保育室の湿度を適正に 子どもが快適で健康的に過ごせる施設づくり

湿度適正

赤ちゃんや子どもの肌は大人よりバリア機能が低く、とてもデリケートです。このようにデリケートな肌の健康を保つためには、室内の湿度を適正に保つことが非常に重要です。特に、小さな子どもが集団で生活する保育園では、快適な環境づくりが欠かせません。
子どもの肌を守るためには、快適な環境とはどのような状態なのかを知る必要があり、その観点から湿度は高すぎても低すぎても健康トラブルにつながる恐れがあるので注意が必要となるのです。
今回は、子どもの健康と肌を守るための湿度の目安や環境づくりについてご紹介します。

子どもの肌がデリケートな理由

湿度適正

赤ちゃんや子どもの肌がデリケートなのは、皮膚が薄く、皮脂腺も未熟で潤いを保つ皮脂の分泌が少ないためです。加えて、角質の薄さや皮膚のバリア機能が未熟という点も特徴として挙げられます。

人間の体には、もともとバリア機能が備わっています。これは外部からの異物の侵入や体内の水分を保つためですが、この機能は乾燥すると低下してしまうのです。
皮膚のバリア機能がもともと未熟な子どもにとっては、環境づくりや保湿ケアが重要といえるでしょう。

また、潤いが不足して乾燥肌になると、外部からの刺激を受けやすくなり、肌トラブルにつながる恐れがあります。
ここで子どもの乾燥肌を放置してしまうと、かゆみや炎症が発生し、アトピー性皮膚炎を招くこともあるので注意が必要です。
小さな子どもは自分でスキンケアをすることが困難です。そのため、周りの大人による日常的な保湿ケアが欠かせないので、室内の乾燥対策も忘れないようにしたいですね。

子どもの健康と肌を守るためには乾燥対策を

湿度適正

子どもの肌を守る環境づくりとして、保育室の乾燥対策は欠かせません。湿度は天候や時間帯によっても変わるので、湿度計でこまめにチェックして適正な湿度に調整することが大切です。ここでは、適正な湿度と一緒に室温についてもご紹介します。

適正な室温は夏で26~28℃、冬は20~23℃が目安です。生まれたての赤ちゃんがいる場合は、23~25℃でも良いといわれています。また、湿度は60%を目安にしましょう。厚生労働省は、インフルエンザ対策としても湿度50~60%を推奨しています。

子どもの健康と肌を守るためには保育室の環境づくりが重要ですが、暖め過ぎや加湿のし過ぎは良くありません。なぜなら、子どもは汗をかきやすいため、冬でもあせもができる可能性があるからです。
室温や湿度の目安を参考にして、快適な環境づくりを実践しましょう。

子どもの健康を守る環境づくりは湿度調整がカギ

湿度適正

子どもの健康を守る保育室の環境づくりは、湿度調整が大事なポイントです。特に、冬の乾燥で困っている保育士さんは多いのではないでしょうか。
保育室にすぐに取り入れられる方法としては、下記のようなものがあります。

・濡れたタオルを室内に干す
・空気中に霧を吹く
・床を水拭きする
・観葉植物を置く 

また、湿度の調節には電化製品を使うことも有効です。乾燥する季節は加湿器の使用をしたり、湿度が高い時期には除湿器を使用したりすることを検討すると良いでしょう。

ただし、電化製品は便利ですが、使用する際には気をつけるべきことがあります。
例えば、室内の湿度を上げてくれる加湿器は、内部に細菌が繁殖しやすいという特徴があります。そのため、毎日の洗浄や水の交換を忘れないようにすることが大切です。

また、室温の調節にはエアコンを使用することも多いでしょう。しかし、エアコンには定期的なフィルターの掃除や室内の換気が必要です。
加えて、体に直接風を当てることは、肌や喉の乾燥につながります。子どもに風が当たらないような風向きや風力の調節にも配慮が欠かせません。

保育室を、より体に優しい湿度に調整するためには、調湿機能を備えた建材がおすすめです。例えば、湿気を吸収・放出してくれる調湿機能をもつ天井材を採用すると、快適な湿度環境をつくりやすくなるでしょう。
さらに、エアコンの冷温風を床に送れる空調システムも有効です。
冷温風を床下に送ることで、エアコンの空気が直接室内に吹き出さないため、子どもの肌が乾燥しにくく、ホコリも巻き上げにくいというメリットがあります。
一度、子どもたちが生活する場の建材を見直してみてはいかがでしょうか。

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