階段の主な種類4つ。
特徴やメリット、デメリット、選び方のポイント

階段の形状の主な種類4つ

階段には上記の4つの種類あり、デザイン性だけでなく安全面や設置コストにも違いがあります。それぞれメリット・デメリットを知ることで、ご自宅に合った最適な階段を選べるようになります。次章から各階段について名称とともに詳しく解説するのでぜひ参考にしてください。

直階段

直階段

直階段は、ストレートタイプの階段です。まっすぐに上り下りできる点が特徴です。直階段でも、住宅の場合は高さ4mごとに踊り場を設けなくてはなりません。見通しがよく昇降しやすいメリットがある反面、踏み外すと一番下まで落ちる危険性もあります。落下する危険性を緩和する方法として、4m未満であっても踊り場を設置するのは有効な手段です。

メリット

直階段は設置スペースが少なくて済みます。また、設備費用や設置コストを安く抑えることが可能です。

デメリット

省スペース化によって勾配が急になることがあります。さらに階段を踏み外すと、一気に下まで転がり落ちてしまう可能性が高い形状です。そのため安全面を考慮すると、滑り止めや手すりなど、工夫が必要です。

かね折れ階段

かね折れ階段

かね折れ階段は、段の途中で90度に折れ曲がる階段です。向きが変わる部分には、規定に沿って踊り場を設置するようになっています。途中で折れ曲がっている構造のため、一番下まで転がり落ちていく危険性を抑えることができます。

メリット

踊り場があることで、足を踏み外しても途中で落下を防ぐことができます。

デメリット

途中で折れ曲がる分、直階段よりスペースが必要であると共に、設備費用や設置コストもやや上がります。

折り返し階段

折り返し階段

折り返し階段は、かね折れ階段よりもさらに角度がついて折れ曲がる階段です。段の途中で、180度方向を変えます。直階段に比べ、安全性が高くなるため、小さなお子様やお年寄りのいるご家庭におすすめです。学校や商業用施設などでもよく用いられています。設置する時には広い幅を必要とするため、一般住宅に設置する場合は、オープン式などにすると空間を広く見せることが可能です。

メリット

かね折れ階段よりも広い踊り場を設置できるため、より安全性を高めることができます。 同じ高さの直階段と比較すると、段数が2倍近くに増えるため、勾配を緩やかにできる特徴があります。

デメリット

空間を十分に確保する必要はあり、また、設置コストが高くなります。

らせん階段

らせん階段

らせん階段は、らせん状になっていて、くるくると回りながら昇降する階段です。住宅に取り入れる例も多く、非常におしゃれな印象を与えます。狭いスペースにも設置できるという利点もあり、非常用階段としても活用されているため、街中で目にする機会もあるでしょう。木製や金属製など素材のバリエーションが豊かで、様々なデザインを楽しめます。

メリット

デザイン性が高く、設置スペースも少なくて済むという利点があります。

デメリット

支柱を中心にらせんを描く仕組みによって、ステップ部分(踏板)は支柱に向かって面積が狭くなります。そのため、内側に寄って昇降すると非常に危険です。小さなお子様やお年寄りが利用する際には、十分気を付ける必要があります。大きな荷物を持って上り下りする際にも注意が必要です。また、構造部分に強度のある金属を使うなど、素材が限定され、設置コストが高額になる傾向にあります。

階段の手すりの種類

  • フラット手すり
  • ディンプル手すり
  • 丸い棒状
  • 楕円形
  • その他特殊な形状 など

階段の安全性をより高めるためには、手すりの設置がポイントになります。建築基準法第25条では、安全に配慮して住宅の階段に手すりを設置することが義務付けられています。

手すりには様々な形状・材質があり、目的に応じて選びます。安全性を高めることに重点を置いて、最適なものを検討しましょう。階段の手すりについて詳しく知りたい場合は、下記の記事を参考にしてください。

階段の手すりについて詳しく見る

階段のステップの種類

階段を上り下りする際に、足を乗せる部分をステップ(踏板)と呼びます。ステップの2つの種類を紹介しますので、どちらのタイプがご自宅に合っているか検討してみてください。

箱階段

箱階段

箱階段は、ステップに対して垂直に設置される蹴込板(けこみいた)があり、段差が箱型に見えるものを指します。古くから日本の建築様式に取り入れられていたタイプであるため、日本人にとっては見慣れている階段です。比較的、低コストで設置が可能なため、一般住宅では多く取り入れられています。

箱形を確保するために空間を消費することから、デッドスペースになりますが、箱形の部分を引き出しにしたり、階段下収納に活用したりした事例もあります。

オープン階段

オープン階段

オープン階段は、蹴込板がないタイプの階段です。空間がつながって見えることや光を通すことで明るさを保てるため、リビングに設置しても圧迫感がありません。デザイン性にも優れており、空間をおしゃれに演出するアクセントとしての役割も果たします。

一方で、蹴込板がない分、すき間から物や小さなお子様が落下する危険性があります。そのため、特にお子様が小さい内は落下防止ネットの設置など安全に配慮した工夫が必要です。

階段の素材の種類

階段の素材の種類はデザイン性を大きく左右すると共に、安全面にも差が生まれます。3つの素材について、メリット・デメリットを踏まえながら、詳しく解説していきます。

一般住宅でよく採用されるのが、木製の階段です。踏板や蹴込板などに、同じ建材を用いることで統一感を生み出すことができます。また違う建材を組み合わせると、おしゃれな雰囲気を生み出すことも可能です。どんなタイプの階段にもマッチしますが、オープン階段の場合は、踏板を厚くして強度を保つ必要があります。

金属

金属の冷たい質感とカラーはモダンな空間を演出してくれる上、スチールを採用することで強度を高く保てます。一方で、設備費用は木製に比べると高額になるため、余裕を持った予算設定が必要です。また、寒い時期の金属階段はステップが冷たくなるため足元が冷える原因にもなります。ステップだけ木製にするなどの工夫によって、金属階段の良さを生かしながらデメリットを軽減することが可能です。

外階段や玄関の段差などに用いられることが多い石製の階段。ホテルのような高級感を演出する石製の階段は、広い住宅での導入にぴったりです。ただし、本体価格と施工時にかかるコストは他の素材に比べて非常に高額になるため、予算には余裕を持ちましょう。さらに硬い石製の階段は、足を踏み外して転倒した際に、大きな危険を伴います。そのため、ステップに余裕を持たせたり勾配を緩やかにしたりと、転倒防止の工夫が必須となります。

階段の3つのポイント

階段は3つのポイントを押さえる必要があります。特に、安全性には十分留意して、目的に合った階段を設置しましょう。

生活動線を踏まえて設置場所を決める

階段の設置場所を決める時は、生活動線を考慮する必要があります。例えば、敢えてリビングに階段を設置すると、家族の動向を自然に把握することができますが、1階の音が2階へ伝わりやすくなったり冷暖房効率が悪化したりとデメリットも同時に発生します。家族の生活動線と設置場所のメリット・デメリットを踏まえた上で、階段の場所を決めることが大切です。

間取りとのバランスで階段の種類を選ぶ

階段の種類を選ぶ時は、間取りとのバランスを考慮しましょう。スペースが小さめなら直階段がおすすめですが、広さに余裕がある場合は、安全性を考え、かね折れ階段や折り返し階段がおすすめです。また、ステップは小さめのリビングに設置するなら、空間を最大限に生かせるオープン型、階段下に収納が欲しいなら箱型がよいでしょう。

使いやすさと安全性も忘れずに

間取りとのバランスを考える時は、どうしてもデザイン性にこだわりたくなりますが、安全性にも重点を置くことをおすすめします。小さなお子様やお年寄りと一緒に暮らす場合は、安全に利用できるよう、手すりや滑り止めなども含めて入念に計画を立てることが大切です。また、らせん階段やオープン階段といったデザイン性が高い階段を導入するなら、老後も安全に上り下りできるかという点も忘れずに検討しましょう。

住宅用 木製階段:DAIKENのおすすめ階段

DAIKENでは、様々な住宅用木製階段を取り揃えています。製品の素材や構成、構造の違いによって、色々な種類の階段がありますので、ぜひ参考にしてみてください。

ハピア階段 ベーシック柄

ハピア階段ベーシック柄は、ベーシックな落ち着いた色柄の階段です。温かみのある木質感と落ち着いた色合いで、モダンな雰囲気を演出します。8種類の色柄バリエーションを持つ踏板と、同色だけでなくモノホワイト・モダンホワイト2種類の蹴込板を組み合わせることで、さまざまなコーディネートが可能です。色のばらつきを抑えて仕上げているため、統一感のある空間をコーディネートできます。蹴込板は、踏板と同じカラーを利用するとすっきりとした外観に。また、蹴込板をホワイトとすることで、明るさを兼ね備えたモダンな空間に仕上がりになります。また、踏板の段鼻部分には大きめの溝を施しているので、滑りにくく安全性に配慮したところもポイントです。デザイン性だけでなく安全性にも配慮された設計になっており、踏板にはノンスリップ溝を標準装備、段鼻部分は滑らかなR面取りを採用しています。どんな住宅でも統一感のある美しい空間を演出してくれるDAIKENおすすめの階段です。

ハピア階段 集成材タイプ『ハモンド』

天然木のより自然の風合いを引き出すために、木質感を感じることができる集成材製の階段です。8種類の色柄バリエーションから、ご自宅の雰囲気に合ったものをお選びいただけます。特に、天然木を基調とした家づくりを計画されている方にぴったりです。ハモンドは、天然木集成材の木目によって自然の風合いが引き立つ点が特長ですのでフローリングなど床材に天然木を使っている場合は、ハモンドが断然おすすめ。緩やかな勾配の階段設計が可能な奥行270㎜の踏板もご用意していますので、高齢者の方でも安心です。またハピア階段同様、踏板の段鼻部分には大きめの溝が施されているため、滑りにくく安全にご利用いただけます。

トリニティ階段

DAIKENの床材の中でも非常に人気の高い「トリニティ」と同色コーディネート可能な階段建材です。木材のやさしい雰囲気を醸す色柄バリエーションは、なんと10色展開。天然銘木柄のような美しさと質感を感じさせる階段です。DAIKENのトリニティ床材とコーディネートすることで、上品で繊細な空間を演出してくれます。ご自宅の床材にトリニティを使用するなら、トリニティ階段を組み合わせることで統一感のある上質な空間を実現可能です。目地にまでこだわり抜かれたトリニティ床材と合わせてお使いいただくと、より一層魅力が際立ち、一体感のある美しい仕上がりに。品のある美しさを求める方におすすめの階段です。

リビング階段(プレカット製品)

DAIKENのリビング階段は、蹴込板のないオープン式。集成材の踏板とスタイリッシュなデザインである桁材や金具をコーディネートすることで、デザイン性の高い空間に仕上げます。小さめのリビングに省スペースな直階段を設置したい際に最適です。リビングに設置しても空間を遮らないため、開放感が生まれます。さらにデザイン性の高さがリビングにアクセントを加え、おしゃれな空間に仕立ててくれること間違いありません。木質感の強い集成材を使った踏板は、8色のカラーバリエーション。階段を支える桁材や金具の色も3色からお選びいただけます。お部屋に合わせて、組み合わせは自由自在です。リビングに階段を設置することで、空間にアクセントを加えたい方におすすめします。

住宅用 木製階段はDAIKENへ

階段にはいくつかの種類があります。それぞれのメリット・デメリットを知った上で、ご自宅に合った階段を選ぶことが大切です。また、好みやデザイン性だけでなく、安全性にも十分留意する必要があります。

DAIKENの階段は、安全性を確保しながらもおしゃれでバリエーションに富んだ品揃えとなっています。きっと理想の住宅に合ったデザイン性を持つご希望の雰囲気にマッチした階段が見つかるはずです。また、床材と揃えることで、より一体感のある空間を創り上げることもできます。ぜひ一度DAIKENにお問い合わせください。

※ここに掲載されている情報は2023年8月17日時点のものであり、ご覧いただいている日と情報が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。