
フローリング張り替え時、家具や壁との相性の良い床材の種類や色選びのコツとは?
※掲載している画像は、記事の内容をわかりやすくするイメージであり、実在する製品や実現するものとは異なる場合があります。
長く暮らしていると、生活の中で付いたフローリングの汚れや傷が気になり「床の色を変えたい」と考えるときがあるかもしれません。壁や家具とマッチする床材の色は、どのような基準で選べばよいのでしょうか。そこで、今回は床の色を変える方法に加え、インテリアや壁の色との相性も考慮したフローリングの張り替えについてご紹介します。
床の色を変えたい! どのような方法がある?
床の色を変えるには、どのようなやり方があるのでしょうか。自分で手軽に行えるものから、専門業者への依頼が必要なものまでいくつかの方法があります。自分にとってどの方法がベストなのかを考えましょう。

●カーペットやラグを敷く
予算をあまりかけず手軽に床の色を変えるには、カーペットやラグを敷く方法があります。カーペットやラグは色柄や素材、サイズも豊富ですし、ラグは部分的なインテリアの変更に重宝します。例えば、床の色と家具の色が合わないと感じるときは、家具の色に合わせた大きめのラグを家具の下や近くに敷くと、手軽に床の色を変えることができます。
カーペットやラグは比較的手軽に取り入れられますが、毛足に汚れが付いたり、飲み物をこぼしたりすると掃除が大変です。
●クッションフロアを敷く
クッションフロアとは、木目や石目柄などのデザインがプリントされた塩化ビニル素材のシートです。長さのある製品が多く、カットできるので、広い部屋で床の色を変えたいときにも重宝します。クッション性が高いことに加えてデザインも豊富なので、多彩なインテリアにチャレンジしやすい床材です。重い家具を置いたり引きずったりすると、跡が付いたり裂けることもあるので注意しましょう。
●フロアタイルを敷く
フロアタイルは木材や大理石などの見た目と質感を、まるで本物のように再現したタイル状の床材です。ピース状なので、部分的に張り替えることもできます。強度が高いうえにデザインも豊富ですが、クッション性や防音性は低く、価格もやや高めです。
●塗装する
床材の素材や状態によってはフローリング用の塗料やオイルステインなどを塗って床の色を変えるという方法もあります。しかし、自分で塗装すると色ムラなどが出る可能性があり、見た目が悪くなってしまうリスクがあります。クオリティを重視するなら、費用がかかりますが専門業者に相談した方が安心です。しかし、元々防滑性などの機能がある製品の場合、フローリングの機能性が発揮されなくなることがあります。
●フローリングの重ね張り
重ね張りとは、既存の床材の上に新しい床材を重ねて張るリフォーム方法です。古い床材を剥がして処分する必要がないので工期は短く、住みながらのリフォームも可能です。しかし、既存の床材の劣化具合や床面のうねりなどがそのままになるため、施工の際はよく検討しましょう。
●フローリングの張り替え
張り替えとは、既存の床材を剥がして新しい床を張るリフォーム方法です。床材を剥がすので解体・処分費用がかかりますが、リフォーム時に床材の下をチェックできるので、劣化があればそのときに対処できます。
フローリングの色を4つに分類 色で部屋の印象が変わる?
フローリングには様々な色やデザインがありますが、大別すると4つの色合いに分けられます。色の違いでお部屋の印象が変わりますので、慎重に選ぶようにしましょう。
●ホワイト系
部屋を明るく広く見せたい場合は、ホワイト系のフローリングがおすすめです。シャープなモノトーンからウッディ、カラフルなど様々な色の家具ともなじみやすく、インテリアコーディネートの幅が広がります。
●ライト系
メープルやオークなど明るいライト系の床は、ナチュラルな雰囲気をつくり出し、壁紙や家具、小物といったインテリアにも合わせやすい床材です。ドアや壁紙をホワイト系や同色系にすると部屋全体が広く見え、ウォールナットなど濃い色の家具と合わせると、床の色とのコントラストによって部屋が引き締まった印象になります。細かい埃は目立ちにくい利点があります。しかし濃い色の髪の毛などは目立ちやすいです。
●ミディアム系
一般的なフローリングの茶色にあたるミディアム系の床は、部屋全体の印象を引き締めながらも木のあたたかみを感じさせてくれます。観葉植物などを飾るとよく映え、落ち着いた空間になります。また、傷や汚れが目立ちにくい色合いでもあります。
●ダーク系
ウォールナットなどの濃いブラウンや赤茶といったダーク系のフローリングは高級感があり、空間全体が重厚な印象になります。和モダンからシックなテイストまで、幅広いインテリアと相性が良い色です。床面の色の濃さによっては部屋全体が狭く感じたり、白っぽい埃や表面の大きな傷が目立ったりするかもしれません。
木の良さを活かしながら空間に上質な印象を持たせたい方、落ち着いた雰囲気を好む方から支持されています。
フローリングの色をインテリアスタイルに合わせて選ぶ

フローリングの色が持つ特徴や、それぞれの色のメリット・デメリットを理解したうえで、次は自分が作りたい部屋のイメージを固めましょう。インテリアスタイルは数多くありますが、床の色を変えることでぐっと理想のインテリアに近づくことができます。インテリアスタイル別におすすめのフローリングの色をご紹介します。
●モダンでクールなインテリア
無骨な素材感などを取り入れたインダストリアルテイストや、使い込まれた風合いを活かしたシャビーシックといったモダンなスタイルのインテリアには、ホワイトや薄いグレーの木目調のフローリングがよく合います。フローリングに合わせて家具やファブリックも同色系でまとめると、ホテルライクで大人っぽいクールな印象に仕上がります。
●ナチュラル系のインテリア
植物や淡いカラーを取り込んだカフェ風やナチュラル系のインテリアをお考えなら、ミディアム系のブラウンやライト系の木目柄フローリングがおすすめです。自然をモチーフとした色のファブリックと合わせると北欧風に、畳や和小物と合わせると和モダンになるなど、ウッディな家具とも調和したぬくもりのあるインテリアをつくることができます。ミディアム系の床は清潔感とあたたかな印象を与えてくれるでしょう。
●クラシックなインテリア
クラシックな雰囲気を目指したいなら、ダークブラウンや黒のような重厚感のあるフローリングが合いますし、ダーク系のフローリングは石目柄や金属調の建材ともマッチします。高級感のあるウォールナットの家具など、床の色と家具の色を合わせれば部屋全体がいっそう洗練された印象になるでしょう。また、鮮やかな色彩や柄物のファブリックも、ダーク系のフローリングなら浮くことなくまとまります。
目的に合わせたフローリングを
フローリングの色はインテリアスタイルの面からではなく、部屋の用途を大切にして選ぶという方法もあります。大人の部屋と子どもの部屋では使い方が違いますし、将来的にバリアフリー化を検討しているのであれば、車椅子に対応したフローリングもあります。
●小さなお子様がいるご家庭には

小さなお子様がいるご家庭では床にクレヨンで絵を描いたり、食べ物をこぼしたりしてしまうこともあるので、汚れを拭き取りやすい機能を持ったフローリングがおすすめです。
DAIKENでは、木目が美しいだけでなくお掃除やお手入れが簡単なフローリング『ハピアフロア ベーシック柄』などを提案しています。ワックス不要のフローリングで、汚れに強い特殊オレフィンシートが施されており、お子様の食べこぼしや落書きなどもサッと拭くだけで簡単にお手入れができます。
(※)ワックスは必要ありません。お客様のご都合によりワックス掛けされる場合は『DKワックスネオ』をご使用ください。他のワックスは塗りムラや密着不良の原因となります。
(※)ワックス掛けされますと、ワックス膜により床材表面本来の性能や質感が損なわれますので、ご承知ください。
●車椅子にも対応したバリアフリー化を検討しているなら

(※)写真はイメージです。弊社製品ではありません。
ご家族の中に車椅子で生活している方がいる、または将来のことを考えバリアフリー化を検討されている場合、傷が付きにくく汚れが拭き取りやすい車椅子対応のフローリング『ハピアフロア トレンドウッド柄』をおすすめします。お掃除やお手入れが簡単なフローリングを多彩な色・柄・デザインから選べるので、インテリアに合わせておしゃれで機能的な空間に仕上げることが可能です。

(※)金属製キャスターや球状キャスターは使用しないでください。キャスターの使用頻度が高い箇所は、カーペットなどを敷いて床を保護してください。
●大切なペットのために

家族とともに暮らすペットのためにも、フローリング選びはとても大切です。ペットは肉球が滑りやすいので、フローリングはあまり得意ではありません。爪が引っかかって床材の表面にすり傷が付いたり、粗相をして汚してしまうことも考えてフローリングの機能や色を選ぶ必要があります。
DAIKENでは小型犬の歩きやすさや、ねこの吐き戻しなどに配慮し、凹み傷やすり傷が付きにくく、お手入れが簡単なペット用床材『ワンラブフロアⅤ』をご提案しています。ペットと一緒に快適に暮らせるよう、フローリングの張り替えを検討してみませんか。

(※)本製品は小型犬の肉球の滑り抵抗を考慮しておりますが、全てのペット(犬・猫)の歩行に最適とは限りませんのでご注意ください。
(※)ペットのそそうなどは臭いが残る恐れがあるため、速やかに拭き取ってください。
空間に占める割合が広い床は、色による違いで部屋の印象を大きく変えます。
床の色を変えたいと思ったときは色だけでなく、機能から選んでフローリングを張り替えることも検討してみませんか。色柄のラインアップが豊富で機能的な床材を取り入れれば、好みのインテリアスタイルにマッチする床でありながらも暮らしやすい部屋になるでしょう。
(※)記事内で使用されている『hapia(ハピア)』は2025年6月生産中止予定です。2025年6月に発売予定の後継品『ieria(イエリア)』をご検討ください。
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監修者
志鎌のり子(しかまのりこ)
一般社団法人日本模様替え協会 理事/COLLINO一級建築士事務所代表。日本女子大学住居学科卒業、五洋建設でマンション・ビルの設計監理/内装デザインを10年担当。その後、日本ERIにて住宅検査など10年担当、設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/仕組みづくりなどを提案。書籍「家具配置のルール」のほかSUUMO、AERAwithKids、建築知識ビルダーズ、住まいの設計など著書多数。
保有資格:模様替えアドバイザー 一級建築士 建築基準適合判定資格者 住宅性能評価員 建物耐震診断士 フラット35適合証明検査員 など
公開日:2023.03.27 最終更新日:2025.04.30