
“ウォールナット”柄の魅力を活かす! 床リフォームでおしゃれな部屋づくり(人気の色柄シリーズ Vol.1)
※掲載している画像は、記事の内容をわかりやすくするイメージであり、実在する製品や実現するものとは異なる場合があります。
目次
部屋の床リフォームを考える際、どのような素材・色柄の建材を選べばいいのか悩みますよね。床は部屋の中でも大きな面積を占めており、色柄次第で全体の統一感や空間の印象が変わるので、床材選びは慎重に行いたいところです。
そこで、この“人気の色柄シリーズ”では、床材で人気の素材・色柄を1つずつ取り上げ、その特徴や魅力をお伝えしていきます。第1回となる今回は、シックで高級感あふれるウォールナットをご紹介します。
ウォールナットとは その特徴と魅力
ウォールナットには、いくつか種類がありますが、家具や建材によく用いられるのはアメリカンウォールナットやブラックウォールナットと呼ばれるものです。
その名のとおり、アメリカ東部〜中部にかけて南北に連なるアパラチアン山脈一帯に自生しています。厳しい寒さのもとで時間をかけて成長するため、硬く粘りのある材質を持つ一方、軽量で扱いやすく、加工性や塗装性にも優れています。
その実はクルミと呼ばれ、食用にされたり、オイルやバターなどに加工されたりと、私たちの生活にも大変なじみの深い木です。
一般的に、チーク、マホガニーと並んで世界三大銘木といわれるウォールナットは、深みのある茶・赤・紫など暗褐色が複雑に混ざり合ったグラデーションの美しい細かな木目や、艶のある滑らかな触り心地が魅力です。
ウォールナットの天然木は経年変化で少しずつ色が明るく変化し、使い込むことで木目の美しさがより際立って味わい深い風合いに変化します。また、耐久性と耐衝撃性に優れていて傷や凹みがつきにくく、古くから様々な用途に使われてきました。
加工のしやすさとその見た目の美しさから、インテリアでは特にテーブルなどの家具や床材として人気があり、お部屋にワンランク上の印象をもたらす高級素材として世界中の人々に選ばれています。
ウォールナットの木材が高級とされる歴史的理由

舞台美術家で家具の収集家・鑑定家でもあるパーシー・マッコイドは、イギリス家具の歴史を次のように分類しています。
1500〜1660年 オークの時代
1660〜1720年 ウォールナットの時代
1720〜1770年 マホガニーの時代
1770〜1820年 サテンウッドの時代
この分類によれば、ウォールナットが家具材として注目を浴びたのは今から300年以上前のことです。ウォールナットはそれまで主流だったオーク材に比べて加工性に富んでいるため複雑な彫刻にも耐えることができます。さらに細やかな木目柄は家具や彫刻の美しさを引き立て、富裕層の間で広く好まれて普及していきました。
ウォールナットの高級感は、デザインにも表れています。ウォールナットの時代には平面の上に立体的な彫刻を浮かび上がらせるハイレリーフ(高浮き彫り)を施した家具がたくさんつくられ、カブリオールレッグ(猫脚)のような意匠を凝らしたデザインも誕生しました。
有名な建築物にも、ウォールナットが使われている事例があります。例えば、アメリカ最高裁判所のベンチはウォールナット製です。また、アメリカ大統領が演説の際に使用する演説台やミラノ大聖堂の聖歌隊合唱席にもウォールナットが使われています。
ウォールナットは家具だけでなく、床材や楽器にも適した木材です。硬くて衝撃に強く、さらに加工時の反りやねじれが少ないため、バイオリンやグランドピアノのような高級な楽器にも使われています。 ウォールナットの高級感を高めるのがその色味です。内部のフェノール酸化酵素が空気に触れて変色することにより、やや紫がかった茶色の美しい色味になります。ほかにも、ウォールナットは経年とともに色が明るくなるという特徴があります。これは、ウォールナット内のタンニンが酸化することで起きる現象です。こうした経年による現象でウォールナットはなめらかな味わいへと変化していきます。
本物を知る人たちに愛された歴史や、繊細で美しいデザインを可能にした加工性など、ウォールナットは高級木材として今もたくさんの人に愛されています。
おしゃれな部屋に取り入れたいウォールナットの活用法とコーディネート術
例えば床にウォールナットを採用し、ドアやインテリアのベースを重厚な木目柄でまとめたうえで、壁と一部の家具にホワイト・ベージュを使えば、引き締め効果やアクセントが効いて空間にメリハリが付きます。



天然木素材はもちろん魅力的ですが、DAIKENのシート化粧タイプの床材はこのように木目がリアルに再現されていて素敵なインテリアを叶えます。また、傷がつきにくく床暖房にも使えるといった機能性も高く、おすすめです。実際にDAIKENのショールームで確認・比較して好みの床材を見つけてみるのも良いでしょう。
次の項目では、DAIKENの提案するインテリアテイストとそれぞれにおすすめの製品を具体的にご紹介します。
ウォールナットの魅力が活かせるインテリアテイスト

画像の部屋に使用された『ジオラナチュラル』(天然木)は、華やかな家具や装飾をバランス良く引き立てる天然木の艶消し仕上げが美しい床材。壁やドア、間仕切り戸などに同系色の建具をあわせ、気品漂うおしゃれな部屋に仕上げています。

●本記事に関連する製品
・フォレスナチュラルⅡ
・ジオラナチュラル
・トリニティ
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監修者
淀川 美和(よどがわ みわ)
株式会社アートアーク一級建築士事務所代表。一級建築士、インテリアコーディネーター、2児のママ建築家。「ママをきれいにする空間づくり」 をミッションの一つに掲げ、住宅・店舗・ホテル等の設計、内装コーディネート、メディア出演等を行う。自身も仕事と家事と育児のバランスをとりながら、忙しいママがいかに快適に家族と暮らせるかに焦点をあてつつ「お部屋のコンシェルジュ」として皆さまのお役に立てるよう奮闘中。
保有資格:一級建築士、インテリアコーディネーター、建築士会インスペクター、健康住宅アドバイザー、整理収納アドバイザー2級、アロマ検定1級
公開日:2020.06.24 最終更新日:2025.01.20