幼稚園教育要領解説とは? その目的と「3つの柱」「10の姿」の実現に求められる園舎環境

幼稚園教育要領 解説

幼稚園教育要領は幼稚園の教育の指針となる基準であり、国によって定められています。おおよそ10年に1度改定され、再度2017年に改訂されました。新しい幼稚園教育要領では、幼稚園教育で育みたい資質・能力が明確化され、教育目標として「3つの柱」と「10の姿」が示されています。
本記事では、「そもそも幼稚園教育要領とはどのようなものか?」「改訂のポイントは?」について解説します。現在の幼稚園教育要領を知ることで、子どもたちのよりよい育ちを支えることができるでしょう。

幼稚園教育要領とは? 幼稚園教育要領解説とは?

幼稚園教育要領 解説

幼稚園教育要領は、学校教育法に基づき、幼稚園における教育の基準が示されたものです。どの地域の幼稚園でも教育水準が保たれ、子どもたちが平等に教育を受けられるように文部科学省により定められました。
幼児期は生涯にわたる人格形成の基盤を築く重要な時期です。そのような幼児期に関わる幼稚園教諭は、子どもの健やかな成長を支えるための重要性や育ちの目標を把握しておく必要があるでしょう。そのため、幼稚園で働く方にとって、教育活動や園の運営に関する重要な指針となっています。
あわせて幼稚園教育要領解説とは、文部科学省により作成された、幼稚園教育要領の公式解説書のことです。幼稚園教育要領について、より具体的な内容やポイントについて記載されています。

新幼稚園教育要領のポイントは

幼稚園教育要領 解説

新しい幼稚園教育要領でも「環境を通して行う教育」が基本となります。大事なポイントとして幼稚園教育で育みたい資質・能力が明確化されたことが挙げられます。幼児期の特性を踏まえ、以下の「3つの柱」に整理されました。この3つの柱は、遊びを通して総合的に指導していくことで一体的に育むことが重要とされています。

●3つの柱

①知識・技能の基礎
豊かな体験を通じて、感じたり、気づいたり、わかったり、できるようになったりする
②思考力・判断力・表現力などの基礎
気づいたことや、できるようになったことなどを使い、考えたり、試したり、工夫したり、表現したりする
③学びに向かう力・人間性など
心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとする
※参考:文部科学省「新幼稚園教育要領のポイント」

また、小学校入学までに育まれてほしい資質や能力を「10の姿」とし、子どもたちを教育するうえで、幼稚園教諭が共通認識を持てるようになりました。これらは幼稚園だけではなく、幼稚園と小学校の教員間でも共有しやすくなりました。10の姿をもとに、子どもの成長を共有することで幼児教育と小学校教育の接続が強化されます。くわえて、幼稚園で身につけたことを継続して生かせるようにし資質や能力をより一層伸ばすことを目的としています。

●10の姿

健康な心と体、自立心、協同性、道徳性・規範意識の芽生え、社会生活との関わり、思考力の芽生え、自然とのふれあい・生命尊重、数や図形、文字などへの関心・感覚、言葉による伝え合い、豊かな感性と表現
※参考:文部科学省「新幼稚園教育要領のポイント」

目標とする資質・能力を育むための園舎づくり

幼稚園教育要領 解説

幼稚園教育要領における改訂のポイントでは、豊かな経験を通していろんなことへの興味・関心を促すことが重要といえます。また、幼児期に育みたい資質・能力を伸ばすためにも人との関わりやコミュニケーションも欠かせないでしょう。
幼稚園では、幼稚園教諭と園児または園児同士のコミュニケーションが活発に行われることが大切です。遊びを通して成長していく子どもたちには、主体的な活動が促され意欲的に挑戦できる園舎の空間づくりが必要となるでしょう。子どもたちの活発なコミュニケーションや自由な遊びをサポートできるように、反響音を抑える吸音材や汚れやキズに強い壁材を検討してみてはいかがでしょうか。

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