ABWとは? 働く場所を自由に選ぶスタイルに合わせたオフィスレイアウト

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ABWという言葉を聞いたことがありますか? ABWとは働く場所や勤務時間を自分の意思で決められる自由度の高い働き方で、リモートワークよりもさらにフレキシブルなのが大きな魅力です。

今回は、ABWのメリット・デメリット、多様な働き方に合わせたオフィスづくりのポイントについて解説します。

働く場所を気分で決める? 新しい働き方の形

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現在、新時代のワークスタイルとして注目されている「ABW」ですが、「リモートワーク(テレワーク)」や「フリーアドレス」と混同されやすいため、それぞれの特徴や違いについて解説します。

●ABWとは?

ABW(Activity Based Working)とは、オランダで発祥した働く場所や時間が個人の意思に委ねられている先進的な働き方です。仕事場の縛りがなく、自宅やカフェ、公園といった好きな場所で働けるのが特徴です。

●ABWとリモートワーク(テレワーク)の違い

どちらも働く場所を選べるという共通点はありますが、リモートワーク(テレワーク)は決められた時間に働くことが基本なのに対し、ABWは場所も時間配分もその日によって自分で決められるワークスタイルとなります。

●ABWとフリーアドレスの違い

フリーアドレスとは、オフィスの中で決まった席を持たずに仕事をする働き方です。社員は業務に必要なパソコンや資料などのアイテムを携え、その時々で好きな席をワークスペースとして利用します。ただし、社外での業務は認められていません。出勤してオフィス内でのみ自由に場所を選べる点がABWとの大きな違いです。

ABWのメリット・デメリット

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ABWを導入するメリットとデメリットについて解説します。

●ABWを導入するメリット

働き方の選択肢が広がると、社員だけではなく企業側にも様々なメリットがもたらされます。主な3つのメリットを見ていきましょう。

1. 作業効率が上がり、生産性が高まる
ABWを導入することで、「今日は一人で集中できる個室を使おう」「同僚と話し合いたいのでカフェスペースに移動しよう」というように、仕事や作業の内容によって最適な仕事環境が選べます。また、社員同士の関わりが増えることで、新しいアイデアが生まれやすくなります。その結果、パフォーマンスが上がり、生産性の向上につながるのです。

2. 大幅なコスト削減につながる
リモートワーク(テレワーク)とも共通しますが、ABW型の働き方は、オフィスの縮小化を可能にします。つまり、オフィスの面積が小さくなることで賃料や光熱費を抑えられ、ランニングコストを削減することができるのです。また、通勤手当も社員が出社した日数分を支給すれば良いため、出社しない日の分がコストカットできます。

3. 仕事と生活のバランスが取りやすくなる
オフィスだけではなく自宅も仕事場にできることで、通勤時間も大幅に削減できます。生活に時間的なゆとりが生まれて、スキルアップに向けた勉強や趣味などを楽しむ余裕ができるでしょう。また、子育てや介護などで大変な時でも、従来の働き方に比べて仕事と家庭を両立しやすくなるメリットが生まれます。

働きやすい環境が整えば企業としての魅力が高まるため、優秀な人材が集まりやすくなって離職も減らせます。ABWの導入は企業側にとっても大いにプラスになるでしょう。

●ABWを導入することによるデメリット

新しい働き方をスムーズに浸透させるため、デメリットを確認して事前に対策をとりましょう。

・勤怠管理の見直しが必要になる
オフィス外で自由に仕事ができる体制にすると、労働時間や業務内容などの管理が難しくなります。社員の自律性に任せる部分が大きくなるため、勤怠管理や人事評価の方法を見直す必要が出てくるでしょう。

・社内環境を整えるための費用や時間が必要
ABWを導入するためには、まず社内環境を整備しなければなりません。社員と離れていても仕事を管理しやすく、コミュニケーションが円滑にとれるようなツールの導入費用やセキュリティ対策、新しいルールづくりに時間を費やす必要があるでしょう。

オフィスにABWを導入するポイント

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ABWを効果的にオフィスへ導入するポイントについて解説します。

●様々な働き方を想定したスペースづくり

ABWを導入する場合、オフィスは働く場所の選択肢のひとつとなるため、社員が快適に働けるように、どのような機能を持った場所がどれだけ必要か、業務内容に応じた分析が重要です。オフィスをコンパクトにしつつも、一人用の集中ブース、カフェスペース、リラックスして働けるソファ、WEB会議の際に使用する席など、社員の生産性向上が望めるスペースを取捨選択して導入する必要があります。

●音に配慮して気持ち良く働ける環境づくりを

ABW型のワークスタイルでは、オフィス以外の場所で働く社員とのWEB会議や、オフィス内で自由に集まってコミュニケーションを取る機会が増えるため、音声が聞き取りにくい環境では業務に支障をきたしてしまいます。

そこで、音の問題が生じないように、吸音性の高い建材を採用するなどして、音の反響を軽減し、人の声がはっきり聞きとれるような対策が求められます。音に配慮した環境づくりをすることで柔軟なABW型オフィス特有のメリットが最大限に発揮され、社員にとって快適な空間に仕上がるでしょう。

働き方が大きく変化している現在は、オフィス環境を見直す良いタイミングともいえます。これを機に、効率的で生産性の高い社員目線のオフィスを実現させましょう。

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