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室内で楽しめる運動遊び! 転びやすい子どものための身体づくり

幼児期の子どもたちには、身体を動かして遊ぶ「運動遊び」が非常に大切です。

その理由は、幼児期の子どもの身体は運動機能が発達途中で転びやすいため、遊びながら基礎体力をつけられる運動遊びは幼児期の身体づくりにうってつけなのです。 そこで、転びにくい身体づくりに適した運動遊びや、施設での転倒によるケガを予防するために必要な配慮についてご紹介します。

外に行けない今、室内でできる運動遊びとは

運動遊び

運動遊び、というとピンとこない方も多いと思いますが、身体を使った遊び全般を指し、「鬼ごっこ」や「なわとび」なども含まれるといえばわかりやすいでしょうか。

運動遊びは、文部科学省やスポーツ庁をはじめ、多くの自治体・企業・団体が推奨しており、様々な運動遊びが提案されています。 ただ、昨今は感染症対策や極端な天候の影響により、屋外での活動はしづらい状況にあるため、いつでも身体を動かすことが可能な“室内での運動遊び”が注目されています。

ちなみに、室内で楽しめる運動遊びは一体どのようなものがあるのでしょうか。

年齢ごとにおすすめできるものをピックアップしてご紹介します。

① 0〜1歳児「新聞遊び」

0〜1歳児にとっては、自分よりも大きな新聞紙。

破ったり、ねじったり、穴を開けたりと、好きに触るだけでとっても楽しく遊べます。 最後は小さくちぎって紙吹雪。そして、お片付け競争までが定番の遊び方です。ただし、子どもがちぎった新聞を食べてしまわないように注意しましょう。

② 2〜3歳児「玉入れゲーム」

新聞紙を丸めて玉にして、カゴの中に入れていきましょう。

カゴの高さを調節するだけでなく、慣れてきたら大人がカゴを持って逃げると遊びが広がります。 グループに分かれて競争する場合、時間を計るのも良いですが、“音楽が止まったら終わり”などのようにアレンジしてみるのも面白いですよ。

③ 4〜5歳児「しっぽ取り」

リボンや紙テープ等で作ったしっぽを、1人1本ズボンやスカートにつけて、尻尾のように出した状態で、決められた範囲内で走ります。

自分のしっぽを守りながら、周りの子のしっぽを取りにいきましょう。 しっぽを取られてしまった子は決められた場所で待ちます。時間内にもっとも多くのしっぽを集めた子の勝ちです。

ご紹介したもの以外にも運動遊びはたくさんありますが、玩具と同じように、運動遊びにも年齢や成長段階に適したものが存在します。

それぞれの年齢に合わせた遊びを選ぶことで、スムーズに基礎体力を向上させ、転びにくい身体を作ることができます。

幼保施設で起きる事故は「自らの転倒・衝突」

転倒・衝突

運動遊びによって転びにくい身体づくりをすることはとても大切で、事故を低減する効果も期待できますが、すべての事故やケガを防ぐのは現実的には困難です。 そのため、事故を減らす努力に加えて、アクシデントが発生した際には最小限の被害で抑えられるような備えをしておくことが大切です。

まず、幼保施設で事故が起こりやすい場所について認識しておきましょう。

内閣府が発表した「教育・保育施設等における重大事故防止策を考える有識者会議 年次報告(平成30年7月30日更新)」によると、負傷等(※)が起きやすい場所は施設によって異なり、敷地内(室内)で起きる事故の割合は、幼稚園で37%、保育所では42%、認定こども園では50%を占めています。

※負傷等…治療に要する期間が30日以上の負傷や疾病

●負傷等の発生した場所と件数

重大事故防止策

出典:内閣府「教育・保育施設等における重大事故防止策を考える有識者会議 年次報告 (平成30年7月30日更新)」Ⅲ 負傷等の詳細より(P18)

独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)が発表した「学校の管理下の災害[令和元年版]」によると、園内・園舎内事故の発生した場所は教室(保育室)が最も多く、次いで遊戯室や廊下となっています

●負傷・疾病の場所別件数表

学校の管理下の災害

出典:独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)「学校の管理下の災害[令和元年版]」

幼保施設内で起きた事故の原因は「自らの転倒・衝突によるもの」が全施設で45%以上と最多で、次いで「遊具等からの転落・落下」「子ども同士の衝突によるもの」の割合が多くなっています。

●事故誘因の件数

事故誘因の件数

出典:内閣府「教育・保育施設等における重大事故防止策を考える有識者会議 年次報告 (平成30年7月30日更新)」Ⅲ 負傷等の詳細より(P24)

なぜこれほど事故の原因に「自らの転倒・衝突によるもの」が多いのかというと、基礎体力がついていないことに加え、子どもは頭部に重心があるためバランスがとりづらく、さらには危険に対する予測能力も不足しているため、予想外の行動をとることが影響していると考えられます。

そのため、“必ず起こる”であろう転倒・衝突事故に備えた施設づくりが、非常に大切です。

万が一の転倒にも備えられる!

それでは、子どもの転倒・衝突事故に備えるためにどのような対策がとれるでしょうか。 転倒は必ず発生するものと考えれば、床材をクッション性のあるものにすることで、ケガをするリスクを低減できます。

幼保施設では、日頃から転倒等の事故に備えておかなくてはなりません。 そのためには、運動遊びを通した転びにくい身体作りも大切ですが、適切な室内の環境を構成することも大切だと言えるでしょう。転倒や衝突から子どもの身を守る対策をぜひご検討ください。

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