年5月20日~5月22日)

調査の結果、宿泊施設を利用して、最も気になった点として「衛生面」と挙げた人が63.6%にものぼりました。次いで、「老朽化」、「騒音」と続き、「におい」に関しても多くの票が集まりました。

「におい」や「老朽化」は、衛生面の印象にも大きな影響を与えるため、多くの人が衛生的な部分を気にしていることがわかります。宿泊施設は不特定多数の人が出入りするため、特に敏感になっているといえるでしょう。
だからこそ、施設の老朽化によるにおいや明らかな汚れなど、衛生的に不快に感じられる恐れがある箇所に関しては、対策が必要のようです。

また、「騒音」に関しては、宿泊者同士でトラブルになりうる問題です。そして、睡眠が妨害されることは、宿泊施設の根幹を揺るがすことにもなりかねません。防音性能のある建材を採用するなど、宿泊者が快適に過ごせる音環境を整備することが必要でしょう。

衛生、騒音……実際にあった事例とは

では、宿泊者は具体的にどのような点を気にしているのでしょうか?ランキングで上位に挙がった衛生面と騒音について、気になったポイントを調査しました。

●衛生面で気になること

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※20~50代の男女527人に実施したインターネット調査より。(調査期間:2024年5月20日~5月22日)

どの回答も多くの票を集めましたが、なかでも「水回りの汚れ」が最も多く、67.1%となりました。水回りは、宿泊者が直接肌で触れることが多く、また排水溝などはにおいの原因になる部分でもあるため、特に気になるのかもしれません。

続いて57.6%の人が気になったのは、「内装の汚れ・劣化」でした。空間を取り囲む壁や床などが汚れていると、せっかくのリラックスタイムも気分が滅入ってしまいます。
こまめな清掃はもちろん必要ですが、そもそも傷がつきにくい建材や、汚れが目立たない・汚れがとれやすい建材を使用することで、維持管理もしやすくなります。

●騒音で気になること

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※20~50代の男女527人に実施したインターネット調査より。(調査期間:2024年5月17日~5月22日)

最も多くの声を集めたのは「隣接する部屋や廊下からの声」で、実に87.3%という高い結果に。次いで「上の階からの足音」「声が響いて聞こえづらい」が票を集めました。

ほかにも、「外の音」「お風呂やトイレの排水音」という声も上がっており、隣室、上階、廊下や外など、あらゆる方向から聞こえる「音」を気にする人が一定数いることがわかりました。

こうした騒音に関する問題に対して、設計段階でどのような対応ができるのかご紹介します。騒音対策のひとつとしてぜひご参考ください。

「隣室や廊下からの声」については、ドア・窓などの開口部や天井・壁に遮音性能の高い建材を選定するとよいでしょう。「上階の足音」については、クッション性能をもつ下地材や床材を選定し、設計段階から騒音対策を行いましょう。
また、室内の「音の響き」については、吸音性能のある天井材や壁材を選定するとよいでしょう。

宿泊する部屋はプライベートな空間であり、ゆっくり休むための場所。周囲の「音」にはどうしても敏感になってしまうものです。周りの音が聞こえないように配慮することはもちろん、自室の音が漏れないことも大切です。

「内装のデザイン」も選ばれる宿泊施設になるための重要なポイント

ここまで宿泊者が気になることについてご紹介してきました。衛生面や騒音などのプライベートのやすらぎに関わる内容でしたが、ほかにもプライベート空間を充実させるために大切なことがあります。それが内装デザインです。

では、宿泊者は宿泊施設を選ぶ際、内装デザインについてはどのように考えているのでしょうか?

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※20~50代の男女527人に実施したインターネット調査より。(調査期間:2024年5月17日~5月22日)

宿泊施設を選ぶ際、内装デザインを重視する人は半数以上という結果に。さらに、内装デザインが印象に残っている宿泊施設が「ある」と回答した人は68%にのぼり、内装デザインで施設を印象付けられることがわかりました。

具体的に印象に残ったポイントとしては、以下のような声が上がりました。

・和洋折衷で畳とベッドが違和感なく溶け込んでいた
・コンセプトがあり個性のある内装だった
・壁紙などすべてがシックで落ち着いている
・非日常を感じるデザイン
・内装が統一されていて落ち着いて過ごせた

これらの声から、明確なコンセプトがあり、それを元に統一されたデザインが好印象を与えると考えられます。

また、設備や施設の老朽化や汚れなど、不衛生な部分が見えたことにより、悪い印象を持ったという回答も見られました。
この結果から、衛生面はデザインの印象にも大きな影響を与えることがわかります。

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※20~50代の男女527人に実施したインターネット調査より。(調査期間:2024年5月17日~5月22日)

さらに、内装デザインが印象に残った施設に「実際に再度宿泊した」「また宿泊したい」と答えた人は実に93.5%と、大多数の人がリピートを望む結果になりました。
印象深い内装デザインは、リピーターの創出にも効果があるようです。

機能性とデザイン性をあわせ持った建材を用いることが大切

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宿泊施設は、見知らぬ旅先で心を落ち着けるプライベート空間となる場所。それだけに宿泊者は、快適に過ごすために衛生面や音環境を重視しているということがわかりました。
さらに、内装デザインにもこだわることで、施設全体に対して良い印象が残り、リピーター創出にもつながります。

機能とデザイン、どちらも宿泊施設にとっては大切な要素。選ばれる宿泊施設になるために、どちらにもこだわった建材を使用することが望ましいでしょう。

DAIKENでは、宿泊施設向けの製品を多数取り揃えており、実際に採用されています。ぜひ、施工事例をご確認いただき、設計の参考にしてみてください。

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