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 床リフォームの疑問。フローリングの光沢(艶あり)、マット(艶消し)の違いは?

床リフォームの疑問。フローリングの光沢(艶あり)、マット(艶消し)の違いは?

※掲載している画像は、記事の内容をわかりやすくするイメージであり、実在する製品や実現するものとは異なる場合があります。



フローリングリフォームする際、フローリングの色や柄には気を配っても、艶(つや)の有無を決めるのは悩ましいものです。フローリングが艶あり(光沢)なのか、艶消し(マット)なのかによって、部屋のイメージは大きく変わります。

今回はフローリングの艶あり・艶消しによる違いを、それぞれのメリット・デメリットとあわせて解説します。また、フローリングを美しく保つためのメンテナンスやワックスの選び方とかけ方、さらにはお手入れがしやすく簡単に美しさをキープできる床材もご紹介します。

フローリングの艶あり(光沢)と艶消し(マット)、それぞれのメリット・デメリット

フローリングはお部屋の広い面積を占め、インテリアの印象を左右する重要な部分です。では、フローリングの艶ありと艶消しには、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。

・光沢(艶あり)

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『エクオスミラー<アッシュ(ライト)>』(2025年6月23日生産中止予定)

艶のあるピカピカのフローリングには、光を反射して部屋を明るく、そして広く見せるというメリットがあります。お部屋をホテルのようにラグジュアリーな空間に仕上げたいなら、重厚感のあるクラシックなインテリアに光沢のあるフローリングを合わせれば、華やかさと高級感を演出できるでしょう。また、簡単な掃除で清潔感を保てるので、新築のような雰囲気を長持ちさせることができます。

しかし、光沢が強すぎると照り返しが眩しいと感じることもあります。また、光沢が強く色の濃いフローリングには周囲のものが映りこむので気になる方もいるかもしれません。さらに、光沢のあるフローリングは傷が目立ちやすかったり、よく歩く部分だけ艶が落ちるなど、劣化が目に付きやすいというデメリットもあります。

・マット(艶消し)

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『エクオスロッゾ<アッシュ(ブラウン)>』(2025年6月23日生産中止予定)

光沢のないマットなフローリングの魅力は、素材の持ち味を感じられるナチュラルなテイストです。マットなフローリングを採用した部屋は、あたたかみがあり落ち着いた空間に仕上がります。北欧の住居などに見られるシンプルなデザインの家具や和風のインテリアが好きな方は、光沢のないフローリングを選ぶとよいかもしれません。
また、光沢のない床は主張が控えめなので、部屋全体に統一感が生まれます。お部屋を上品で落ち着いた雰囲気にしたいなら、マット調のフローリングがおすすめです。凹みや傷も比較的目立ちにくいため、小さなお子様やペットのいるご家族にもメリットです。

一方、ラグジュアリーな空間や重厚感のある雰囲気を好む方にとって、マットなフローリングはやや地味に感じられるかもしれません。

フローリングの美しさを保つためのお手入れ・ワックスがけ

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艶あり・艶消しのどちらを選ぶにしても、フローリングの美しさを保つには、適切なお手入れが必要です。普段からできるお手入れ方法と、ワックスがけによるお手入れ方法について解説します。

●日常のお手入れ方法

ドライシートのフローリングワイパーや乾いた雑巾で乾拭きをして埃を取ります。拭き掃除で取り切れない小さなゴミは掃除機で吸い取りましょう。

しつこい汚れを水拭きで落としたいときは固く絞った雑巾を使い、その後に必ず乾拭きをして水分を拭き取ります。これはフローリングが水分に弱く、水を含むと表面にシミや割れが生じることがあるためです。

●ワックスがけによるお手入れ方法

天然木を使った無垢フローリングの場合、表面の保護や光沢維持のため、日常のお掃除に加えて半年〜1年に1度、ワックスやオイルを使ってお手入れすることが一般的に推奨されています(※)。

・ワックスの効果と選び方
ワックスやオイルにはフローリングを水分や皮脂汚れから守って傷を防止する効果があります。また、ワックスやオイルを使ったお手入れをこまめに続けると、フローリングの色や艶が経年変化して独特の風合いが生まれていくのを楽しめるでしょう。

お手入れにはワックスとオイル、どちらを選ぶとよいのでしょうか。オイルは木に浸透して内側から保護しますが、表面に塗膜を作らないため、水分や汚れに対してはやや弱い面があります。一方、ワックスは表面に薄い膜を形成して外的要因から守るため、耐水性など保護効果を高められます。両者の持つ特徴を踏まえ、艶のない無垢材を使ったフローリングの質感を味わいたい場合はオイル、一般的な複合フローリングにはワックスを使用しましょう。複合フローリングでマットな質感を生かしたい場合は、艶消しタイプのワックスも市販されています。

(※)ワックスが不要なフローリングもありますので製品の注意事項をご確認ください。

小さなお子様、高齢者、ペットのいるご家庭では、床の滑りにくさも大切な要素です。また、ペットによる引っかき傷や粗相の可能性も考慮して、ワックスを選ぶ際は、滑りに配慮したタイプや傷や汚れから保護する機能性の高いものにするとよいでしょう。ペットが床の表面や床に触った手足を舐めることもあるので、無添加や天然素材など、安全性に配慮された成分のワックスを選ぶとより安心です。

これまでワックスは乳液状のものが主流でしたが、最近ではより手軽に使えるスプレータイプや、ワックスを染み込ませたシートタイプの製品も市販されています。また、床掃除とワックスがけが同時にできる洗浄成分入りのものもあるので、使いやすいタイプを選んでください。

・ワックスがけの方法
1. からっと晴れた日に、を開けて風通しの良い状態で行います。

2. フローリングの表面や目地の埃・ゴミを掃除します。その後、床用洗剤で汚れや油分を拭き取り、水拭きして洗剤の成分も取り除きます。

3. フローリングの表面と目地が完全に乾いたら、説明書に従ってワックスを塗布します。ワックスは薄く広げてムラにならないよう注意しましょう。

4. 1時間ほど自然乾燥させ、ワックスを完全に乾かします。

メンテナンスが楽になる? フロアコーティング

ノンワックスタイプでないフローリングの場合は、定期的にワックスをかける必要がありますが、なかなか時間を取れないご家庭も多いのではないでしょうか。そのため、フロアコーティングを検討する方もいるかもしれません。フロアコーティングのメリットとデメリット、そしてコーティングの種類をご紹介します。

●フロアコーティングのメリット・デメリット

・メリット
フロアコーティングは床の表面に硬い被膜を作り、フローリングを傷や汚れから保護します。コーティング剤によって幅はあるものの、効果がワックスより長く続くので、メンテナンスの頻度が減る可能性もあります。一般的に、施工のタイミングは新築時です。

・デメリット
フロアコーティングはDIYで施工するのが難しく、施工会社に依頼したとしても、施工する人の技術によって仕上がりが異なります。
また、コーティングによってフローリング本来の触り心地や風合いといった質感が変わってしまったり、せっかくの機能が発揮されなくなったりすることにもつながります。

床材の中にはフロアコーティングを推奨していない製品や、コーティングすると保証対象外になる製品もあります。コーティングをする前に必ず確認しましょう。

●フロアコーティングの種類

・艶あり(光沢仕上げ)
フローリングに艶ありのコーティングをしたいなら、一般的なのはUVコーティングかシリコンコーティングです。ただし、最近では艶消しに対応したUVコーティングも登場しており、UVコーティング=艶ありというわけではありません。

鏡張りのようなツヤツヤの美しい光沢が出るUVコーティングは、フロアコーティングの中でもコストが高めですが、その分耐久性が高く傷に強いという特徴があります。
一方、同じ艶ありでも、シリコンコーティングはUVコーティングに比べて控えめな光沢に仕上がります。耐久性はUVフローリングに劣るものの、施工にかかる費用は比較的安価です。ちなみにどちらのコーティングも防滑性にすぐれています。

・艶消し(マット仕上げ)
フローリングに艶消しのコーティングを施したいなら、基本的にはガラスコーティングかウレタンコーティングを選びます。

ガラスコーティングは、薄く固い膜を張ることでフローリングを傷から守ります。また、価格も安いのでコストをかけずに床をマットな仕上がりで保護したい場合に適しています。ただし、ガラスコーティングは塩素系洗剤で溶けてしまうというデメリットがあります。
ウレタンコーティングは、摩擦に強いコーティングです。艶の度合いは製品によって様々で、艶消しのフローリングに対応しているものもあります。ガラスコーティングと同じく安価ですが、耐久性は高いとはいえないでしょう。
ちなみにどちらも防滑性は高くありません。

お手入れ簡単・ワックス不要! DAIKENの人気床材を紹介

ワックスなどを使ってフローリングを美しく保つため、お手入れのたびに家具を移動させたりするのは、手間と時間がかかります。また、フロアコーティングは素材の良さを活かせなくなるため、もったいないと感じる方もいるかもしれません。

そのような場合は、耐久性が高いうえに傷が付きにくく、お手入れが簡単な床材の採用を検討してはいかがでしょうか。

DAIKENでは、ワックス不要の床材を数多く取り揃えています。例えば『ハピアフロア 石目柄Ⅱ(鏡面調仕上げ)』はワックスがけが不要であることに加え、光沢の美しさを最大限に楽しめる、華やかさと高級感のある風合いが特長の石目調のフローリング材です。

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『ハピアフロア 石目柄Ⅱ(鏡面調仕上げ)<ホワイトオニキス柄>』
(※)写真の『hapia(ハピア)』は2025年6月生産中止予定です。後継品は2025年6月発売予定の『ieria(イエリア)』をご検討ください。

大理石のような床にしたいと思っていても、木材や本物の大理石を使った床では厚みが異なり、フローリングから変更するのも簡単ではありません。『ハピアフロア 石目柄Ⅱ(鏡面調仕上げ)』は、複合フローリングの表面に石目柄の化粧シートを貼った床材なので、厚さの問題もクリアしながら大理石調の床に仕上げられます。さらに、床暖房に対応できるのも嬉しいポイントです。柄バリエーションも<ホワイトオニキス柄>や<フィオリートベージュ柄>、<グリジオコスタ柄>など豊富に取り揃っており、様々なインテリアテイストに合わせられます。

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『ハピアフロア 石目柄Ⅱ(鏡面調仕上げ)<フィオリートベージュ柄>』
(※)写真の『hapia(ハピア)』は2025年6月生産中止予定です。後継品は2025年6月発売予定の『ieria(イエリア)』をご検討ください。

DAIKENではさらに同じ石目調床材のシリーズとして、マットな『ハピアフロア 石目柄Ⅱ(艶消し仕上げ)』もご用意しています。大理石のモダンで高級な雰囲気の中にも、落ち着いたぬくもりのある部屋に仕上がります。

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『ハピアフロア 石目柄Ⅱ(艶消し仕上げ)<グレイッシュセルベ柄>』

間取りは変わらなくても、内装を変えることでインテリアのテイストは大きく変わり、部屋はまったく違う雰囲気になります。簡単なお手入れで美しさが保てるDAIKENの床材を使って家をリフォームし、ホテルのように洗練された快適な空間にしてみてはいかがでしょうか。

(※)ワックスは必要ありません。お客様のご都合によりワックス掛けされる場合は、DKワックスネオをご使用ください。他のワックスは塗りムラや密着不良の原因となります。
(※)ワックス掛けされますと、ワックス膜により床材表面本来の性能や質感が損なわれますので、ご承知ください。
(※)『ハピアフロア 石目柄Ⅱ(鏡面調仕上げ)』は、生活上の傷などが目立ちやすい製品です。

こちらの記事もあわせてご覧ください。
関連記事⇒「床リフォームでおしゃれな床に! リビングをいつまでも美しく保つ“トリニティ”とは!

(※)記事内で使用されている『hapia(ハピア)』は2025年6月生産中止予定です。2025年6月に発売予定の後継品『ieria(イエリア)』をご検討ください。

  • しかまのりこ
  • 監修者

    志鎌のり子(しかまのりこ)
    一般社団法人日本模様替え協会 理事/COLLINO一級建築士事務所代表。

    日本女子大学住居学科卒業、五洋建設でマンション・ビルの設計監理/内装デザインを10年担当。その後、日本ERIにて住宅検査など10年担当、設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/仕組みづくりなどを提案。書籍「家具配置のルール」のほかSUUMO、AERAwithKids、建築知識ビルダーズ、住まいの設計など著書多数。

    保有資格:模様替えアドバイザー 一級建築士 建築基準適合判定資格者 住宅性能評価員 建物耐震診断士 フラット35適合証明検査員 など

公開日:2021.10.13 最終更新日:2025.04.30

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