オフィスデザインが優秀な人材確保に影響? 学生に敬遠される“暗い雰囲気の会社”

オフィス デザイン

優秀な人材確保は企業にとって生命線であると同時に、尽きない悩みの種でもあります。あの手この手で就活生に自社の魅力をアピールしても、思うように人材が集まらない場合、待遇や福利厚生などを改善することはもちろんですが、オフィスデザインについても考える必要があるようです。初めて来社する人にとっては、第一印象が企業を判断する大きな材料となります。日々の業務に明け暮れていると意外に気づかないものですが、通いなれたオフィスのデザインを見直してみるのも大切なことではないでしょうか。

雰囲気の暗い会社は大手企業でも敬遠される?

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学生が行きたくないと感じるのはどのような会社でしょうか。
2021年に発表された株式会社マイナビの「マイナビ 2022年卒大学生就職意識調査」によると、「学生が行きたくない会社」1位は「ノルマのきつそうな会社」で全体の35.8%、2位が「暗い雰囲気の会社」で28.9%(大手企業では30.4%)という結果となっています。

就活をする学生は企業訪問の際に、オフィスの外装・内装といったハード面に加え、そこで働く人の対応、仕事をする時の表情・コミュニケーションの状況といったソフト面も見ています。就活で会社を訪問した学生が、従業員や社内の雰囲気が暗いと思ったり、対応が悪いと感じたりした場合、その会社のイメージは一気に低下してしまいます。
どんな大手の企業であっても「雰囲気の暗い会社」は学生に敬遠される傾向があります。また、雰囲気の暗い会社はそこで働いている従業員の生産性も下げている可能性があります。
優秀な人材を逃さないために、そして今活躍している従業員の士気を高めるためにも、社員の意識改革と社内環境の見直しを図ることが重要です。

学生や優秀な人材が「働きたくなる」オフィスデザイン

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オフィスの雰囲気を改善し、働きたくなる環境にするためには、まず「清潔感・開放感・スタイリッシュな見た目」が大切です。デスクの上に山のような資料が置いてあったり、物が溢れていて通路が歩きにくくなっていたりしないでしょうか? まずは社内の整理整頓から始めましょう。デスクの上や通路には極力物を置かず、不要なパーティションを排除し、フロア全体を見渡せる開放感のある空間づくりをしたいところです。加えて、部署ごとの縦割り構造になってしまうことを避けるために、フロアの要所にちょっとしたミーティングスペースを設置することで、社内コミュニケーションの活性化を図ることができます。座る席を固定せず、好きな席で働くことができるフリーアドレスを導入する手もあります。

また、コミュニケーションを活性化させるためには、オフィスのカラーもシンプル一辺倒ではなく、色彩心理学などをうまく活用し、内装やインテリアに反映させることも効果的です。

●色が与える印象の一例

〈ホワイト〉…信頼感や清潔感、好感度を与え、広さを感じさせることができる。
〈ブラウン〉…木や大地を感じさせ、温もりや居心地の良さ、安心感を喚起させる。
〈グレー〉…淡いグレーは空間を引き締め、シャープで緊張感のある印象。ダークグレーはシックで洗練された雰囲気に。
〈ブラック〉…落ち着いた雰囲気や高級感、重厚感を演出したいときに有効。

また、業務の改善を考えるなら、オフィスの整理を兼ねて内装イメージを一新するのも一案かもしれません。新しく気持ちの良いオフィスで生き生きと働く社員がいることは、新たなる優秀な人材を呼び込む魅力になるはずです。

天井でオフィスのイメージを改善

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床や壁に比べて注目されにくい天井ですが、視覚に入る面積が大きいため、実は空間の印象を左右する大切なポイントでもあります。

天井の色は一般的に清潔感のあるホワイトというイメージがありますが、その固定概念をなくして別の色を取り入れることを検討する手もあります。例えば、天井をライトグレーにすると少し上品で落ち着いた印象がもたらされ、ライトブラックを採用すればスタイリッシュかつ都会的な空間が演出できます。こうした工夫は会社を訪問した学生にインパクトを与えることができるでしょう。

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打合せスペース、休憩スペースなどは、目的に合わせて天井の一部を違う色で貼り分け、ゾーニングすることも効果的です。

デザインだけでなく過ごしやすい空間づくりも大切

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また、オフィスの過ごしやすさは音環境も大切な要素の一つです。オフィスでは人の話し声や電話の着信音、機器の作動音など様々な音が発生し、反響します。そのため特に天井には意匠性だけでなく吸音性能も求められます。吸音天井材はこれまでも一般的なオフィスに用いられていましたが、従来品に比べて吸音穴が目立ちにくく、意匠性を高めた天井材も登場していますので、ぜひチェックしてみてください。

企業にとって優秀な人材の確保は最重要課題のひとつです。オフィスの見た目や雰囲気の悪さで優秀な人材を逃すことがないように、整理整頓・レイアウト変更など、改善できる点は改善していきたいところです。また、今活躍している従業員のためにもオフィスの内装デザインを見直すこともおすすめします。

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