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ベビーゲートで先生も安心!! 幼保施設のリスクマネジメント

赤ちゃんはねんねの時期を卒業し、寝返りやハイハイができるようになると、好奇心がどんどん旺盛になり、大人が予想しないような行動をとりはじめます。そのため、多くの子どもを預かる保育園などには、様々なことを想定したリスクマネジメントが求められます。赤ちゃんの成長発達に伴う危険と併せて、どのような対策が必要なのでしょうか。

赤ちゃんは好奇心旺盛、未知の世界を探検したい

ベビーゲート

0歳〜1歳の赤ちゃんは、寝ているだけのねんねの時期から、寝返りができるようになり、ずりばいからハイハイへ、そしてつかまり立ちからつたい歩きを経て、自立歩行をスタートさせます。赤ちゃんは自分の意志で動けるようになると、興味や関心の赴くままに動き、触り、口に入れて、それが何なのかを確認する時期へと突入します。

これらは赤ちゃんが成長するうえで必要な過程なのですが、反面事故や怪我も多く、特に集団生活の場である保育園などでは常に注意をしておかなければなりません。その興味や関心を伸ばしてあげたいのはやまやまなのですが、ちょっと目を離すと今までと全く別の場所にいたりするので、階段などの危険な場所へ侵入しないようにする配慮が必要となります。

幼稚園や保育園でのドアの挟まり事故や誤飲に注意

ベビーゲート

保育室は安全に配慮されているはずですが、それでも危険な箇所は数多くあり、事故につながることもあります。このため、集団生活の中で赤ちゃんを事故や危険から守る「リスクマネジメント」を常に見直し刷新していかなければなりません。
そして、それには「ヒヤリハット事例」を隠すことなく報告し情報交換や危険・事故に対する対策をしていく必要があるでしょう。

赤ちゃんの自然な行動が、事故につながる例としては以下のようなことがあげられます。

《赤ちゃんの保育室におけるヒヤリハット事例》
・なんでもさわり、口に入れて確かめる(誤飲・誤嚥の危険性)
[対策]⇒チャイルドマウス(乳幼児が口を開けた時の目安となる大きさ=直径3.9cm)より小さいものは赤ちゃんの口に入ってしまうため、手が届く場所におかない。

・うつぶせ寝(窒息の危険性)
[対策]⇒柔らかい布団は使用せず、硬めの布団や畳に寝かせて、赤ちゃん専用の軽い掛け布団を使う。枕やぬいぐるみなどを置かない。よだれかけなどは外す。

・食事中、1回で多くのものを詰め込む(誤嚥・窒息の可能性)
[対策]⇒食べ物は小さく刻んで与える。小さな豆(ピーナッツ、グリンピース、枝豆)などでも誤嚥・窒息の可能性があるので注意を払う。

・階段を踏み外しそうになる(転落の危険性)
※次の項目で説明します。

内閣府では「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」を発行して注意を呼び掛けています。事故発生防止の取組みを日々見直しておきましょう。

幼保施設内は危険がいっぱい! ベビーゲートで事故を防止

保育室の外には火を使う調理室や階段など、赤ちゃんにとって危険な場所がたくさんあります。保育士が注意するといっても限界がありますので、これらの事故防止策としては、ベビーゲートの設置が有効です。

東京都商品等安全対策協議会は、一般の家屋に取り付けて使用するベビーゲート・ベビーフェンスといった商品(以下「ベビーゲート等」) の安全確保について、その現状と課題をまとめています。東京都が把握したベビーゲート等に関連すると考えられる5歳以下の事故事例は、2014年から2018年までの5年間で123件あり、重症こそありませんでしたが中等症が7件ありました。このうち「ベビーゲート等が直接関連した事故」は44件、「ベビーゲート等を通過した先で発生した事故」は79件と報告されています。

●東京都が把握したベビーゲート等に関連すると考えられる5歳以下の事故事例

ベビーゲート

※過去5年間にベビーゲート等が関連する救急搬送・受診に至った5歳以下の事例
出典:令和元年度東京都商品等安全対策協議会報告書概要「ベビーゲート等の使用に関する安全確保」

しかし、都がこれらの事故事例を収集する中で、ベビーゲート等が設置されていない状況で起きた事故の中にも、階段からの転落や台所でのやけど、誤飲など「ベビーゲート等の使用で、防げた可能性のある事故事例が多数ある」ことがわかりました。

特に0〜1歳における住宅内の階段転落事故は、東京消防庁の2014年〜2018年のデータで795件、うち中等症以上が109件と14%を占めています。

●0〜1歳における住宅内の階段転落事故の発生件数(東京消防庁)

ベビーゲート

出典:東京都商品等安全対策協議会報告「ベビーゲート等の使用に関する安全確保」(資料1)ベビーゲート等の使用に関する事故事例等(2019年8月5日配布)を基に作成

つまり、ベビーゲート等に関する事故事例の件数に対し、症状の重い事故の割合が多くなっているのです。

上記は一般家庭における調査報告ですが、乳幼児が多くの時間を過ごす施設においても同様に考え、備えをする必要があります。

たくさんの子どもを見守る保育士もベビーゲートがあれば安心

ベビーゲート

保育士は一度にたくさんの子どもを見守らなければならない、とても大変な職業です。
赤ちゃんは少し目を離したすきに大人が想像もしないような場所へどんどん行ってしまうので、保育士が安心して仕事をするためにも、ベビーゲートの設置は非常に有効です。

ただ、幼保施設にベビーゲートを設置する場合、多くの子どもが引っ張ったり、ぶら下がったりするので、簡単に動いてしまったり、ロックが外れてしまうような簡易的な製品では逆に事故の原因となる可能性もあります。

子どもの安全を守るためにも、ベビーゲートを選ぶ際はしっかりした品質と、高機能な仕様のものを選びたいですね。細かな点を重視して選ぶことで事故のリスクを低減し、赤ちゃんも保育士も安心して過ごすことができる施設づくりを目指しましょう。

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