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オンライン診療に必要な環境は? 医療のアクセシビリティが変わる?

近年、オンライン診療への関心が高まり、話題になることが増えてきました。医療へのアクセシビリティの向上や衛生対策といった観点から多くのメリットが期待されているオンライン診療ですが、これから始めようと考えている方にとっては、何から準備したらよいのかわからないことも多いのではないでしょうか。

患者様と直接会う必要がないオンライン診療は、一見、導入の垣根が低いように見えますが、実際は各種の要件をクリアする必要があります。設備の面でもオンライン診療用の機器やアプリを用意するだけではなく、院内の環境も整えることも重要です。

この記事では、医療施設でオンライン診療を始めるにあたり何が必要になるのか、また、オンライン診療に適した環境とはどのようなものかについて解説します。

オンライン診療を始めるには何が必要?

オンライン診療

オンライン診療を始めるには次のような準備が必要になります。

①医師が「オンライン診療研修」を受けておく
②施設基準の届出と、医学管理料の届出を行う
③医師・患者双方がスマホやPCなどの情報通信機器を用意
④インターネットやセキュリティ環境の整備を行い、診療実施場所を確保する
⑤オンライン診療システムの導入
⑥スタッフ全員の制度への理解
⑦オペレーションの確認
⑧デモ診察の実施

上記のように非常に多くの準備をする必要があることが分かります。カメラとマイクを使うので、照明や防音にも気を遣う必要があります。

オンライン診療のメリットと注意点

オンライン診療

オンライン診療は、患者様の希望があって初めて成り立ちます。患者様にとってのメリットとして、次のようなものがあります。

・病院へ出向く時間や交通費が必要ない。
・病院での待ち時間が必要ない。
・感染リスクを減らせる。

患者様にとってはメリットが多いようですが、対面診療の場合と同じく、何点か注意点があります。

・初診からのオンライン診療はかかりつけ医が行うこと
・かかりつけ医以外でのオンライン診療は診療前相談が必要
・実施に当たっては、患者様が希望した上で医師と患者の合意が必要
・患者様の状態によっては対面診療に切り替える可能性もある
(詳しくは厚生労働省の指針をご参照下さい。https://www.mhlw.go.jp/content/000889114.pdf

また、オンライン診療が適さない場合は速やかに対面診療を実施することが求められています。

オンライン診療では、「得られる情報が視覚及び聴覚に限られる中で、可能な限り、疾病の見落としや誤診を防ぐ必要があること」(出典元:厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」平成30年3月(令和4年1月一部改訂))とされるため、その実施に当たっては実施場所の環境整備も重要になってきます。カメラ、マイク、スピーカー等の機材を使った際に、見えにくい、聞こえにくいといった事態は避けなければなりません。そのため、オンライン診療を実施する部屋は十分な明るさと防音性能を確保する必要があります。

オンライン診療に適した環境とは

オンライン診療

企業でも、オンライン会議やウェブ面談が一般的になってきています。これらオンライン会議を行っている場所では、次のような問題点がよく挙げられます。

・外部の雑音がマイクに入り、相手の声が聞き取りにくい。
・スピーカーからの音が部屋に反響し、ハウリングを起こす。
・部屋が暗く、相手の表情が見えない。顔色が悪く映ってしまう。
・背景に映る部屋の内装が気になる。

特に、室内の音の反響は低減させておきたいところです。ハウリングを起こす問題以外にも、相手の話がはっきり聴き取れない原因にもつながります。

また患者様のプライバシーの保護も重要です。インターネットセキュリティはもちろんのこと、オンライン診療では相手の声が聞き取りにくい場合があるため、対面診療に比べ声が大きくなりがちです。よって部屋の外に音声が漏れないよう、防音にも気を使わなくてはなりません。

オンライン診療に適した空間作りのためにも、遮音性能の高い壁材や天井材、室内ドアへの変更などの工夫が必要になってくるでしょう。

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