多忙を極める看護師さんのストレスを減らす リラックス効果のある色彩計画とは

色効果 色彩心理

昨今、感染症への対応もあり、看護師さんは多忙を極めています。忙しすぎる状況の継続は、疲労の蓄積によるバーンアウトや離職の原因にもなり得ます。そこで、看護師さんのストレスを少しでも減らすため、院内の設備や内装には配慮したいものですよね。例えば、院内の色彩計画がスタッフの心理に影響し、リラックス効果を生むことをご存知でしょうか?
今回の記事では、スタッフのストレスを軽減する院内空間を作るための、色効果を用いた空間の提案と、それに適した壁材や天井材を紹介していきます。

業務空間の色彩で仕事のストレス度合いが変わる?

色効果 色彩心理

医療機関は患者さんに医療サービスを提供する場ですが、スタッフにとっては業務の空間です。日々の業務は多忙を極めることもあり、スタッフのストレスが発生しやすくなります。
ナースステーションは、医療スタッフが業務に携わる空間ですが、こうした場所によく見られる白やグレーなどの色を用いた壁や天井は、冷たい印象がありませんか?空間の色彩は心理的な側面にも影響し、その不快な印象から居心地が良くないと感じることもあるでしょう。空間の印象は「色」を用いて演出することで、ガラリと変えることができます。ナースステーションや病室なども「色」を変え、落ち着いた温かみのある空間へと導けば、看護師さんのストレスを軽減できる可能性もあるでしょう。

院内環境で「色」をどう使いこなす?

色効果 色彩心理

色彩計画における配色のポイントには「ベースカラー(基調色)」、「アソートカラー(配合色)」、「アクセントカラー(強調色)」の3つがあります。ベースカラーは、空間の約70%を占める天井・床・壁に使用する色です。アソートカラーは空間の主役となる色で、全体の約25%にあたるカーテンやアクセントウォール、什器などに用います。全体の約5%を占めるアクセントカラーは、空間のテーマとなる色で、クッションやアートなどのインテリアアクセサリーに使うとよいでしょう。
ベースカラーとアソートカラーは、合わせると空間全体の約95%を占めることになり、空間の印象が決まります。そのため、色決めが重要な要素となるでしょう。ベースカラーのおすすめは、暖かみのある白、アイボリー、ベージュなどが挙げられます。
それでは、医療機関ではアソートカラーをどのように選択したら良いのでしょうか。空間の用途に合わせて、アソートカラーを使い分けるのも効果的です。色彩のイメージに合う、おすすめの使用例をご紹介します。

<色彩のイメージとおすすめの使用例>

色彩 色彩のイメージ おすすめのスペース
ピンク系 やさしく幸福で安らぎがあり、女性的なイメージが強い 産婦人科病棟、高齢者施設
イエロー系 活気や幸福、希望、華やかさ、太陽を感じさせる 小児科病棟、高齢者施設の食堂
グリーン系 安心、安全、自然、癒し、環境、調和、新鮮さを感じさせる 多目的スペース、休憩室など幅広く使える
ブルー系 さわやかでクリーン、空や海、水の広大な自然のイメージ、開放感がある 診察室など
ベージュ系 ナチュラルで飽きが来ない 高齢者施設の居室など
ブラウン系 格調高く落ち着きと穏やかさがある、木や土、大地のような自然のイメージ 高齢者施設

院内の各スペースに合わせてカラーを変えることは、医療スタッフや患者さんに様々なリラックス効果を与えるという結果をもたらします。こうした色の効果を用いるために、スペースに合わせて最適なカラーを選ぶようにすると良いでしょう。

色の効果で看護師さんにもやさしい空間づくりを

色効果 色彩心理

色による心理的な効果を上手に使って空間を演出すると、患者さんだけでなく看護師さんのストレス軽減やリラックス効果が期待でき、多忙を極める看護師さんに癒しの空間を提供できるのではないでしょうか? 業務空間であるナースステーションや休憩室など、患者さんからは見えない空間にまで配慮することは、スタッフにも喜ばれるでしょう。リラックスできる空間を作るために、壁材や天井材に温かくナチュラルなカラーバリエーションのある製品を採用することがおすすめです。美しい空間を演出する製品で、落ち着く色を活用してストレス軽減やリラックス効果を実現し、快適な業務空間を構築しましょう。

落ち着いた空間設計については下記の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
「家の雰囲気づくりには何が必要? 自宅や施設の印象を良くする落ち着いた空間設計」

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