ホテルの分類におけるラグジュアリー、バジェットとは? 顧客満足度を高めるリゾートホテルの内装

ラグジュアリー

日本のホテルでは、ラグジュアリーやバジェットというような海外式の分類方法があまり浸透しておらず、独自のカテゴライズが広まっています。しかし、アフターコロナにおいてインバウンド需要が復活していくと、海外式の分類を耳にする機会も増えることでしょう。

そこで今回は、国内外にあるホテルの種類や特徴を理解し、顧客満足度の高いリゾートホテルの内装に関するポイントについてもご紹介します。

ラグジュアリーはホテルの分類?

ラグジュアリー

ホテルの分類に明確な定義はありませんが、海外ではホテルを価格帯で分類する傾向があり、日本では主に滞在目的や立地によって分ける傾向が見られます。

・価格による国際的な分類

国際的なホテルのランクは、主に価格帯で分けられています。ここでは5段階で分けた一例をご紹介します。

ラグジュアリー:宿泊料金4万円以上の最上級ホテル。質の高いサービスを提供し、施設や設備が豪華で、客室数はおおよそ1,000室ほどです。

ハイエンド:宿泊料金3万円以上の高級ホテル。コンシェルジュの常駐を条件としている場合があります。

ミドル:宿泊料金2万円以上の中級クラスのホテル。ジムやスパ、宿泊者専用ラウンジなどの施設が付帯されています。

エコノミー:宿泊料金1万円以上2万円未満で、日本のビジネスホテルと同等のホテル。

バジェット:宿泊料金1万円未満のリーズナブルな価格とロケーションの良さが売りのホテル。サービスやアメニティは必要最低限でありながらも人気が高まっています。
(参考:大阪観光大学教授 廣間淳一「ホテル分類を考慮した重点開発項目の抽出研究」)

・日本独自のホテル分類

日本では立地の違いにより、ホテルを大きく3種類に分類しています。

シティホテル:幅広い目的で利用できる都心のホテル。高級レストラン、バー、フィットネスジム、スパ、プール、エステといった施設に加え、コンシェルジュ(管理人)やバトラー(執事)などのサービスも充実しています。宿泊料金は約1万円以上とやや高めな傾向です。

ビジネスホテル:交通の便が良く、主に出張利用を想定した宿泊特化型のホテル。宿泊料金は約4,000~8,000円とリーズナブルですが、その分サービスやアメニティが必要最小限に抑えられています。

リゾートホテル:景観や眺望にこだわったリゾート地のホテル。客室のタイプがバリエーション豊富でレストランの種類も多く、お土産や物産品などの売店も充実しています。多くの場合はレジャーを楽しめるようなアクティビティが用意されているため、バケーションに最適です。

シティホテル・ビジネスホテル・リゾートホテルの違い

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ホテルにはそれぞれ特色があり、ターゲットとなる宿泊客の層やホテルの利用目的、設備、立地などに違いがあります。

・主な利用者、用途、立地

シティホテルとビジネスホテルは、どちらも都市部に立地しています。2つの違いは、一般的にシティホテルがファミリー、観光客、団体客など、幅広い層の利用客を想定しているのに対し、ビジネスホテルは出張者向けという点です。どちらもリーズナブルなタイプからプレミアム感のあるタイプまで様々なグレードがあります。一方、リゾートホテルは観光客を対象としたホテルで、海や山、湖畔などの眺望が楽しめるリゾート地や観光地に立地しています。

・主な設備の違い

ビジネスホテルは宿泊に重点を置いているため、フロントは小さめで部屋にはベッドや最小限の設備が整えられている程度です。中には小さなレストランやバーが併設されているものもあります。

シティホテルは広さのあるエントランスやフロント、車止めがあり、多くの場合はツインルームを基本としています。客室はスタンダードルームからスイートルームまで複数のグレードで構成され、高級レストランやバーに加えてラウンジ、スポーツジムやプールといった施設がバラエティー豊かに揃っています。また、宴会場や結婚式場を併設している場合もあります。

リゾートホテルはシティホテルと似ていますが、レストランやスパ、ファミリー向けの施設がより充実していることが多く、子供から大人まで楽しめるように工夫されています。

・リゾートホテルは滞在自体が目的にも

リゾートホテルには、滞在自体を目的とした宿泊客が多いという特徴があります。そのため、豪華なエントランスやウェルカムドリンクによる出迎えに始まり、宿泊しながら心身ともにリラックスできる施設づくりやサービスに力を入れています。

リゾートホテルの内装をワンランクアップ

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リゾートホテルには、お客様の満足度を高める空間づくりが必要です。ホテルの滞在をより特別なものにするため、内装をワンランクアップさせる2つの方法をご紹介します。

・木目が美麗で耐久性も高いフローリング

多数の宿泊客が利用するリゾートホテルでは、床材に対する配慮が非常に重要です。見た目の印象を高めるデザイン性はもちろんのこと、土足への対応も大事なポイントとなります。空間に温かみや上質感をプラスできる木質系フローリングは耐久性が課題でしたが、近年では傷が付きにくく、汚れに強いタイプも出てきています。木目が美しく機能性も高いフローリングを導入することで、リゾートホテルのグレードアップが期待できます。

・畳の導入で和モダンを演出

近年、和室のある住まいが減ったことで、靴を脱いでくつろげる畳のスペースは非日常空間になりつつあります。足を伸ばしたり寝転がったりできる和モダンな空間は、とりわけ海外からの観光客や年配の方、赤ちゃんのいる家族などに喜ばれるでしょう。

利用客の多いリゾートホテルに畳を導入する際には、メンテナンス性も考慮しましょう。イ草の風合いを持ちながら、傷やカビ・ダニなどに強く、撥水性のある素材もありますので、是非チェックしてみてください。

リゾートホテルの顧客満足度を高めるには、内装材選びも決め手となりえます。このホテルに宿泊したい、また訪れたいと思われるような、宿泊客の心をつかむ空間づくりを目指しましょう。

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