地震への備え・対策・大切な行動10選-家具の転倒防止策や必要なグッズを解説
地震への備えはできていますか。日本に暮らしている限り、いつどこで地震が起きてもおかしくありません。いざというときに備えておきましょう。家具の転倒防止や対策グッズ、地震が起きた際の行動や、避難所暮らしに備え知っておきたいことなどをご紹介します。
自宅で地震への備え・対策が必要な理由
地震は予期せぬタイミングで発生する自然災害であり、日本は世界でも有数の地震大国です。災害に対応するために地震予知技術は進化していますが、残念ながら現在でも完全な予知は不可能といえます。
日本に暮らす私たちにできることは、万が一の状況に備え、地震の対策や二次災害への備えを常日頃からしておくことでしょう。
・日本でよく起こる地震の種類
日本で起こりやすい地震として、「プレート境界型地震」「内陸型地震」「火山性地震」が挙げられます。
地球の表面は複数の岩盤プレートで覆われています。別々の岩盤プレート同士が接している場所で起こる地震を「プレート境界型地震」と呼び、日本で頻繁に発生している地震の種類です。陸域の浅い地震である「内陸型地震」は、比較的小規模であるものの予測が難しく、被害が大きくなりやすい特徴を持ちます。
また、「火山性地震」は比較的揺れは小さいものの、大規模な噴火の前兆となることも。このように、地震の種類によって発生原因と影響は異なります。
・地震が日本で発生しやすい原因
日本で地震が発生しやすい原因は、地震の原因となる岩盤プレートが他の国と比べて多く重なった場所に位置しているためです。
地震が起こる原因となる岩盤プレートは1年に数cm単位でゆっくりと動いています。ゆっくり動いているうちにずれが生じることで岩盤が跳ね上がったり、断層運動が起こったりするため揺れが発生します。
プレートには陸のプレートと海のプレートがあります。
日本周辺は陸のプレートであるユーラシアプレート、北アメリカプレートと海のプレートであるフィリピン海プレート、太平洋プレートと4種類のプレートに覆われているので、ずれが起こる可能性が高くなり、地震が多く発生します。
自宅における地震への備え・対策4選
いつ起こるか分からない地震に備え、自宅でも上記の4つについて対策をしておきましょう。
1.家具・家電の転倒防止
1995年に発生し、被害総額が約9.6兆円にも達した阪神・淡路大震災では、多くの方が寝ていた早朝に発生したため、亡くなられた方の死因の過半数が窒息や圧死でした。
家具や家電が倒れる可能性を低くするためにも、まずは家具・家電を固定することが大切です。
さまざまな耐震グッズが市販されているので、それぞれの家具や家電に合ったものを利用しましょう。以下、家具・家電の中で転倒防止対策したほうがよいものを紹介します。
【転倒・落下対策をしておくとよい家具・家電】
・本棚
本棚は倒れてくると大ケガの恐れがあるため、家具転倒防止グッズを取り付けましょう。突っ張って固定するタイプや、壁に固定するタイプがあります。
・テレビやデスクトップパソコン
耐震マットや耐震ジェルで固定して破損しないように対策しましょう。転倒の危険を完全に防ぐことはできませんが、転倒のリスクは大幅に下がります。
・照明
照明は簡単にはずれないようにしっかりと固定しましょう。とくに吊下げ式のものは同色の飾りチェーンなどを使い、3または4方向への連結をおすすめします。
・食器棚
食器棚は転倒してしまうと中の食器が割れるため危険です。避難経路を防いでしまう可能性もあるので、家具転倒防止グッズを取り付けましょう。扉がある場合は扉開き防止具を、ガラス張りであればガラス飛散防止フィルムを貼ることがおすすめです。
・冷蔵庫
大きな冷蔵庫は転倒すると大ケガをする可能性があるため、家具転倒防止グッズを取り付けましょう。突っ張って固定するタイプや、壁に固定するタイプがあります。
2. 家具の配置確認
家具や家電は配置場所を見直してみましょう。就寝中に大きな地震が起きたとき、ベッドや布団のそばにテレビや本棚など、重たい家具を置いていると家具の下敷きになってしまう可能性があります。
・部屋の出入り口付近や通路には家具を置かない
出入口付近に置いた家具が倒れてドアが開かなくなったり、廊下に置いた家具が倒れて通路を塞いでしまったりすることがあります。
避難経路が塞がれるのを防ぐために、出入り口の近くや廊下などに家具を配置しないようにしましょう。
・背の高い家具はベッド・布団から離して設置する
背の高い大きな家具を、ベッドや布団の近くに設置しないようにします。どうしても必要で大きな家具を設置する場合は、枕元に置かないようにするなど工夫をしてケガのリスクを下げましょう。
・重いものは低い位置に置く
重いものを低い所へ置くことで、重心を下げ家具を倒れにくくしましょう。例えば、食器棚では陶器やガラスでできた大きくて重いもの、本棚では百科事典などの重い本を下段に入れると、家具全体の重心が下がるので倒れにくくなります。
重いものが高い位置から落ちてくると非常に危険なため、重いものは低いところに置くようにしましょう。
3. 避難経路の確保
・玄関やベランダへの避難ルートに障害となるものを置かない
地震が発生したとき、揺れによって大きな家具や家電が避難ルートを防いでしまう可能性があるため避難ルートの周辺を避けて家具や家電を配置しましょう。
自分の部屋からどのようにして脱出するか、室内から屋外までの避難ルートを確認しておくことが大切。可能であれば複数の避難ルートを確保しておくことがおすすめです。
・集合住宅の場合、非常口・非常階段の確認
ほとんどの集合住宅の場合は、共用部分に非常口や非常階段が設置されています。ベランダには、隣家との仕切り板を非常時に破って避難できるようになっていたり、階下への避難はしごが設置されていたりします。
地震後に屋外へ避難をするときにエレベーターを使用するのは、閉じ込められてしまう可能性が高いので危険です。非常階段を使ったルートをチェックしておきましょう。
・自宅から避難所までの避難ルートをチェック
自宅近くの避難所や防災拠点を事前に調べておきましょう。分からないときは、お住まいの地域の自治体に問い合わせてください。
避難グッズの準備
自宅が被災したときは、安全な場所に避難し避難生活を送ることになります。非常時に必要なものを非常用バッグに詰めておき、いつでも使用できるようにしておきましょう。
非常用バックには大きく3つの種類があります。いつものバッグに入れる持ち歩き用グッズ、非常用持ち出しバッグに入れておく避難用グッズ、自宅に置いておく在宅避難用グッズ。以上3点を、取り組みやすいものから作っておきましょう。
以下はそれぞれのグッズのまとめ方です。参考にして準備してみてください。
1. 持ち歩き用グッズ
持ち歩き用グッズはいつも使っているようなバッグに入れておきましょう。外出時に地震が起きて避難が必要になった場合にも役立ちます。以下は持ち歩き用グッズの例です。
いつも使っているバッグに入れておくもの
- 食料(手間なく食べられるチョコレートバーや個包装のアメなど)
- 飲料水(500ml)
- 停電対策グッズ(現金、小型LEDライト、モバイルバッテリーなど)
- 貴重品(国民健康保険証、運転免許証など)
- 個別に必要なもの(コンタクトレンズ、メガネ、常備薬、補聴器など)
2. 避難用グッズ
避難用グッズは非常用の持ち出しバッグを用意して必要物を入れましょう。量の目安は人命救助のリミットとされている3日分の食料や生活用品です。以下で中身の例を紹介します。
【非常用の持ち出しに入れておくもの】
必需品 |
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身を守るもの |
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3. 在宅避難用グッズ
在宅避難用グッズは一般的に、3日分の備蓄が望ましいです。しかし近年は、高層マンションでの電気システムの水没で復旧までに時間がかかったことから、7日程度の備蓄が推奨されています。
用意するときに同じ場所にグッズを固めてしまうと家屋が損害を受けた際、容易に取れなくなってしまう可能性があるため、在宅避難用グッズはキッチンや玄関など複数箇所に分散させて設置しておきましょう。
在宅避難用グッズの例は以下のとおりです。
※あくまで一例です。適宜調整して備えてください。
在宅避難用グッズの必需品
- 水2L×約11本(1人1日あたり約3L、飲料水と調理用水を含む)
- カセットコンロとボンベ×6〜9本程度
- LEDライト、ランタン(1人1灯と1部屋に1灯)
- 電池式モバイルバッテリー(1つ以上)
- 乾電池(単三系の場合)×33本程度
※ライトや使用機器に合わせてサイズと本数を確認する
食料(1人分)
- 乾麺×2袋
- パックご飯×3個
- 缶詰(肉・魚)×9缶
- レトルト食品(カレー等9個、パスタソース3個など)
停電対策
- 簡易トイレ×56個(1人1日あたり8回程度)
- 手回し充電ラジオ
- カセット式のストーブやカイロ
- 電池式の充電器
地震に備えて家庭でやっておくべき大切な行動6選
いつ起こるかわからない地震への備えとして、家族で安否確認方法を決めたり防災マップや避難場所を確認したりしておくと安心です。できることから少しずつ備えを進めましょう。家庭でできる地震への備えを6つ詳しく解説します。
・身の安全を守る方法を把握する
地震発生時にどうやって身の安全を確保するか、行動の取り方を確認しておきましょう。自宅など屋内にいる際に地震の揺れを感じたら、まずは頭部を保護するために机やテーブルの下にもぐり込みます。大きな家具やガラス窓からなるべく距離を取り、落ち着いて行動しましょう。
昨今の地震では、余震によってさらに被害が大きくなるケースも発生しています。地震が収まった後も、余震に備えて安全な場所に留まることが大切です。
また、屋外の海岸に近い場所にいる場合は、すぐに高台へ避難し津波に備えましょう。
屋内にいる場合 | テーブルの下に入って頭部を守る |
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屋外にいる場合 | 倒壊の危険がある建物から離れ、バッグなどで頭部を守る 海岸部にいるときはすぐに離れて高台に避難する |
・家族で安否確認方法を話し合っておく
万が一の事態に備えて、家族で安否確認方法を話し合っておきましょう。いざというときは、連絡を取る手段が限られることが多くあります。
家族間で連絡が取れるSNSグループを作成したり、災害用伝言ダイヤルや災害用伝言板などを活用したりできるよう、複数の連絡手段を決めておくことがポイントです。緊急時に使用する固定のメッセージを決めておくのもよいでしょう。
また、被災時は家族が同じ場所にいるとは限りません。違う場所にいるときはどこに集合するか、集合場所に行けない距離の場合にはどう連絡を取るかなど、さまざまなケースを想定して決めておきましょう。
【家族の安否確認に使える連絡手段】
- 災害用伝言ダイヤル「171」
- 災害用伝言板
- SNS など
・火災を防ぐ方法や初期対応を確認する
地震発生時は、火災による二次災害が起こりやすいといわれています。地震に伴う火災は、初期対応が非常に重要です。定期的に電気設備の点検を行い、不要な電源はこまめに切るよう習慣づけておくと、火災予防につながるでしょう。
地震が発生した場合は、ガスやストーブなど使っている火をすぐに消し、自身の安全を確保します。もし、火が消えない場合には消火器を使用し、初期消火を試みましょう。消火器を備えておくことはもちろん、使い方の練習しておくと安心です。
避難する際はガスの元栓を締め、電気のブレーカーを落としましょう。
・地域の防災マップや避難場所を確認する
地域の防災マップや避難場所を確認しておくと、いざというときも迅速かつ安全に行動できます。地域の防災マップをあらかじめ入手しておき、危険箇所や避難場所を知っておきましょう。
また、避難場所までの経路は危険箇所を避け、複数のルートを検討しておくと安心です。沿岸部に住んでいる場合には、津波のリスクに備えた避難場所を把握しておきましょう。
・防災への意識や知識を高める
日頃から防災への意識や知識を高めることは、自分自身はもとより家族を守るために非常に重要です。地震の基本的なメカニズムを理解し、家庭における地震対策を学んでおきましょう。避難グッズの準備や地域の防災計画についての理解も必要です。
地域で行われている防災訓練に参加し、身を守る方法や応急救護の方法などを学んで、いざというときに備えましょう。
・避難所での生活ルールやマナーを把握する
状況によっては、避難所での生活を余儀なくされる場合もあります。避難所での生活ルールやマナーを知っておくことで災害時のストレスを軽減し、円滑な共同生活を送ることができるでしょう。
避難所では限られた空間と資源を多くの人と共有します。他人のプライバシーを尊重しながら、共有スペースを清潔に保つことが大切です。避難所で必要となる防災グッズなども準備しておくとよいでしょう。避難所でのルールやマナーを事前に把握し実践することで、困難な時期を乗り越えることができます。
【自宅の場所別】地震への備え・対策
地震が発生した際に自宅内で起こるケガの原因はさまざまですが、普段からできる対策で被害の可能性を下げることができます。
以下では地震が発生したときに場所別に起こりうる危険の要因と対策を紹介します。
1. 寝室・こども部屋の地震対策
寝室やこども部屋に大きな家具などがあると、揺れにより転倒した際に大ケガの可能性があるため危険です。危険性を知った上で、家具の配置やアイテムを使って事前に地震対策をしておきましょう。
・背の高い大きな家具の位置を工夫する
まずは背の高い大きな家具を設置しないようにしましょう。どうしても必要で大きな家具を設置する場合は、枕元に置かないようにするなど工夫をしてケガのリスクを下げてください。
・枕元のライトは充電式のものを採用する
地震が起きた際の停電対策として枕元のライトを充電式にすると、緊急時に懐中電灯としてすぐに使用して状況を把握できます。
・ベッドの頭を壁や強い柱に向けて設置する
無防備な就寝中の地震に備えるならベッドの向きが重要です。ポイントは寝室のいちばん強い柱があるほうに頭を向けること。倒壊した場合に少しでも頭を守ることにつながります。
・ベッドの下に頑丈な靴を置く
大きな地震が発生してものが飛び散り、裸足で部屋を移動するとガラスの破片やがれきでケガをしてしまう場合があります。すぐに避難できるよう、ベッドの下に安全靴やスニーカーなど頑丈な靴を置いておきましょう。
・クローゼットに鍵をかける
地震が発生したときにクローゼットに多くものを収納している場合は、中のものが飛び散らないように鍵をかけておきましょう。南京錠などは普段の生活で手間になるため、自転車の番号式のチェーンなどで簡易的に鍵をかけておくのがおすすめです。
2. リビングの地震対策
リビングはものが多くなる傾向があるため、激しい揺れが起きた場合にものが飛び交ったりする危険性があります。
ものが多いため収納に困る方も多いです。収納ケースや滑り止めなどを活用して、ものが散らばらない工夫をしましょう。
滑り止めでテレビを固定する
リビングによく設置されているものの中で、とくにテレビは揺れによって転倒してしまうと画面が割れて、鋭利な破片が飛び散ってしまう可能性があり危険です。
置くタイプのテレビは前側の脚に滑り止めを設置すると、後ろに倒れやすくなるため画面が割れにくくなります。
工具を利用して固定する
背の高い大きな家具を設置する場合は、金具や転倒防止ベルトを使用して家具を固定し、転倒のリスクを減らしましょう。
重心が下にある家具を設置する
家具は高さが低いものにして転倒したときにケガのリスクを下げるのがおすすめですが、収納するものが多くどうしても高くなってしまう場合があります。
腰よりも大きい家具を使用するときは上段よりも下段に奥行きがあり、重心が下に来るような家具を選んで設置すると、揺れの大きさによっては転倒を防止できます。
本棚に滑り止めを設置する
本棚が倒れないように工夫をしても、収納している本が揺れによって飛び出してしまう可能性があります。棚部分に滑り止めを設置したり、本をきっちり並べて詰めたりしておきましょう。本が飛び出しにくくなります。
天井までの高さがある棚を使用する
重心が下にある棚や低い棚を使用するのもおすすめですが、あえて天井まで高さがある棚を使用すると天井がストッパーとなり倒れにくくなります。高さが天井まで届かない場合は、箱などで高さ調整してもよいでしょう。
3. キッチンの地震対策
通路にものが置かれていると転倒につながります。地震や火災が発生したときには、避難経路をふさいでしまうことになるため、キッチンの床にものを置いたままにならないようにしましょう。
以下では、床や作業台の上に置かれたままのものを収納した上での地震対策のポイントを紹介します。
・大きな家電の固定
冷蔵庫や食器棚などの大きく重量がある家具、家電でも大きな地震が発生すると容易に転倒する場合があります。ビスなどの金具でしっかりと固定しておきましょう。
ビス留めできない食器棚や冷蔵庫は、強力な接着パッドで壁に貼り付けたり、転倒防止ベルトを使用して固定したりするのがおすすめです。
扉が開かないようにする
地震で大きく揺れたときには、食器棚の扉が揺れで開いてしまい、中の食器が飛び出して散らばる可能性があります。
ベビーガードのような扉ロックを取り付けておくと、扉が開いてしまうことを防止できますが、普段の開閉に手間がかかってしまいます。普段はロックされずに大きな揺れだけに反応して自然にロックのかかる、耐震ラッチや耐震ロックの使用がおすすめです。
リスクを避けた食器収納
お皿やグラスはたくさん重ねていると不安定になり、地震で揺れたときには食器棚の中で崩れてしまいます。
耐震ラッチをつけて中のものが飛び出すのを避けられても、再び扉を開けた際に中の食器が滑りだしてきたり、食器棚の中で割れていたりします。
食器を重ねるときには多くても3枚程度に抑えておきましょう。食器を重ねすぎないことは、日ごろの使いやすさにもつながります。
どうしても複数枚の食器を重ねたい場合には、食器の種類ごとにサイズがあったカゴを使ってまとめましょう。
4. 玄関
大きな地震が起きると玄関ドアが開かなくなる可能性があります。玄関ドアが開かなくなると避難が遅れ、二次災害に巻き込まれる危険性が高くなるでしょう。
玄関ドアが開かなくなる原因は、ドアの枠と扉のバランスが崩れてしまうためです。揺れによってずれが生じると、ドア枠と扉をつなげている丁番が変形してドアを開かなくします。
以下ではドアが開かなくなるのを防ぐための方法を紹介します。
玄関ドアの近くにものを置かない
玄関ドアが開いている状態でも、ものやガラスが散らばっていたら逃げにくく避難が遅れてしまいます。ものがありすぎて道をふさいでしまう可能性もあります。
例えば、自転車やベビーカーなどの大きなものや花瓶などの割れものは玄関ドアの近くに置かないようにしましょう。
シューズクローゼットを併設すると、ベビーカーや自転車など屋内に持ち込めないものが収納できます。シューズやブーツなどの靴だけでなく、コートや傘が掛けられるようにハンガーパイプを付けると便利です。
耐震丁番に変更する
丁番とは枠と扉をつなげている金具のことです。ネジがゆるんだり丁番が曲がったりすると、ドアがスムーズに開きません。取り付け位置が枠と扉で数ミリずれているだけで、ドアが開かないこともあります。
耐震丁番は、通常の丁番とはちがって内部にスプリングが組み込まれている丁番です。ある一定以上の力がかかるとスプリングが動き、変形に合わせてドアの開け閉めを可能にします。
耐震枠に変更する
ドア枠と一言でいっても種類はさまざま。ドア枠の中で地震のときに閉じ込められるのを防ぎやすいのが耐震枠です。
枠と扉の間に新しく空間をつくるという仕組みになっており、玄関枠が歪んでも扉が入り込まないようにしてくれます。
耐震枠は、地震が起きても100%ドアが開けられるわけではありません。しかし、耐震枠だったら開けられたのにと後悔する前に、玄関ドア自体の交換を検討してみましょう。
地震対策グッズを選ぶ際3つの注意点
1. 耐震強度と耐久年数の確認
地震用グッズを選ぶ際は、耐震強度と耐久年数を確認しましょう。いつ起こるかわからない地震のためのグッズなので、しっかりと効果のある状態でキープすることが大切です。地震用グッズを購入したときに記載されている耐震強度や耐久年数に従って、正しく使用しましょう。
2. 自宅の家具に取り付け可能か確認
自宅の家具に取り付けが可能か、地震用グッズのサイズや素材を確認しましょう。使えないグッズを購入してしまって無駄になったり、本来の効果が得られなくなったりします。
3. 家具とのデザインバランスの確認
地震用グッズはデザインバランスにも注意して選びましょう。地震は突然発生するため、事前に準備をしておくことが大切です。
しかし、いかにも地震用グッズという見た目のものでは家具とのデザインバランスが悪いため家具や部屋の雰囲気を壊さないような色柄のものを選んでみましょう。
できることから地震への備えをしましょう
地震に備えて家庭でできる対策や行動について紹介しました。日本は世界でも有数の地震大国です。万が一の事態に備え、家具の転倒防止や避難経路の確保、避難グッズの準備をしておきましょう。家族の安否確認方法などを事前に話し合っておき、避難場所についても確認しておくことで、地震が起きた際も慌てずに行動できるでしょう。
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※ここに掲載されている情報は2024年7月時点のものであり、ご覧いただいている日と情報が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。