【第1回】自営業の飲食店オーナー104名に聞いた「内装工事の発注先」
2022.10.31
目次
自営業の飲食店オーナーは内装工事業者に何を求めている?
飲食店の内装はお店の印象を決め、売り上げを左右する重要な要素です。だからこそ飲食店オーナーは内装工事を発注する業者選びを慎重に進めたいですし、請け負う業者は飲食店オーナーのニーズを知っておくことが重要です。
そこでDAIKENは、自営業で飲食店を営む方104名へ、お店を新しくオープンした際に「内装工事を発注する業者をどのようにして決めたのか」を独自調査しました。
まずはアンケート対象者へ、お店のオープン時期や延べ床面積を聞きました。
「紹介された」業者に内装工事を発注したオーナーが6割
続いて、内装工事を発注する業者を探す際に利用したツールを聞いたところ、圧倒的に多かったのが「紹介」で約6割でした。他には「クチコミ」や「インターネット」などが挙がっています。
ここで注目したいのはインターネット、とりわけスマートフォンが爆発的に普及したのは2005年以降※であること。今回アンケートに答えてくださった方の6割弱が2010年より以前にお店をオープンしていますので、開店当時は現代よりもインターネットを使う頻度が低かったことが回答に影響している可能性があります。
※参照:令和4年情報通信白書
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/pdf/01point.pdf
また、上記のアンケートでは内装工事を発注する業者を「探していない」という回答が7.7%ありましたが、この中にはDIYや、内装工事業などを営む知人や親戚の業者に発注したケースが含まれている可能性が考えられます。
1社しか見積もりを取らなかったオーナーは約5割、見積もりを取らなかったケースも約2割
何社に内装工事費用の見積もりを取ったかの問いには、「事前見積もりを取っていない」という方が2割、「1社だけに見積もりを取った」と回答した方が約5割でした。複数の業者から見積もりを取って比較した飲食店オーナーは、全体の3割弱と少数派です。
複数の見積もりを取って業者の比較検討をする人が少ない背景には、6割のオーナーが「紹介」で業者を知ったことも影響していると言えるでしょう。
最終的に選ばれた事業者の多くは「施工業者」「内装業者」
最終的に、どのような事業者に内装工事を発注したかという問いへは「施工業者」が最も多く42.3%、続いて「内装業者」33.7%、「設計デザイン事務所」12.5%、「自分たちで行った(DIY)」が7.7%でした。
発注先の事業者の選定には、延べ床面積も影響
発注先の事業者の選定には、延べ床面積も影響しているようです。延べ床面積別に、最終的に内装工事を発注した業者の違いを見てみましょう。
20坪以下では「内装業者」に発注したり「自分達でDIY」をしたりするケースが多いものの、坪数が上がるほど「設計デザイン事務所」「施工業者」を選ぶ方が増えています。反対に坪数が上がるほど、「内装業者」と「DIY」の割合は減っています。
上記グラフに含まれていない50坪以上の店舗では、「設計デザイン事務所」が2名、「内装業者」が2名、「施工業者」が4名でした。
最終的な決め手は予算、デザイン性、スピードの3つ
今回のアンケート調査から、お店の規模によって選ぶ業者の種類が変わることが分かりました。その中で、最終的な決め手はどこにあるのでしょうか。
6割のオーナーが「予算に見合う金額」を一番の理由に挙げています。その他には、「デザイン性」や完成までの「スピード感」も重視されています。
予算に加えてデザイン性やスピード感も考慮して提案を
多くの飲食店オーナーは、知り合いの紹介や口コミで内装工事の発注先を決めていますが、これからお店をオープンするオーナーは、インターネットを使って発注先を探すケースが増えるでしょう。
また、業者選びの決め手となるのは、一番は金額面ですが、同時にデザイン性やスピード感を意識するオーナーも大勢います。提案する時は、そのあたりも意識すると良いのではないでしょうか。