パーテーションはオフィスに必要? 設置のメリット・デメリットと活用法

パーテーション

在宅勤務などのテレワークが普及することで働き方が多様化し、オフィスのあり方が変わりつつあります。オフィスのレイアウトに便利なパーテーションも、ニューノーマル時代においては活用方法を間違えると会社にとってマイナスとなる可能性があります。
これからのオフィス設計にパーテーションは必要なのか否か。メリット・デメリットを含めてこれからの活用方法を見ていきましょう。

オフィスにパーテーションは必要?

●集中する作業が多いオフィスには必須のパーテーション

広いオフィス空間を細かく区分けできるパーテーション。部屋そのものを区分けするハイパーテーションから、個の執務空間のみを区分けするローパーテーションまで、様々なタイプがありますが、基本的には独立した執務空間を確保するものとして認知されています。中でも専門性が高い部署では、集中して作業ができるだけではなく、セキュリティの意味でもパーテーションは重宝されています。

●部署横断のコミュニケーションが多いオフィスでは障壁に

近年のビジネスでは全く異なる部署同士がコラボレーションする企画も多く、部署を横断したコミュニケーションが必要な場合、パーテーションは障壁となり得る場面も出てきます。さらに在宅勤務が一般化すると、オフィスでは執務のための区分けした空間よりもコミュニケーションしやすい区分けしない空間が求められることが多くなるため、パーテーションの活用方法が大きく変わってきています。そんなパーテーションの活用方法を、メリット・デメリットから分析し、これからのオフィス像を考えていきましょう。

パーテーションのメリット・デメリット

パーテーション

●パーテーションのメリット

空間を区分けできるパーテーションは、防音やセキュリティの観点からもメリットがあり、オフィススペースを設計する上では基本的なアイテムといえます。ニューノーマル時代においてはWEB会議が多くなるため、会議室づくりにも活躍します。
パーテーションがあることで作業に集中しやすくなるため、頻繁なコミュニケーションを必要としない業務では生産性を向上させる効果があるでしょう。

具体的なメリット

● 集中する作業がしやすい
防音対策を施しやすい
● セキュリティを確保しやすい
● プライバシーを確保しやすい

●パーテーションのデメリット

パーテーションで区分けされたオフィスは「個」を重視する意味ではメリットが高いものの、「コミュニケーション」を重視するようになるとデメリットも多く出てきます。部署横断のコミュニケーションがしづらい、いわゆる「縦割り」の構造になりやすいのも欠点といえます。さらに空間を区分けすることで無駄なスペースができやすく、空調や照明などエコロジーの部分でもデメリットがでる可能性があります。

具体的なデメリット

● コミュニケーションが取りにくい
● 縦割り組織になりやすい
● 勤怠管理がしにくい
● 無駄な空間が増える
● 空調や照明効率が悪い

在宅勤務の一般化でパーテーションが不要になる?

パーテーション

●在宅勤務の一般化でオフィスのあり方が変わる

パーテーションの存在意義はあくまで「オフィスで勤務する」ことが前提のものが多く、在宅勤務が一般化するとパーテーションによる区分けも含めたオフィスそのもののあり方を見直す必要がでてきます。在宅勤務が一般化したオフィスでは、他の従業員とコミュニケーションを取ることが主な出社理由になることも多いです。そうなると、オフィスに区分けした「個」の空間は必要なくなり、むしろコミュニケーションを行いやすくするための区分けしない空間が求められます。いわゆる「オープンオフィス」で、パーテーションの活用方法もこれまでとは変わってきます。

●固定席がないフリーアドレスのオープンオフィスが台頭

在宅勤務が一般化すると、オフィスに固定席があっても在宅勤務中は無駄なスペースになってしまいます。その無駄をなくすため、固定席がないフリーアドレスのオープンオフィスが台頭してきています。通常は在宅勤務で、出勤が必要な時は好きな席や場所で執務を行えるもので、基本的にはパーテーションなどで区分けしていない広い場所で執務を行うことが多くなります。

●WEB会議用のスペースづくりにパーテーションが活躍

ただし、オフィスからWEB会議を行うシーンも増えるため、オープンオフィスといえど会議室は必要となります。その際、簡単にスペースがつくれて防音対策にもなるパーテーションは重宝します。

●オープンオフィスと集中ブースの併用も効果的

ニューノーマル時代においては、フリーアドレスを採用したオープンオフィスをメインにしつつも、オフィスの一角にパーテーションで区切った集中ブースをいくつか用意するのも良いでしょう。基本は従業員同士のコミュニケーションがとりやすい環境でありながら、作業に集中したいときは自由に集中ブースを使えるようになるため、作業効率の向上が期待できます。

オフィスをより快適な空間にするために

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社内コミュニケーションが求められているオープンオフィスにおいても、パーテーションは集中ブースや会議室づくりをする際に役立つアイテムといえます。ただ、使用用途的に「音」に関する配慮が求められることが多いため、使い方には工夫が必要です。
音環境の改善におすすめしたいのは、パーテーションを設置した後に簡単に取り付けが可能な吸音パネルです。吸音パネルには、カラー展開が豊富で、マグネットで簡単に取り付けができるものや、ガラス製パーテーション用のクリアタイプで部屋の雰囲気を守ったまま吸音性能を向上させられる製品もあるため、オフィス空間をより快適に、華やかにすることができます。

企業のオフィスにおける、パーテーション活用については、下記の記事でもまとめていますので、こちらもチェックしてみてください。
「リスキリングでDX化推進! オフィスでのパーテーション活用で環境づくり」
「オフィスランドスケープの注意点 やる気がでない従業員の士気をパーテーションで向上!」

また、パーソナルスペースについては下記の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
「パーソナルスペースとは ソーシャルディスタンスとの違いや、年齢・性別・関係性などを配慮した空間づくり」

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