家具などの地震対策とは?
食器棚の転倒防止策などを紹介

日本の地震発生数は世界で発生する全ての地震の約2割を占めています。過去に日本で起きた大規模な地震では怪我などの被害にあった方も少なくありません。

また、地震による被害の要因は家の中の物の転倒によるものが上位です。
特に高齢者の方やバリアフリーのリフォームを検討しているお客様の中では、家の中の物の地震対策をしっかり行えているかどうかが、重要な指標となります。

いざ地震が発生した際、身を守るためにも地震への対策は必要です。今回は、中でも地震対策の中でも家の中の物なの地震対策方法をいくつかご紹介します。

まだご家庭の地震対策をしていないという方は是非参考にしてください。

家の中の物に対して地震対策が重要な理由

家具の地震対策が重要な理由

2023年は1923年に発生した関東大震災から100年の節目に当たります。本震災は近代日本の首都圏に未曽有の被害をもたらした日本の災害史において特筆すべき災害です。
その発生日である9月1日が「防災の日」と定められているように、近代日本における災害対策の出発点となりました。首都直下地震や南海トラフ地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震など、大規模災害のリスクに直面する現代の私たちに、大変参考となる示唆や教訓を与えてくれています。
そんな中で、 地震による怪我や死亡要因の大半が家の中の物の転倒です。
実際に1995年に日本で発生した阪神淡路大震災では兵庫県内の6割の家が転倒し、部屋全体が散乱しました。

▲出典:総務省消防庁

地震が発生した際、怪我の原因の多くは家の中の物の転倒によるものです。建物自体は無事でも家具の転倒により下敷きになってしまうケースや、部屋に物が散乱することで逃げ遅れに繋がります。

気象庁が発表した震度階級関連解説表によると、震度5強でタンスなど重い家の中の物が倒れ、テレビが台から落ちることもあると想定されています。

日本では震度6以上の強い地震が発生することもあり、震度4や5などの地震は珍しくないため、安全な避難経路を確保するためにも、家財を固定しておくことが重要です。

地震発生に備えて、事前に家財の地震対策を行いましょう。

家具を守るための地震対策として事前に出来る事

事前にできる家具の地震対策

地震はいつ起こるか分かりません。地震が発生しても素早く避難できるように日ごろから対策を行っておきましょう。

事前にできる家の中の物の地震対策は、家の中の物のレイアウトを変えることと家財に転倒防止器具を使用するといったことがあります。

家の中の物の地震対策の多くは事前に対策できることです。詳しくみていきましょう。

レイアウトを変える

自宅の家財の場所を決める際は、寝室やリビングなど多く時間を使う場所から玄関までの動線になるべく家財を置かないようにしましょう。

避難動線に家財があると、倒れてきた家財で避難動線を塞いでしまう可能性があります。また、家財の転倒を普段想定していないため、大きな音を立てて転倒した際にパニックになってしまい、その場に立ちすくんでしまうケースもあります。

家の中の物の設置箇所を決める際は、素早く避難するためにも玄関までの動線を意識した上で決めましょう。

転倒防止器具を使う

家の中の物を設置する場合は、転倒防止器具を家具につけて地震対策を行いましょう。

多くの家財は専用の転倒防止器具を装着すれば、転倒の可能性を抑えることができます。万が一避難動線にしか家の中の物が置けない場合でも、転倒防止器具を装着しておけば転倒による怪我や、避難動線の封鎖は避けられる可能性が高くなります。

引っ越しをしたばかりやまだ大きな家財に避難防止器具をつけていない方は早めの対策を行いましょう。

食器棚(扉付き家具)の地震対策方法

食器棚の種類別地震対策方法

地震が発生した際、お皿類の転倒は大きなパニックをもたらします。お皿類の割れる音は普段聞きなれない大きな音のため、大きな衝撃を感じてしまう人は少なくありません。

食器棚の開き戸には、揺れを自動で感知してロックできる対策器具を取り付けましょう。

揺れによって食器棚の開き戸が開き、収納しているお皿類が外にでてしまうと危険です。まずは地震が発生しても扉が開かないようにする対策を行う必要があります。

揺れを感知して扉をロックする器具は市販されていますが、それだけで不安な方は耐震施工を行っている業者に頼んでみましょう。

開き戸タイプの食器棚を使用されている方は、飛び出してお皿類が割れるリスクを軽減するためにも揺れを感知するタイプの対策器具を取り付けましょう。

食器棚(扉付き家具)の地震対策について7つ紹介

食器棚7つの地震対策

重いお皿類が高い位置に収納してあると、万一の地震でお皿類が飛び出した場合、怪我をする恐れがあります。
日頃から、地震に備えた収納箇所にも配慮が必要です。

食器棚(扉付き家具)の地震対策は主に以下の7つです。地震発生の際、怪我なく避難するためにも食器棚の地震対策を行いましょう。

1.重い食器は腰より下に収納

地震発生時にお皿類の落下を防ぐためには、重い物や割れやすい物は腰より下に収納しましょう。

扉がある場合は高い箇所でも大丈夫と感じることがありますが、強い地震が発生した際は、扉の耐久性に耐えられずに食器が落下してくるケースがあります。

腰より下に収納している場合、万が一お皿類が落下しても頭に怪我をするリスクを抑えることができます。

フライパンや重い食器は腰より下の箇所への収納を心がけましょう。

2.食器は棚より引き出しに収納

お皿類の収納場所は棚よりも引き出しやボックスへ収納しましょう。

食器棚の高い位置は地震が発生した際、揺れにより扉が開く可能性が高くなります。扉が開いたことによりお皿類は落下していくため非常に危険です。

揺れが発生した際でも、落下の心配が少ない引き出しに収納しておくことで怪我の防止に繋がります。

家庭によって引き出しに収まりきらない場合は、食器専用のボックスなどの活用で揺れが発生してもお皿類の落下を抑えられます。

揺れを感知して扉をロックする耐震ラッチなどを活用して、高い位置に収納するのも良いですが、耐震ラッチは耐えられる震度が決まっているので万が一の大地震に備えて引き出しへの収納を行いましょう。

3.ファイルボックスの活用

平皿類など収納する場合は、ファイルボックスを活用しましょう。

平皿類は、重ねて収納すると滑りやすいため、小さな揺れでもほかのお皿類とぶつかり破損する恐れや、落下の危険性があります。そこで、文具で使用するファイルボックスに平皿類を収納すると、落下の危険性が少なくなります。

また、地震によって平皿類が破損してしまった場合もファイルボックスに破片が収まるので、後始末が楽です。

平皿類は重ねて収納するのではなく、ファイルボックスに立てて収納するのも有効です。

4.耐震ラッチの取り付け

食器棚には耐震ラッチを取り付けることで、お皿類の落下を防ぐことができます。耐震ラッチとは、食器棚や本棚などの扉や引き出しに設置する耐震グッズのことを指します。

耐震ラッチは普段食器棚を使用している際は存在を気にすることはないほど、家具に馴染みます。地震が発生した際は、振動に反応し食器棚の扉を固定するので、お皿類の落下を防ぎます。

食器棚の種類や扉の素材などにより対応できる耐震ラッチは異なるため、自宅の食器棚に対応する耐震ラッチを取り付けましょう。

5.滑り止めシートの活用

食器棚にお皿類を収納する際は、お皿類の下に滑り止めシートを敷きましょう。一気にお皿類が飛び出すリスクを軽減できます。

お皿類の落下リスクの軽減に加え、食器棚内部での破損のリスクも軽減できます。

滑り止めシートには多くの種類があるので、使用用途に合っている物を購入しましょう。

6.転倒防止はネジ止めが必要

大きな地震では食器棚自体が倒れる可能性もあります。万が一に備えて壁にL型金具でネジ止めをし、食器棚自体を固定しましょう。

L型金具は家具転倒対策グッズの一つです。壁と家の中の物を固定する際に使用します。

首都直下型地震や南海トラフ地震など、今後大きな地震の発生が示唆されています。

大型地震に備えて、食器棚自体が倒れるのを防ぐ対策も行いましょう。

7.キャスター付き食器棚はロックが必要

移動式の食器棚を使用している場合は、使用時以外はロックしましょう。地震が発生した際、キャスターをロックしていないと大きな怪我に繋がる可能性があります。

地震の揺れに伴い自由に動く食器棚は避難動線を確保しにくい上、自身に向かってくると大変危険です。

使用しやすい移動式の食器棚ですが、地震発生時には危険な物になるためキャスターのロックがされているかの確認は使用する都度行いましょう。

家具の防災グッズ選び方

家具の地震対策グッズ選び方

1.種類を確認

家具の地震対策は家具の種類で対策グッズを選ぶようにしましょう。

対策グッズの機能が優れていた場合でも、使用用途や使用する家具と対策グッズが合っていない場合は、耐震の効果を発揮しません。

家具の種類に合った対策グッズを使用しましょう。主な対策グッズの種類は以下の3つです。

マットタイプ

テレビやパソコンの固定に使用するケースが多いマットタイプの地震対策グッズです。
家具にも使用できるものがあり、地震時の家具の転倒防止に役立ちます。
貼り付けるタイプですので、フローリングの床に適しています。
また、家具の手前側の下にプレートタイプのものを挟み込み、重心を壁側にかけることで倒れにくくする方法も有効です。

いずれもビス等を使用しないため、床に跡が残りにくいというメリットもあります。

壁固定タイプ

壁固定タイプの地震対策グッズは、家具と壁を固定して転倒を防止する構造になっています。L型金具でビス固定する方法、衝撃吸収材のついたL型の部材を粘着テープで固定する方法、ベルトで吊り支える方法(ベルト式耐震金具)などがあります。

壁固定タイプは強度に優れている反面、壁に跡が残りやすいデメリットがあります。

賃貸のアパートやマンションの場合、退去後に跡が残ると退去費用に影響してくるため注意しましょう。

突っ張りタイプ

突っ張りタイプの地震対策グッズは、天井と家具の間を突っ張って支える地震対策グッズです。天井近くにある家具に対して有効的に活用できるアイテムです。

突っ張りタイプは天井と家具を固定する際によく使用されるため、インテリアとして浮く可能性があります。突っ張りタイプは設置する家具と相性のよいデザインのものを選ぶことも検討されてはいかがでしょうか。

例えば木製の家具に取り付ける場合は、同じ木製もしくは同系色のつっぱり棒を使うなどの工夫を行いましょう。

2.耐用年数と耐荷重の確認

地震対策グッズを選ぶ際は耐震強度の確認も行いましょう。耐震強度には耐用年数と耐荷重の2つがあります。

耐用年数が長い対策グッズの場合、長く放置しておいても劣化しにくく定期的な交換の手間が省けて便利です。

耐荷重を把握していない場合、収納物が多すぎて地震対策グッズの耐荷重を超えた重量になり、耐震の意味をなさないケースがあります。

地震対策グッズを選ぶ際は、耐用年数と耐荷重の2つの側面から選ぶようにしましょう。

・耐用年数
実際に商品が使用に耐えられる年数のことで、日常での一般的な使い方によって安全に使用できる期間のことです。耐用年数に達する前に地震対策グッズの交換や見直しを検討しましょう。
・耐荷重
実際に商品にかけてもよい最大の荷重を表します。 耐荷重を超える荷重が加わると、地震対策グッズが破損したり、耐震効果が得られなかったりする恐れがあります。

3.インテリアとのバランスの確認

地震対策グッズを選ぶ際は、家具のデザインとマッチしやすいものをおすすめします。

地震対策グッズは大きなものが多く、部屋の中で目立ってしまいます。特に突っ張りタイプのアイテムは目にとまりやすい場合があるため、壁や家具と同系色の素材を選ぶことでまとまりが出るのでおすすめです。

突っ張りタイプの地震対策グッズを選ぶ際は、先に設置する壁や家具の素材や色を確認してから、似た色味や材料の地震対策グッズを選んではいかがでしょうか。

家具別の地震対策方法について

家具別の地震対策方法

地震が発生した際は家具によって危険なポイントが異なります。それぞれの家具に適した地震対策を行っていないと怪我や避難の遅れに繋がります。

自宅にある家具別の地震対策方法を見ていきましょう。

1.タンス

タンスの地震対策方法は多くあります。タンスは対策するべきポイントが多く、一つの地震対策グッズでは危険なため複数の地震対策グッズを活用して転倒を防ぎます。

転倒が起きないように、マットタイプのグッズを下に敷きながら天井とタンスを固定する突っ張りタイプの地震対策グッズの併用がおすすめです。

マットタイプと突っ張りタイプの2つを組み合わせることにより、転倒の危険性は下がります。

また、L字耐震金具やベルト式耐震金具などで壁固定すると、より効果的です。

2.冷蔵庫

冷蔵庫の地震対策方法はベルト式の固定具が主な対策方法です。ベルト式固定具は壁にビスで固定した後、冷蔵庫にベルトを装着します。

また、突っ張りタイプを使用する方法もありますが、天井との間隔が広すぎる場合、突っ張りタイプは効果を発揮しません。

天井まで届く背の高い冷蔵庫であっても冷蔵庫自体の重量がかなりあるため、突っ張りタイプよりもベルト式の固定具の方がおすすめです。

3.テレビ

テレビの地震対策方法は固定マットでの対策が主流です。テレビとテレビ台の固定で地震が発生した際も、転倒の可能性を低くします。

固定マットのみで心配な方は、テレビ台に跡がついてしまいますが、テレビ台とテレビを固定する金具の設置などもおすすめです。

固定マットはテレビの脚(スタンド)に装着し粘着力のみで耐震効果を発揮しますが、固定金具はネジで固定しているためテレビの転倒は、より少なくなります。

4.電子レンジ

電子レンジの地震対策方法は固定粘着マットかベルト式固定グッズがおすすめです。

電子レンジを置いている棚に対して粘着式のマットを敷くことで転倒を抑えられます。電子レンジは高い目線の位置に置いているケースも多いため、転倒や落下した際は大怪我に繋がるケースもあります。

怪我などのリスクが高いため、不安な方は棚や壁に固定するベルト式もおすすめです。

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有事の際の対策と行動について

日本は、世界有数の地震大国で、これまで多くの地震や津波による災害を経験してきました。例えば、平成28年の熊本地震において、最大震度7の地震が2度発生したほか、一連の活発な地震活動によって、甚大な被害を受けました。大きな被害をもたらす地震は特定の地域に限って発生しているわけではなく、全国各地で発生しています。大きな地震によって強い揺れとなった地域では、引き続く地震活動で家屋などが倒壊したり、落石やがけ崩れなどの土砂災害が発生しやすくなったりします。

突然襲ってくる地震から身を守るためには、これらの情報を理解し、迅速な避難(安全確保)及び日頃からの備えを行うことが重要です。

地震の揺れは突然襲ってきます。いつ揺れに見舞われても身を守ることができるように、屋内・屋外問わず周囲の状況や避難経路を確認し、揺れに備えましょう。

地震発生直後

地震が発生した際は安全な場所に身を寄せて、揺れが収まるまでそのまま待ちましょう。

物が落ちてきたり、倒れてきたりしそうな場所は避けて揺れが収まるまで動くことは控えましょう。万が一危険な場所で地震が発生した場合は、頭を守れるよう身構えておきましょう。
同時に緊急地震速報を見聞きしたり、地震の揺れを感じたりしたら、あわてず、まず身の安全を確保しましょう。

建物内

揺れがおさまってから避難できるように、扉などを開けて出口を確保しておきましょう。

地震火災の原因の多くに、電気火災が挙げられます。電気復旧時に断線したコードから出火するなど、2次災害を防ぐためにも揺れがおさまった後、避難をする前にブレーカーを落とすことが大切です。

地震がおさまった際は以下の内容に注意して避難しましょう。

  • ブレーカーをおとす
  • 窓や戸を開けて出口を確保
  • 飛散したガラスなどに注意
  • あわてて外に飛び出さない
  • 火の元確認、初期消火
  • 傾いた家屋やブロック塀、崖や裏山などに不用意に近づかない
  • 危険な作業や、すぐに身の安全を確保することが難しい作業は、地震活動が活発な間は延期する

建物外

揺れがおさまるまでは不用意な移動は控えましょう。
周囲を見渡して、物が落ちてきたり倒れそうな場所には近づかないようにしてください。

また、余震の可能性もあるので、安全な場所で少し様子を見てからの避難が必要です。

地震がおさまった際は以下の内容に注意して避難しましょう。

  • ブロック塀などに近づかない
  • 看板やガラス窓から離れる
  • あわてずに行動する
  • 壊れた家屋などで救命・救助活動を行う際も余震が発生した場合はすぐに避難できるようにする
  • エレベーター内で発生した場合、最寄の階に停止させ、すぐに降りる
  • 鉄道・バスなどの公共交通機関内で発生した場合、つり革・手すりにしっかりつかまる

地震発生後

ラジオやテレビ、SNSからの正確な情報に基づいて避難場所へ移動しましょう。家族がいる場合は避難場所を事前に決めておき、家族の安否確認を行いましょう。

地震発生後は、多くの方はパニックになっているケースが多いです。自身の身を守るためにも落ち着いた行動を取るように心がけましょう。

家具における防災対策のまとめ

家具の地震対策まとめ

今回は食器棚を中心に自宅のそれぞれの家具に合った地震対策方法をご紹介しました。冒頭でも説明した通り、地震による怪我や死亡要因の大半は家具の転倒によるものです。

普段の生活の中では面倒になり後回しになる地震対策ですが、いざ地震が発生した際は命の危機に繋がります。

災害による被害をできるだけ少なくするためには、一人一人が自ら取り組む「自助」、地域や身近にいる人同士が助け合って取り組む「共助」、国や地方公共団体などが取り組む「公助」が重要だと言われています。その中でも基本となるのは「自助」、自らの命は自らが守る意識を持ち、一人一人が自分の身の安全を守ることです。特に災害が発生したときは、まず、自分が無事であることが最も重要です。
「自助」に取り組むためには、まず、災害に備え、自分の家の安全対策をしておくとともに、家の外において地震や津波などに遭遇したときの、身の安全の守り方を知っておくことが必要です。
防災対策には、十分とか絶対大丈夫というものはありません。今回紹介した防災対策だけでなく、一人一人が平時からハザードマップを確認し自宅の災害リスクを認識するなど、自分の周りにどのような災害の危険が及ぶのかを考え、その被害をできるだけ少なくするために必要な対策を講じることが重要です。

まだ自宅の家具に地震対策を施してない方は、本記事を参考にすぐに地震対策をとられることをおすすめします。

※ここに掲載されている情報は2023年11月15日時点のものであり、ご覧いただいている日と情報が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。