インフォーマルコミュニケーションってなに? 休憩室での雑談アイデアがビジネスチャンスに

インフォーマル

近年のビジネスシーンにおいて、執務スペースや会議室などのフォーマルな場所以外で偶発的に発生する何気ないやり取りを「インフォーマルコミュニケーション」と言い注目を浴びています。今回の記事では、うまく活用することで会社にメリットをもたらす可能性のあるインフォーマルコミュニケーションについて、その詳細とインフォーマルコミュニケーションを生み出すためには何が必要かなどについて紹介します。

アイデアは業務に関係ないところから生まれる?

インフォーマル

ビジネスシーンでのコミュニケーションといえば、執務スペースや会議室などで業務内容についてやり取りをする「フォーマルコミュニケーション」が中心でしたが、毎回決められたメンバーで仕事に関係した内容しか話さないと、良いアイデアが出てくることも少なく、閉塞感を覚えている方も多いことでしょう。また、普段とは違うメンバーを会議に招いても、日頃からのコミュニケーションがなければ、その閉塞感はなかなか打破できません。そのような状況を解決する方法として、「インフォーマルコミュニケーション」が注目されているのです。

●インフォーマルコミュニケーションとは?

「インフォーマルコミュニケーション」とは、オフィスの休憩室や廊下などで偶然出会った社員同士が自由に行う雑談コミュニケーションのことをいいます。従来の日本の企業では、仕事中に業務と関係ない会話をするのはご法度であることがほとんどだったと思いますが、インフォーマルコミュニケーションでは、社員同士が雑談によってコミュニケーションを取ることによって、人間関係を深めやすくなり、社内の雰囲気の改善や生産性の向上が期待できます。特にテレワークが普及した現在、社員同士のコミュニケーションが以前よりも取りづらくなっているため、インフォーマルコミュニケーションができる場を用意することは、社員の団結力を高める効果的な手段にもなっています。

●ジャストアイデア、フラッシュアイデアも無駄にしない

リラックスした状態での何気ない雑談からは、真面目な会議では生まれないような独創的なアイデアが出てくる可能性もあり、実際に取り入れる企業も増えています。
突然生まれた独創的なアイデアを「ジャストアイデア」「フラッシュアイデア」といって嫌う人もいますが、アイデアはそのまま放置するのではなく、雑談の中でブラッシュアップさせていくことが大切です。単なる思いつきで終わらせず、会話を楽しみながらアイデアの可能性を模索する流れをつくるようにしましょう。

インフォーマルコミュニケーションを生み出すために必要なこと

インフォーマル

●組織のフラット化(ソフトウェア)

空間を設けるだけではインフォーマルコミュニケーションは生まれにくいです。まずは空間以前に「組織のフラット化」が必要不可欠です。さらに雑談しやすい社内風潮や、アイデアを発表しやすい社内の仕組みなどソフトウェアの面も必要となります。空間のようなハードウェアの面を整備するだけでは、斬新なアイデアを創出するインフォーマルコミュニケーションを生むことは難しいでしょう。

<具体的なソフトウェア>

● 縦割りではなく、部署を越えた交流がしやすいフラットな組織づくり
● 雑談休憩を良しとする社内風潮づくり
● 誰でもアイデアを発表できる環境・提案制度の導入
● 部署を越えて交流できる企画(ピザ会/スイーツ会などの社内企画)

インフォーマル

●交流しやすい空間づくり(ハードウェア)

もちろん空間的なハードウェアもインフォーマルコミュニケーションには必要です。執務スペースとは異なる、リラックスできる休憩スペースや、ちょっとしたマグネットスペースを設ければ、さまざまな部署の人が集まります。
オフィスのレイアウトも、席を固定しないフリーアドレスや仕切りを無くしたオープンオフィスにすることで、部署を横断した社内コミュニケーションが取りやすくなります。安く利用できる社員食堂を設置して、食事の時間に社内コミュニケーションを取りやすくするのも良いでしょう。

<具体的なハードウェア>

● 雑談しやすい休憩スペース・マグネットスペース
● 社内コミュニケーションが取りやすい、フリーアドレスのオープンオフィス
● 社員食堂の設置

インフォーマル

●細かい仕掛けづくり(ディテール)

ソフトウェアとハードウェアを整備した次の段階では、ディテールにも配慮しましょう。休憩室などでは会話を聞き取りやすくするために、吸音性能を備えた天井材や壁材を設置することで音環境に配慮することをおすすめします。
雑談の際もアイデアを思いついたらすぐに調査やメモができる端末やホワイトボードなどを要所に設置しておくのも良いでしょう。

<具体的なディテール>

●吸音性能のある天井材や壁を設置して、休憩スペースの音環境改善
●思いついたらすぐメモができるホワイトボード、ネット端末の設置

インフォーマルコミュニケーションで新しいビジネスを創出

斬新なアイデアが生まれやすいインフォーマルコミュニケーション。そのためには空間的なハードウェアだけではなく、組織や風潮といったソフトウェアの整備も必要です。さらにそれらをサポートする音環境や仕掛けなどのディテールもあれば、インフォーマルコミュニケーションを活発にして新しいビジネスの創出に繋がります。
これからのビジネスは、フォーマルコミュニケーションだけではなく、雑談や休憩など執務以外で行われるインフォーマルコミュニケーションにも注目です。

recomended item

おすすめ製品